おしゃれなオフィスは、見た目の美しさだけでなく、機能性や業務効率、従業員の満足度に大きく影響します。しかし、どうレイアウトを組めばよいか悩む担当者様は少なくありません。
この記事では、オフィスのレイアウトパターンやおしゃれな事例、機能性とデザイン性を両立する設計の基本ポイントをわかりやすく紹介します。自社オフィスの改善に悩む担当者様は参考にしてください。
おしゃれなオフィスレイアウトはデザイン性と機能性の両立がカギ
おしゃれなオフィスレイアウトを実現するには、ただ見た目を整えるだけでなく、「デザイン性」と「機能性」をバランスよく両立させることが重要です。
従業員が快適に働ける環境を整えると、パフォーマンスや定着率の向上につながります。また、来客時に与える印象や、企業ブランディングの観点からも、空間の質は重要です。
最近では、「企業らしさ」や「価値観」をオフィス空間に反映させる設計もトレンドです。ロゴカラーや企業理念を取り入れた内装、ユニークなコミュニケーションエリアの設置など、デザインの自由度も高まっています。
おしゃれなオフィスは「魅せる空間」と「成果を生む空間」の両立を目指した空間設計が求められるのです。
オフィスレイアウトにデザイン性と機能性を両立させるポイント
オフィスのレイアウトをおしゃれにしながら業務効率も高めるには、「デザイン性」と「機能性」を両立させる設計が不可欠です。
オフィスレイアウトにデザイン性と機能性を両立させるための具体的なポイントを、次の5つに分けて解説します。
<オフィスレイアウトにデザイン性と機能性を両立させるポイント>
- 統一感のある家具と配色で空間全体を整える
- 動線設計と視界の抜けで開放感を演出する
- ゾーニングで用途ごとにメリハリをつける
- 照明と素材選びで雰囲気と集中力を両立する
- 企業のアイデンティティを反映する装飾を加える
統一感のある家具と配色で空間全体を整える
おしゃれなオフィスを実現する上で、まず注目したいのが家具と配色の統一感です。
デスクや収納家具のデザイン、カラーに統一性を持たせれば、空間にまとまりが生まれ、洗練された印象を与えられます。
特に色使いは、ブランドカラーや企業イメージに合った色を基調にすると、視認性と独自性の両方を兼ね備えた空間になります。カラーコーディネートを意識すれば、心理的にも落ち着きやすく、集中しやすいオフィスづくりが可能です。
動線設計と視界の抜けで開放感を演出する
快適なオフィス空間に不可欠なのが、スムーズな動線と視界の確保です。人が移動しやすい通路を設けたり、背の高い家具の配置を避けたりすると、空間に「抜け」が生まれ、窮屈さを感じにくくなります。
ストレスのない動きができると、自然と業務効率も高まり、従業員の満足度も向上するでしょう。また、開放感のあるレイアウトは、オフィスへの訪問客にも好印象を与える要素となります。
ゾーニングで用途ごとにメリハリをつける
オフィス空間を効果的に活用するためには、用途別にエリアを区切る「ゾーニング」が有効です。例えば、執務エリア、会議スペース、リラックスエリアなどを明確に分ければ、それぞれの役割が明確になり、使いやすさが向上します。
視覚的にもデザインを変えると空間にメリハリが生まれ、目的に応じた行動がしやすくなります。ゾーニングは、機能性とデザイン性の両方を活かすカギとなる要素です。
照明と素材選びで雰囲気と集中力を両立する
照明計画と素材の選定も、おしゃれなオフィスレイアウトの重要な要素です。自然光を取り入れつつ、作業に適した明るさを確保するためには、直接照明と間接照明のバランスよい配置が求められます。
また、床や壁、家具に木材やファブリックなどの温かみのある素材を使うと、リラックス感を演出できます。視覚的な快適さだけでなく、音の吸収や集中力の向上といった効果も期待できます。
企業のアイデンティティを反映する装飾を加える
おしゃれなだけでなく「自社らしさ」を表現するオフィスを目指すなら、企業のロゴやコーポレートカラー、理念などをデザインに取り入れるのがおすすめです。
エントランスや会議室に企業理念を掲げたり、ブランドカラーを使った壁面デザインを施したりすれば、訪問客に強い印象を残せます。このような装飾は、社員の帰属意識を高める効果もあり、企業文化の醸成にもつながります。
オフィスレイアウトのスタイル
オフィスレイアウトにはさまざまなスタイルがあり、それぞれに長所と短所があります。最適なスタイルは、企業の業種・規模・文化や働き方によって異なります。レイアウトを検討する際は、自社に合ったスタイルの見極めが必要です。
