座りっぱなしで働くと寿命が縮まる!?
長い時間座りっぱなしで仕事をするオフィスワーカーの悩みといえば、眠気や運動不足、腰痛ですが、座りっぱなしは寿命を縮める、という調査結果があります。
豪・シドニー大学の研究チームが45歳以上のオーストラリア人22万2千人を対象に行ったライフスタイルと寿命の関係を調査した“Australia’s 45 and Up Study”で得られたデータを元に分析を行いました。
その結果、座っている時間が1日8時間以上11時間未満の人は、1日4時間未満の人と比較すると、3年以内に死亡するリスクが15%も高かったそうです。さらに、1日11時間以上座っている人に至っては、40%も死亡リスクが高まるという結果が出たそうです。
デスクワークとはいえ、座りっぱなしは、やはりよくなさそうですね。
立ったり座ったりのデスクワークのほうが仕事の効率が上がる
近年、高さが変えられる上下昇降デスクが話題を呼んでいます。元々は北欧で腰痛対策として開発されたこのタイプのデスク。特徴は立ち位置や座り位置に合わせて簡単に高さが変えられることです。
上下昇降デスクが生産性に与える影響を調べた研究によれば、座りっぱなしで仕事をするより、立ったり座ったりを自由に変えられるデスクで仕事をしたほうが仕事の効率が上がることがわかりました。
実験の被験者の多くは、座り位置から立ち位置に変えた理由に「眠気をとる」「気分転換」「腰の疲れ・痛みを和らげる」をあげており、逆に立ち位置から座り位置に変えた理由に「足の疲れ」、「腰の疲れ、痛み」をあげていて、体への負担軽減に効果があることもわかったそうです。
立ったままのミーティングなら、早く話もまとまる
立ったまま使える机、いわゆるスタンディングデスクを使ったミーティングも効果があります。立ったままの打ち合わせは、足が疲れることから短くしようとする意思がはたらくので、短めになる傾向にあります。また、立ったままならブレインストーミングのような軽いミーティングがやりやすいということもあるようです。
気軽な立ちミーティングが、オフィスのコミュニケーション機会を増やし、活気ある職場づくりを後押ししてくれるのです。
立って仕事ができる環境づくりを
実際、IT企業やメーカーでは、上下昇降デスクやスタンディングデスクを導入しているところも出てきています。ただ、電動で高さが変えられるデスクは使いやすい反面、少々価格が高めです。
そこで、すべてのオフィスデスクを変えるのではなく、一部部門だけ導入するという選択もあります。比較的社内外の出入りが多い営業部門には従来型のデスク、終日デスクワークの多いスタッフ部門には上下昇降デスクを導入するのです。
また、スタンディングデスクは導入がし易いので、試しにミーティングエリアなどに導入して効果を見てみるのもよいでしょう。
会社にとっても、社員にとってもメリットの多い「立ち仕事」デスク。業務効率化やワーカーの健康のための投資として、導入を検討してみてはいかがでしょうか。