IT企業のオフィスデザインの特徴や設計のコツ、事例を解説

IT企業のオフィスデザインは、幅広い働き方に対応しながら、コミュニケーションと集中が両立され、企業文化を体現していることが特徴です。設計のコツや事例を紹介します。
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この記事でわかること

  • IT企業のオフィスに求められる、集中とコミュニケーションを両立する空間設計の考え方
  • フリーアドレス・ABW・防音ブース・ITインフラなど、IT企業の働き方に合ったレイアウトや設備選びのポイント
  • プラスが手掛けたIT企業のオフィス事例と、リニューアル・移転時に参考にできる設計の工夫

IT企業のオフィスデザインは、多様な働き方に対応する空間設計を通じて、コミュニケーションの活性化と業務への集中の両立を実現し、企業文化を体現しているのが特徴です。IT企業では、開発や検証といった「没頭」を要する業務と、レビューや意思決定など「対話」を要する業務が日常的に同居しています。どちらか一方に環境を寄せすぎると、生産性と満足度が同時に低下しかねません。例えば、開放的なオープンスペースばかりでは雑音で集中が途切れ、反対に静けさだけを優先すれば相談の機会が減り、結果として開発の手戻りが増えてしまうリスクがあります。

この記事では、IT企業に特化したオフィスデザインの特徴や、設計する際のコツのほか、プラスが手掛けたIT企業のオフィス事例を紹介します。オフィスリニューアルを検討しているIT企業の担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

IT企業のオフィスに求められるオフィスデザインの特徴

IT企業のオフィスは、見栄えよりも「働き方の前提」を設計へ落とし込む必要があります。ここでは、IT企業で求められるオフィスデザインの特徴を3つに分けて解説します。

■IT企業のオフィスに求められるオフィスデザインの特徴

IT企業のオフィスに求められるオフィスデザインの特徴

コミュニケーションと集中のバランスを重視した空間設計

IT企業のオフィスデザインは、対話エリアと集中エリアの明確に分離させ、バランスを重視した空間設計が特徴です。開発への没頭と迅速な相談という、相反する時間をどちらも阻害しない環境が成果に直結します。

具体的には、カフェ風の共有ラウンジと防音性の高い集中ブースを設け、動線を分けるのが効果的です。境界が曖昧で雑音が漏れると集中席が機能しなくなるため、吸音材の活用や「集中エリアでの会話禁止」といった運用ルールを徹底し、静寂を担保しましょう。

フリーアドレスやABWなど新しい働き方への対応

職種ごとに最適な環境が異なるIT企業では、出社時に座席を選べるフリーアドレスや、タスクに応じて場所を選ぶABW(Activity Based Working)など、新しい働き方に対応しているのが特徴です。個人作業はブース、レビューは小会議室といった使い分けによって、生産性が向上します。

こうした新しい働き方を導入する際は、席取りや荷物問題を解消する予約システムとロッカーの設置が欠かせません。運用ルールを後回しにすると私物放置や固定席化を招くため、クリアデスクの徹底など「制度とセットの設計」を行えば、スペース効率と利便性を両立できるのでおすすめです。

企業文化やブランドを反映したデザイン性の追求

IT企業のオフィスデザインの特徴として、企業文化やブランドを反映させている点が挙げられます。人材の流動性が高く、常に優秀な人材の獲得が至上命題となるIT企業では、オフィスデザインで企業ブランドを体現することが採用における強力な武器となります。来訪者や候補者は、空間の雰囲気から社風や意思決定の質を感じ取るため、オフィスそのものが「自社で働く価値」を伝える重要なメディアとなるでしょう。

自社プロダクトの世界観や自然素材を取り入れた設計は、帰属意識を高め、対外的な信頼性の向上にも効果的です。ただし、意匠を優先して照明不足や音の反響といった機能性を損なうのは本末転倒といえます。実務上の要件を満たした上で自社らしさを表現することが、美しさと働きやすさを両立させるカギとなるでしょう。

IT企業のオフィスレイアウト設計のコツ

IT企業のオフィスをレイアウトする際は、職種ごとの特性を深く理解し、動線や音環境まで緻密に計算することが必要です。限られたスペースでも最大限のパフォーマンスを引き出すためのレイアウト設計のコツを紹介します。

<IT企業のオフィスレイアウト設計のコツ>

  • 集中エリアを効果的に取り入れる
  • 柔軟なコミュニケーションエリアを設置する

集中エリアを効果的に取り入れる

IT企業のオフィスレイアウトの設計のコツは、集中エリアを効果的に取り入れることです。防音性と視覚的遮蔽を最優先に設計しましょう。特にエンジニア業務は中断コストが高く、一度切れた集中を取り戻すには多大な時間を要します。

具体的には、防音個室や視線が交わらないブース席を配置すれば、コピー機などの雑音源から遠ざけることができます。空きスペースへの後付けは動線が乱れ形骸化しやすいため、設計段階で静寂な環境を確保することをおすすめします。