ここでは、代表的な6つのオフィスレイアウトのパターンを紹介します。
■主なオフィスレイアウトの基本パターン

1 対向型レイアウト
対向型レイアウトとは、デスクを向かい合わせに配置するスタイルです。メンバー同士の顔が見えるため、コミュニケーションが取りやすく、チーム内の連携が求められる業務に適しています。
一方で、会話が増えやすく、集中を妨げる要因にもなるため、業務内容に応じたバランスの取り方が重要になります。
2 背面型レイアウト
背面型レイアウトとは、同じチームメンバーが背中合わせに座るスタイルです。メンバー同士の視線が交わりにくく、個人の集中力を維持しやすい環境を作れます。
ただし、コミュニケーションが取りづらく、チーム内の情報共有が課題になるケースもあるため、会議スペースやコミュニケーションエリアとの連携がカギとなります。
3 同向型レイアウト
同向型レイアウトは、全員が同じ方向を向いて座る配置で、集中力を高めたいオフィスに向いています。指示の伝達や一斉作業の効率が良いため、コールセンターや研修室など、一定の流れで業務を進める現場で多く採用されています。
一方で、スタッフ間のコミュニケーションが少なくなりやすいのはデメリットといえるでしょう。
4 クロス型レイアウト
クロス型レイアウトは、デスクを十字型に配置し、4人1組で座るスタイルです。メンバー同士の距離が近く、声を掛け合いやすいため、チームワークを重視する職場に適しています。
ただし、会話がしやすい分、業務によっては集中しづらい環境になるため、用途に応じた調整が必要です。
5 ブーメラン型レイアウト
ブーメラン型レイアウトは、湾曲したデスクをU字型やV字型に配置するユニークなスタイルです。メンバー同士の視線が交差しやすく、適度な距離感を保ちながらも、自然なコミュニケーションを促すレイアウトとして注目されています。
デザイン性も高く、柔軟な働き方をサポートする現代的なオフィスに適しています。
6 ブース型レイアウト
ブース型レイアウトは、各デスクをパーティションなどで区切り、個別の作業空間を確保するスタイルです。プライバシーを保ち、集中して取り組む業務に最適ですが、遮断された構造のため、チームでの連携には不向きな一面もあります。
機密情報を扱う部署やテレワーク併用型オフィスにおすすめです。
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デスク運用パターンそれぞれのメリットとデメリット
オフィスレイアウトを検討する際は、デスクの配置だけでなく、「誰がどこで働くか」という運用方法にも目を向ける必要があります。
近年は働き方の多様化により、従来の固定席に加えて、フリーアドレスやABW(Activity Based Working)といった柔軟なスタイルも広がりを見せています。ここからは、主な運用パターンの詳細とそれぞれのメリットとデメリットを紹介します。
<主なデスク運用パターン>
- 固定席
- フリーアドレス
- グループアドレス
- ABW
固定席
固定席とは、社員一人ひとりに専用のデスクを割り当てるスタイルです。自分の席が決まっていれば、荷物の管理がしやすく、安心感を持って業務に集中できます。また、チームごとの配置もしやすく、社内の組織構造を反映しやすい点も特徴です。
ただし、在席率が低い部門では使われない席が増え、スペースの非効率化を招くかもしれません。テレワークやフレックス勤務が普及している企業では、見直しの余地がある運用形式です。
フリーアドレス
フリーアドレスは、社員が日々自由に好きな席を選んで働けるスタイルです。省スペース化が図れ、オフィスの稼働率を最大化できる点がメリットです。部門を越えた交流も促進され、オープンな社風づくりに貢献します。
一方で、毎日席が変わるため、個人の荷物管理やIT環境の整備、座席の確保に不便を感じるかもしれません。また、チームメンバーの位置がわかりにくく、コミュニケーションに支障が出るおそれもあります。
フリーアドレスについて詳しくは、こちらのページをご覧ください。
【事例あり】フリーアドレスのメリット・デメリットや導入方法、流れまで
グループアドレス
グループアドレスは、部署やプロジェクトごとにエリアを分け、その中で自由に席を選ぶスタイルです。固定席とフリーアドレスの中間的な運用方法で、チームの結束を保ちながら、一定の柔軟性も確保できます。
