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オフィス移転でのコスト削減というと、旧オフィスの退去にかかる原状回復工事費用や新オフィスの入居にかかる設計・内装工事費などに目がいきがちですが、そのほかのコストも削減できるかもしれません。オフィス移転はこれまで当たり前に考えていた費用の見直しや利用しているサービスの切り替えなどを行う絶好の機会です。そこで、今回はオフィス移転時に見直しをすべきコスト削減のポイントをお伝えします。

オフィス移転全体の流れの詳細は『これで完璧!オフィス移転の流れとすべきこと【チェックリスト付き】』をご覧ください。

オフィス移転時のコスト削減で避けるべきポイント

企業にとってコスト削減は常に意識すべき点であり、オフィス移転はこれまでのさまざまな無駄を見直し、コスト削減を行う良い機会です。しかし、むやみにコスト削減を行うとかえって生産性を下げてしまうリスクもあります。具体的にはどのような点に気をつければよいのでしょう。

業務遂行に不可欠な経費の削減はマイナスにつながるリスクが高い

旅費交通費や採用教育費、外注費など業務に欠かせない経費を無理に抑えようとすると社員一人ひとりにかかる負担が増大し、生産性が下がるリスクが高まります。たとえば、縮小移転で家賃を下げたものの出社できる人数が極端に減り派遣社員の数をこれまでよりも少なくするなど外注費を削れば、社員に大きな負担がかかり生産性が下がってしまうでしょう。

単純に経費を削るよりも、移転を機に「業務プロセス改善による効率化」「適材適所の配置転換」など現状の人材を生かす施策を検討したほうが、効果が高い可能性があります。

コストは長期的な視点で考えることが重要

例えば、有線LANで使用するLANケーブルやハブなどにかかる経費を削減するために無線LANにした結果、ネット回線の速度が落ちてしまい生産性が落ちては意味がありません。コスト削減を行う際は、目先の経費だけにこだわらず長期的な視点で考えることが重要です。

働きやすい環境については、『社員が働きやすい環境を整えるために!企業が取り組むべきことは?』をご覧ください。

オフィス移転時に見直すべきコスト削減ポイントのひとつは賃料

オフィス移転において、賃料はコストを大きく下げられる費用のひとつです。ここでは、賃料を下げる3つのポイントを紹介します。

移転先の立地を検討する

オフィス面積は同じでも立地によって賃料は大きく変わります。「オフィスがショールームも兼ねている」「取引先が都心に集中している」などの事情がなければ、必ずしも賃料の高い都心に移転する必要はないかもしれません。コスト削減策として立地の検討は重要です。

ペーパーレス化を推し進める

テレワークの導入によりペーパーレス化を進める企業が増加しています。しかし、いまだに多くの資料や帳簿を紙で保管している企業も少なくありません。これでは、テレワークも非効率になるうえ、保管場所を確保するためのスペースも必要になってしまいます。

そこで、移転をきっかけにペーパーレス化を推し進めるのもおすすめです。テレワークの効率化が進みやすく、今よりも面積を広げずに移転が可能になるため、賃料を下げられる効果もあります。

社員の交通費も考慮して検討する

賃料を抑えられる立地を見つけられたとしても、社員の交通費がこれまで以上にかかればかえってマイナスになってしまう場合もあります。移転先は、社員の交通費も考慮したうえでの検討が欠かせません。うまくいけば賃料と交通費、ふたつの固定費削減が可能になります。

独身者が多い場合、移転先の近くに住めば家賃の一部を補助するというのもひとつの方法です。それによって賃料と交通費のコストを抑えられるのであれば検討してみてもよいでしょう。

IT環境の見直しもコスト削減に大きく貢献

賃料の次にコスト削減が可能なポイントはIT環境の見直しです。たとえばサーバー。自社でサーバーを管理するとなれば、サーバー構築費や管理費、減価償却費、サーバー室の確保などさまざまな固定費が発生します。

これをクラウドサービスに移行すれば、かかる費用はサービス利用料のみです。これにより、サーバー構築、管理、減価償却費、サーバー室にかかる賃料など多くのコストが削減可能です。

しかも、多くのクラウドサービスは使った分だけを支払う仕組みであるため、大容量のサーバー契約をする必要もありません。そして、クラウドサービスであれば外部からのアクセスもしやすくなり、テレワークの効率化も進めやすく、生産性向上も期待できるでしょう。

オフィス移転時のコスト削減は多様な働き方を見据えて進めるのが重要

オフィス移転時にコスト削減を考えた時、「アルバイトの人員を減らす」「無理やりオフィスを縮小する」などつい簡単にコストを減らせる施策を取ってしまいがちです。しかし、これらは短期的にはコスト削減になっても、長期的な視点で見れば社員の負担増大や、必要な設備が設置できないなどマイナスにつながる可能性があります。

これに対してペーパーレス化やクラウドサービスの利用は、初期コストはかかるものの、長期的に見ればコスト削減が可能です。さらにテレワークやオフィスの有効活用など多様な働き方を実現するのにも大きく貢献します。また、中古家具の回収・再利用・再資源化を一括管理するサービスの利用もおすすめです。廃棄コスト削減だけではなく環境負荷の軽減も実現します。

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コロナ禍の影響もあり、これまでの働き方が大きく変わろうとしている今、オフィス移転で単純にコスト削減を考えるのではなく、多様な働き方につながるコスト削減を考えてみてはいかがでしょうか。

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