柔軟なコミュニケーションエリアを設置する

コミュニケーションエリアは、雑談、1on1、チーム会議など用途に合わせた「異なる話しやすさ」を複数用意しましょう。

カフェ風ラウンジや移動式ホワイトボードを備えた半個室を組み合わせれば、状況に応じた場を選択でき、開発の手戻り抑制にもつながります。会話エリアを広げすぎるとオフィス全体が騒がしくなるため、吸音材の活用や配置の集約で全体最適を図ることが大切です。

IT企業で起こりがちなレイアウト失敗例と回避策

レイアウトの成否は見た目ではなく、職種の特性と運用の相性で決まります。ここでは、IT企業で起こりがちなレイアウトの失敗例と、その回避策を紹介します。

■IT企業で起こりがちなレイアウト失敗例と回避策

レイアウトの失敗例回避策
職種特性を無視した一律のデスク配置・エンジニアの集中を削ぐ「島型デスク」のみの構成は避ける
・集中席や通話ブースをタスクに合わせた比率で配置する
「数」だけに頼った会議室不足への対応・部屋を増やすだけでなく、予約システムの導入や短時間の立ち会議を推奨する
・小規模ブースの分散配置で需要を逃がす
採用力を低下させる古い体質のレイアウト・IT人材が敬遠する「変化のない空間」を刷新する
・集中と協働が叶う環境を見せ、成長性を伝える

オフィスデスクのレイアウトについては、こちらのページをご覧ください。

オフィスのデスクレイアウトの基本!特徴やパターン、選び方と事例を紹介

IT企業のオフィス設備とインフラの選び方

IT企業にとって、設備とインフラの質は業務の生命線であり、他業種以上にシビアな視点での選定が求められます。エンジニアの能力を最大限に引き出すオフィス設備とインフラの選び方を紹介します。

働きやすさを高める家具・設備を選定する

デスクワークが中心となるIT企業では、働きやすさを高める家具・設備選びが重要です。身体への負荷や小さなストレスの蓄積は、集中力の阻害だけでなく、長期的な健康被害や生産性の低下を招きかねません。

特に、人間工学にもとづいた高機能チェアや、デュアルモニターを無理なく置ける広めのデスク、煩雑なコードを整理できる配線機能は、エンジニアのパフォーマンスを劇的に引き上げます。また、リフレッシュスペースを設置する際は、執務エリアから適度に距離を置くのがコツです。雑音による干渉を防ぐことで、作業と休憩のメリハリが生まれ、オフィスの利用率も向上するでしょう。

ITインフラとテクノロジーは安定性と効率化で選ぶ

ITインフラとテクノロジーは、「止まらない安定性」と「管理の効率化」を最優先に選ぶことが有効です。万が一ネットワークや会議システムに不具合が生じれば、開発の手戻りや商談の切断など、甚大な機会損失を招きかねません。

具体的には、高帯域な光回線の導入はもちろん、バックアップ回線による二重化や、同時接続に強いWi-Fi設計が、ハイブリッドワーク時代の必須条件となります。さらに、座席予約システムや防音ブースといった最新ツールは、利用しやすい動線の確保やトラブル時の即時サポート体制まで整えておきましょう。こうした運用面の手厚さが、投資を無駄にせずテクノロジーを真に機能させるカギとなります。

フリーアドレスの座席管理について詳しくは、こちらのページをご覧ください。

フリーアドレスの課題を解決する座席管理システムのメリットを解説

従業員のモチベーションを支える環境をつくる

IT企業の従業員の出社意欲を高め、集中力を維持させるためには、空調・照明・音・自然要素の4点を最適化することが有効です。オフィス環境がもたらす五感への快適さは、従業員の心理的な満足度を高めるだけでなく、知的生産性を支える強固な土台となるからです。

例えば、温度ムラのない精密な空調設計や、姿勢を自在に変えられる昇降デスクの導入は、身体の凝りを防ぎ、作業モードの円滑な切り替えを後押しします。また、自然光を採り入れた空間づくりや観葉植物の配置は、脳の疲労を和らげストレスを軽減させる効果が期待できるでしょう。

ただし、植物の手入れが行き届かず枯れてしまうと、かえって空間の活力を削ぐため、外部のメンテナンスサービス活用まで含めた計画的な運用が不可欠です。

オフィスグリーンについて詳しくは、こちらのページをご覧ください。

オフィスグリーン・緑化の効果やメリット、費用や導入方法・事例を紹介

【事例】プラスが手掛けたIT企業のオフィスデザイン

ここからは、私たちプラスが手掛けたIT企業のオフィスデザインの事例を紹介します。

【約2,700平方メートル】ホテルライクな空間で、ここちよいコミュニケーションを目指す株式会社NTTデータ四国 様

入居人数約400名
延べ床面積約2,700平方メートル
業界・業種情報通信業

オフィスリニューアルに際し、自由で多様な働き方を見据え、フリーアドレス制を導入した同社。用途に合わせて選べるさまざまなデスクとエリアを用意しました。リフレッシュルームは従業員の休憩のほか、イベントやコミュニケーションの場として活用されます。デザインテイストは従業員アンケートによる投票で決定し、素材感や色使いにこだわって仕上げたのも特長です。