社員にとっては心理的な安定感があり、コミュニケーションも取りやすいため、導入しやすい方式のひとつです。ただし、他部署との交流が制限されたり、エリア管理の煩雑さが発生したりする課題もあります。
ABW
ABWは、業務の内容に応じて働く場所を選ぶという考え方にもとづいたスタイルです。集中が必要なときは個人ブース、雑談や創造的な作業にはラウンジやカジュアルスペースなど、タスクごとに最適な空間を使い分けるのが特徴です。
自律的な働き方を促進でき、業務効率や創造性の向上が期待される一方で、導入には空間設計の工夫と明確な運用ルールが不可欠です。IT環境や組織文化への対応も重要なポイントとなります。
ABWについて詳しくは、こちらのページをご覧ください。
【事例あり】ABWとは?フリーアドレスとの違いやメリット・デメリットを解説
オフィスレイアウトを考えるポイント
おしゃれで機能的なオフィスを実現するためには、単に家具を配置するだけでなく、働く人の動きや心理面も踏まえたレイアウト設計が必要です。
オフィスレイアウトを検討する際に押さえておきたい6つの重要なポイントは、下記のとおりです。
<オフィスレイアウトを考えるポイント>
- ゾーニング計画を立てる
- 動線設計は業務効率を意識する
- 余裕あるスペースづくりを構築する
- ワークスペースを最適化する
- 自社のスタイルに合ったデスクを選ぶ
- バラエティ豊かなスペースを設ける
ゾーニング計画を立てる
オフィスの快適性と業務効率を高めるには、ゾーニング計画が欠かせません。部署や業務内容に応じて空間を明確に分けると、集中と交流のバランスが取れた職場環境を実現できます。
また、ゾーンごとにデザインを変えれば、視覚的な変化やモチベーション向上も期待できます。
業務効率を意識して動線設計する
ゾーニング計画を立てる際には、業務効率を意識して動線設計することが大切です。動線は業務の流れと直結しているため、必要な場所にすぐアクセスできるレイアウトにすれば、移動時間やストレスが減り、業務効率の向上が可能です。
利用頻度の高い会議室、複合機、共有スペースなどは、特に動線を意識した配置にすることがポイントです。
余裕あるスペースづくりを構築する
快適なオフィス空間には「余白」も重要です。デスク間の間隔や通路幅にゆとりを持たせれば、視覚的な圧迫感を減らし、自然な移動やコミュニケーションがしやすくなります。
また、ゆったりとした空間は、訪問者に対しても落ち着きと信頼感を与える効果があります。
ワークスペースを最適化する
ワークスペースとは、社員が個々に作業するデスク領域を指します。一人あたりのスペースを広く取るだけでなく、PC環境、収納、照明などの要素も最適化すれば、作業の質が向上します。
業務内容に応じて、必要な機能を備えたスペースの構築が大切です。
自社のスタイルに合ったデスクを選ぶ
デスクはオフィスの中心的な家具であり、働き方に大きく影響を与えます。自社の業務内容やカルチャーに合ったものを選びましょう。
オフィス家具メーカーのプラスはさまざまなスタイルのデスクを提案しており、例えば次のようなデスクがあるので参考にしてください。
■さまざまなデスクの種類
デスクの種類 | 特長 |
---|---|
単体デスク | 個人作業に集中しやすい |
大型ロングデスク | チームでの協働に適している |
キャスター付きデスク | レイアウト変更などフレキシブルに運用できる |
可変タイプデスク | 立ち作業や座り作業の切り替えができる |
バラエティ豊かなスペースを設ける
近年、オフィスでは多様な働き方に対応する空間づくりが求められています。リラックスできるラウンジ、軽い打ち合わせができるカジュアルエリア、集中に特化したブースなどを設ければ、気分転換ができたり、創造的な発想が生まれやすくなったりします。
【成功事例】プラスが手掛けたおしゃれなオフィスレイアウト事例
オフィス空間づくりをお手伝いするプラスでは、さまざまな企業の改装や移転時に、おしゃれなオフィスレイアウトを提案しています。それぞれの企業のコンセプトに合ったレイアウトづくりによって、業務効率の向上やブランディング強化が可能です。
ここでは、デザイン性と機能性を兼ね備えたオフィスの事例を紹介します。おしゃれなオフィスづくりを検討中の担当者様はぜひ参考にしてください。
事例1:シナリー株式会社 様 本社2Fオフィス

入居人数 | 34名 |
延べ床面積 | 230平方メートル |
業界・業種 | 製造業 |
