※この記事は、2020年のコロナ禍で執筆された記事です。2023年5月8日の5類感染症移行後の対応とは異なりますが、当時の記録として掲載しています。最新のオフィスづくりをご希望の方は、是非お問い合わせくださいませ。
コロナ禍のなか、オフィスのあり方を見直す動きが広まっています。多くの企業で導入が進められているフリーアドレスも、感染症対策が必須となりました。複数の人がデスクやチェアを共有するため、感染のリスクが高いとされているからです。一方で、フリーアドレスはオフィスの使用人数に柔軟に対応できることから、テレワークとの相性がよいとも考えられています。アフターコロナに向けた今後のフリーアドレスの役割について解説します。
ニューノーマルな時代におけるフリーアドレスの役割とは
新型コロナウイルスの流行により、オフィスのあり方も大きく変わろうとしています。コロナ禍以前から働き方改革が推進され、テレワークや在宅勤務など多様な働き方が認められるようになってきました。そして現在、コロナ禍により急速にテレワークの導入が進められています。感染症対策のため、オフィスで働く人の数を減らす必要があるからです。従来は隣り合った席で仕事をすることが普通でしたが、コロナ禍により席の間隔を空けて仕事をすることが求められています。
一気にテレワークを導入する企業が増えた結果、オフィスを縮小する動きも見られるようになりました。いったんオフィスを引き払い、全社員テレワークを実施する企業も登場しています。そのため、新型コロナウイルスの流行が収まった後も、多くの企業でオフィスとテレワークにより業務を進める可能性があると考えられています。
そのようななか、フリーアドレスは、日々変化するオフィスの人数に柔軟に対応できるレイアウトとして有効です。もともと、社員同士のコミュニケーションの活性化や省スペース化を目的として、多くの企業で導入が進められていました。テレワークが普及すると一人一席の固定席という在り方が見直され、ますますフリーアドレスを導入する企業が増えるでしょう。
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今後もフリーアドレスを継続するために重要なこと
フリーアドレスならオフィスの使用人数に柔軟に対応できるとは言え、感染症対策は十分に行う必要があります。今後、フリーアドレスを継続するためには何が必要なのでしょうか。
社内コミュニケーションの促進
フリーアドレスは打ち合わせや雑談がしやすいレイアウトとして、多くの企業で導入が進められてきました。従来のように決まった席で業務を行う必要がないため、他部署の人とも連携が取りやすいことがメリットです。業務の内容に応じて席を移動することもできます。また、毎日違う席に座ることで、業務であまり関わりのない人ともコミュニケーションが生まれる可能性があります。フリーアドレスのこういったメリットは、アフターコロナの時代も生かせるでしょう。
働き方改革への対応
働き方改革により、曜日や時間によってオフィスを使う人数が変化するようになりました。
フリーアドレスなら、座席が決まっていないため、使用人数の増減にも柔軟に対応できます。今後もオフィスの使用人数は日々変わる可能性を考慮する企業が増えていけば、ますますフリーアドレスの導入が進む可能性があります。
感染症予防の実施
感染症を予防するためには、オフィスでもソーシャルディスタンスを保つことが必要です。フリーアドレスは個人の座席が決まっていないため、ソーシャルディスタンスを保てるレイアウトとしても活用できます。隣や向かい合った席を空けることで、適切な距離を保つことが可能なのです。
また、例えば営業部門の出勤率が高く、企画部門の出勤率が低いのようなケースでは、オフィスの「密度」に偏りができることになります。前述したケースでは、営業部門が密集してしまいますが、フリーアドレスを導入することによって部門を越えたオフィスの在席調整ができるので、密集をさけるという意味でもフリーアドレスは有効です。
フリーアドレスの導入で想定される課題
フリーアドレスでは複数の人が同じデスクやチェアを使うこともあります。そうしたなかで感染症を防ぐためには、次の人が使う前に消毒するなどの対策が求められます。また、フリーアドレスでは席の移動がしやすいことがメリットですが、コロナ禍では席の異動を制限する必要があるでしょう。フリーアドレスでもなるべく席を固定化して、不特定多数の人が接触する機会を減らすことが重要です。
さらに、レイアウトにも飛沫感染を防止するための工夫が必要です。対面を避ける必要があるため、グループ席をなくし、壁側に向いたカウンター席やブース席を増やすといった対策が考えられます。また、席を真向かいではなく、斜めに配置することで飛沫感染も防止することが可能です。同じ方向を向いたスクールタイプの配置も感染症対策に有効と考えられます。
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プラスが考えるオフィスのあり方
プラスでは感染症対策を意識したオフィスのあり方を提案しています。
パネルやパーティション・机上棚を活用した感染対策
飛沫感染を防止するには、パネルやパーティション、机上棚で座席を区切ることが有効です。パネルや机上棚は従来から使用しているデスクに後付けできるため、手軽に感染症対策を行うことができます。パーティションは個々の座席を区切ることで飛沫感染を防止します。個室ブースや打ち合わせスペースに設置すれば周囲の様子が気にならないため、感染症対策だけでなく業務に集中できることもメリットです。
抗ウイルス加工が施されたオフィス家具の設置
抗ウイルス加工が施されたオフィス家具も、感染のリスクを減らす効果が期待できます。抗ウイルス加工とは、ウイルスの数を減らし、製品の表面を清潔に保つ技術です。フリーアドレスでは、複数の人がデスクやチェアに触れる可能性があります。抗ウイルス加工の家具を導入し、少しでも感染のリスクを減らしましょう。ただし、抗ウイルス加工は完全にウイルスを死滅させるものではないため、消毒などの対策は必要です。
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在籍確認ができるアプリの導入
オフィスの座席に管理システム「Suwary(スワリー)」を導入すれば、フリーアドレスでも複数の人が重複して同じ席を利用するのを避けることが可能です。座席の予約や使用履歴の確認が簡単にできるので、誰がどこの席を使っているのか確認しやすく、探している人を見つけるのも簡単です。万が一、オフィス内で罹患者が出た場合、いつどこの席を使っていたのか把握できるため、濃厚接触者の特定にも役立つでしょう。
コロナ禍やアフターコロナに向けたオフィスの整備を進めよう!
フリーアドレスは感染症対策や働き方改革の推進など、時代の流れに柔軟に対応できるレイアウトと言えます。また、アフターコロナもテレワークが多くなる可能性が高いことから、不足しがちな社内コミュニケーションの活性化にも効果が期待できます。一方で、フリーアドレスのメリットを生かすには、徹底した感染症対策が必要です。オフィスのレイアウトや家具の見直しを行い、アフターコロナへ向けたオフィスの整備を進めていきましょう。
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在宅勤務の広がりなどで働く場が広がり、オフィスのフリーアドレス導入も増えています。フリーアドレスを導入する際、メリット、デメリットを把握した上でどのような点に注意したらよいのか、ポイントについてご説明します。 フリーアドレスの導入を検討されている方はぜひご覧ください。
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