詳しくは、こちらのページをご覧ください。

ホテルライクな空間で、ここちよいコミュニケーションを目指す株式会社NTTデータ四国 様

【約840平方メートル】多目的スペースを擁し、カオスを醸造するDATUM STUDIO株式会社 様

入居人数約224名
延べ床面積約840平方メートル
業界・業種コンサルティング業

データ活用に関するコンサルティング、データ分析支援、システム開発などの事業を展開する同社では、変化が激しいIT・データ業界の最先端で挑戦を続ける社の精神性を表現するオフィスリニューアルを実施。勉強会や交流会等の社内外イベントを開催するため、オフィスの一部を多目的スペースとして構成しました。社外との接点を設ける事で内と外の知見が混ざり合い、カオスを醸造することが期待されます。

詳しくは、こちらのページをご覧ください。

多目的スペースを擁し、カオスを醸造するDATUM STUDIO株式会社 様

【約810平方メートル】ワークスペースと多様なアクティビティを配置した某システム開発会社 様

入居人数約80名
延べ床面積約810平方メートル
業界・業種情報通信業

部門ごとに離れていた2つの拠点の移転集約プロジェクトでは、組織としての「一体感」を目指し、ワークスペースを中心に囲うように、リフレッシュやコミュニケーションなど多様なアクティビティを配置しました。集中して作業できるブースや、姿勢を変えられる什器などを選定し、気分や目的に合わせて常に気持ちよく過ごせるオフィスが出来上がりました。

詳しくは、こちらのページをご覧ください。

ワークスペースと多様なアクティビティを配置した某システム開発会社 様

【約500平方メートル】業務効率と快適な働きやすさの両立を目指す株式会社BPORTUS 様

入居人数約50名
延べ床面積約500平方メートル(合計)
業界・業種情報サービス業・コンサルティング業

来客対応や会議室を中心とした交流エリアを置くフロアと、業務に集中できる執務フロアを設定し、業務効率と快適な働きやすさの両立を目指しました。空間全体をモノトーンで統一し、同社の提供する決済アプリやデジタルサービスの先進性に合わせた機能的でスマートな印象を表現。スタイリッシュで洗練された雰囲気が印象的なオフィスとなりました。

詳しくは、こちらのページをご覧ください。

業務効率と快適な働きやすさの両立を目指す株式会社BPORTUS 様

【265平方メートル】オンとオフの切り分けでエンゲージメントを高めるオフィスを目指すモノプラス株式会社 様

入居人数約50名
延べ床面積約265平方メートル
業界・業種IT関連業

在宅勤務も積極的に推奨する中で、従業員のエンゲージメントを高めるための場とするオフィスリニューアルを実施しました。執務室はオープンな空間としつつ、柱などを生かしてL字状の空間につながりをもたせ、オンとオフを自己の裁量で切り分けられる働く場を目指しています。

詳しくは、こちらのページをご覧ください。

オンとオフの切り分けでエンゲージメントを高めるオフィスを目指すモノプラス株式会社 様

IT企業のオフィスリニューアル、オフィス移転のことならプラスにお任せください

IT企業のオフィス設計は、コミュニケーションと集中のバランス、機能的な設備選び、移転時の綿密な準備が成功のカギになります。企業文化を反映したデザイン性と働きやすさを両立できれば、従業員のモチベーション向上と採用力強化につながるでしょう。

オフィスづくりのプロ・プラスは、IT企業ならではの課題や多様な働き方にも柔軟に対応し、設計から運用まで一貫したオフィス改善に貢献します。リニューアルや移転をご検討の際は、ぜひご相談ください。

IT企業のオフィスに関するよくある質問

IT企業にはどのようなオフィスデザインが適していますか?

IT企業には、対話エリアと集中エリアを明確に分けた、メリハリのある空間設計が適しています。開発に没頭できる防音性の高いブースと、偶発的な相談を促すラウンジの両方を備えれば、生産性と満足度を同時に高めることが可能です。また、企業ブランドや文化を内装に反映させることは、IT人材の採用力強化や帰属意識の向上にも大きく寄与するでしょう。

IT企業のオフィスレイアウト設計のポイントを教えてください。

IT企業のオフィスレイアウト設計は、エンジニアの中断コストを抑えるため、執務エリアを動線や雑音源から遠ざけ、静寂な環境を確保することが最優先です。その上で、ABW(Activity Based Working)の考え方を取り入れ、タスクに応じて場所を選べる柔軟な席構成を目指しましょう。会議室不足に対しては、部屋を増やすだけでなく、予約システムの導入や短時間の立ち会議スポットを分散配置することで、効率的な運用が実現します。

IT企業のオフィス設備とインフラの選び方を教えてください。

IT企業のオフィス設備を選ぶ際は、長時間のデスクワークを前提に、疲労を軽減するエルゴノミクス家具やデュアルモニター環境を最優先で選定しましょう。インフラ面では、業務停止リスクを避けるために光回線の二重化や高密度なWi-Fi設計が欠かせません。さらに、オンライン会議の質を高める防音ブースや予約システムを導入し、設置して終わりにせず、運用のサポート体制まで整えることが重要です。

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