化粧品メーカーであるシナリー株式会社 様の本社2Fオフィスの改装を、プラスが担当しました。ナチュラルな素材を活かした落ち着きのあるレイアウトを提案し、「風通しのいいオフィス」をテーマに明るいオフィス環境が完成。彩度の低い色味の中でホワイトを際立たせ、明るく、より清潔感のある空間に仕上げています。
詳しくは、こちらのページをご覧ください。
事例2:ハルナビバレッジ株式会社 様 群馬イノベーションセンター

入居人数 | 40名 |
延べ床面積 | 2F:450平方メートル/1F:80平方メートル |
業界・業種 | 製造業 |
ハルナビバレッジ株式会社 様の群馬イノベーションセンターにおいて、みずからが場所を選び効率を考え自主的に働き方を模索できるよう、さまざまなオフィス家具のセレクトをプラスが担当。エリアごとに目的に合わせてオフィスを使えるように、ゆったりしたソファ席とテーブル、向かい合って仕事をする大きなラウンドテーブルの席や個別のパネルソファも設置しました。
詳しくは、こちらのページをご覧ください。
事例3:株式会社 山陰中央新報社 様

入居人数 | 130名 |
延べ床面積 | 940平方メートル |
業界・業種 | 新聞業 |
株式会社 山陰中央新報社 様の編集局・編成局フロアの改修を、プラスが実施しました。局長エリアを中央に配置し、コミュニケーションとクリエイティビティを刺激する、幅広い世代のメンバーが働きやすいオフィスに変更。各部署の専門職の作業場を拠点に機動力を発揮して「作品」を作り上げる場、というコンセプトを表現した空間となりました。
詳しくは、こちらのページをご覧ください。
事例4:フマキラー株式会社 様 フマキラーブレーンズパーク

入居人数 | 80名 |
延べ床面積 | 8,200平方メートル |
業界・業種 | 製造販売業 |
フマキラー株式会社 様の研究開発を担う「フマキラーブレーンズパーク」のオフィス設計を、プラスが受託。コンセプトを「GREEN PARK(緑化空間)」とし、集中して開発に取り組めるレイアウトを目指しました。主な研究対象である虫に寄り添う空間にするために、植栽を多く配置。また、自在にレイアウトを変更できる幾何学的な台形のオフィス家具を取り入れました。
詳しくは、こちらのページをご覧ください。
事例5:ニッカ株式会社 様

入居人数 | 約143名 |
延べ床面積 | 約780平方メートル |
業界・業種 | 製造業 |
ニッカ株式会社 様の工場を併設した本社の改装に際し、プラスが設計・レイアウトを担当しました。固定席とフリーアドレスを併用し、社員の主体性を尊重したオフィスとなっています。上質さと機能性を両立させ、企業が目指す姿勢を表すおしゃれなレイアウトとなりました。
詳しくは、こちらのページをご覧ください。
そのほかにも事例がたくさん!事例ページはこちらをご覧ください。
おしゃれなオフィスレイアウトならプラスにお任せください
オフィスレイアウトは、単なる「配置」ではなく、企業の働き方や価値観を反映する重要な戦略のひとつです。おしゃれさを演出するだけでなく、社員の生産性向上や来訪者への印象、企業ブランディングにまで影響を与えます。
おしゃれなオフィスを作るにはプロのノウハウが必要です。時間も労力もかかるため、プロフェッショナルのサポートを活用するのが賢明でしょう。
プラスでは、長年のオフィス設計実績をもとに、貴社の課題やご要望に合わせた最適なレイアウトをご提案。オフィス家具の提供だけでなく、業務効率とデザイン性を兼ね備えた「成果につながる空間」づくりをトータルでサポートいたします。「自社らしいおしゃれなオフィスにしたい」とお考えの担当者様は、ぜひ一度プラスにご相談ください。
よくある質問
オフィスレイアウトをおしゃれにするには?
おしゃれなオフィスレイアウトには、「デザイン性」と「機能性」の両立が欠かせません。統一感のある家具や配色、企業らしさを反映した装飾を施すだけでなく、働きやすさにつながる動線なども考慮しましょう。
オフィスのデスクにはどんな種類がある?
オフィスのデスクには、単体デスク、大型ロングデスク、キャスター付きデスク、可変タイプデスクなどがあります。貴社の働き方に合ったデスクのセレクトは、プラスにお任せください。
デスク運用パターンってなに?
デスク運用パターンとは、社員がどのように席を使うかという考え方をいいます。従来の固定席のほか、フリーアドレス、グループアドレス、ABWなどのパターンがあります。プラスのコンサルティングサービスでは、貴社の実態に合わせたデスク運用パターンを提案いたします。