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日本にオフィスビルが持ち込まれたのは明治時代以降といわれていますが、それから約100年でオフィスのスタイルもさまざまな変遷を遂げています。そこで、今回はこれまでのオフィストレンドを見つつ、これからの新しいオフィスの在り方、考え方を紹介します。新しい働き方に合ったオフィスには何が必要なのでしょう? その選択のポイントもお伝えします。

これまでのオフィストレンド

日本にオフィスビルが持ち込まれてからわずか100年ではありますが、そのなかでも時代や社会情勢に応じてオフィスのスタイルもいくつかの変遷を遂げています。ここではそのおおまかな流れを見ていきましょう。

日本のオフィスデザインのトレンドは、最初から島型レイアウトだった、最初は教室型だったと諸説ありますが、そこから現在までの流れは次のとおりです。

パーテーションの登場

それまで、日本のオフィスでは教室型もしくは島型レイアウトが主流でしたが、部署間や個人間を区切る仕切りはほとんどありませんでした。しかし、その後、部署や個人での業務内容に合わせ、互いに集中できる環境づくりを目的としてパーテーションを活用するようになっています。

オフィスのレイアウト、デザインの多様化

長らくパーテーションや書棚を多用した島型レイアウトが日本のオフィスの主流でしたが、フリーアドレスを導入する企業が一部で見られるようになりました。また、現在ではオフィスカラーも変化しています。従来はグレーやベージュといった抑えめの色使いが一般的でしたが、今は原色やパステルカラーなどカラフルな色使いを採用するオフィスも増加。オフィスレイアウトやオフィスデザインの多様化が見られるようになってきました。

執務スペース以外のスペースの充実

休憩室やミーティングルームなども企業によって個性が出るようになり、ファミレス席、ハドルルームなど用途によってさまざまなスペースを使い分けて働けるようになりました。オフィスといえば自席で業務を行うといった常識が変わり、それに合わせてレイアウトも変化し続けています。

オフィスという「場」が持つ意味

前項でオフィスレイアウトのトレンドを見てきました。これまで仕事はオフィスで行うものという大前提があり、そのうえでいかに快適に集中して業務を行えるかを重視していましたが、その大前提も少しずつ変わり始めています。

テレワークの登場

元々、テレワークは、1980年代中盤に結婚や出産で退職せざるを得ない社員の通勤負担を軽減する目的で導入が進みました。その後、特に都心部においてバブル景気により地価が高騰。都心に大規模なオフィスを持つことが困難になり、テレワークを導入する企業はさらに増加しました。

もちろん、この当時はまだインターネットも普及していません。そのため、テレワーク導入企業が増えたといっても、全体から見ればまだ少数でした。しかし、その後、スマートフォンの普及により、外出先や移動中でも業務が行えるようになった結果、業務はオフィス以外でもできるといった状況が定着したのです。

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新型コロナウイルス感染拡大

これまで一部の企業でしか進んでいなかったテレワーク。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響により普及が進みました。そして、これまではオフィスワークの補助的なものであったテレワークが、緊急事態宣言をきっかけにその役割に変化が生まれています。

具体的には、通常の業務は自宅で行い、どうしても自宅ではできない業務や部署・チームでのコミュニケーションが必要な時だけオフィスに出社する形が定着した企業の増加です。オフィスは常に出社する場所から必要に応じて集まる場所へと変貌を遂げようとしています。

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都心部オフィスからの脱却

常に集まる必要がなくなれば、高い家賃を支払って都心部にオフィスを構えるメリットも減少します。また、現在では感染対策を行う必要があり一度に大勢の社員が出社できないため、一部ではオフィスの省スペース化も進んでいます。もちろん、業種や企業規模にもよりますが、都心部に広いオフィスを持つメリットが減少したのも大きな変化といえるでしょう。

これからのオフィスに必要なものとは?

新型コロナウイルスの影響もあり、業績が悪化している企業も少なくありません。しかし、働き方やオフィスの在り方について改めて考え直す良い機会ととらえ、次への一歩を踏み出すチャンスでもあります。そこで、これからのオフィスにとって何が必要なのかについて見ていきましょう。

ABWの導入

社員の自主性を重んじ、業務によって自由に働ける場所を選択できる環境づくりを行います。時にはオフィス、時には在宅、サテライトオフィスなど、一人ひとりが最も高いパフォーマンスを発揮できる場所で業務を行えるABWの導入は、これからの働き方の一つの主流となるでしょう。

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コミュニケーションスペース・集中ブースの拡充

オフィス内で働く場合でも、自席だけではなく、コミュニケーションスペースや集中スペースを拡充し、状況に応じた働き方ができるようなオフィスレイアウトを構築します。特に在宅では難しい他部署とのコミュニケーションを取れるようなスペースの設置は新しい働き方に欠かせません。

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新型コロナウイルスが変えた新しいオフィスの在り方

2020年、新型コロナウイルス感染拡大の影響は、多くの企業で業績だけではなく働き方自体を大きく変えました。そして、それがオフィスの在り方を改めて考え直すきっかけともなっています。

仮に新型コロナウイルスが終息したとしても、これまでの流れがまた元に戻ることはありません。そういった意味では、今、将来を見据えて新しい働き方、オフィスの在り方をそれぞれの企業で明確にすることがこれからの時代に生き残るための重要なポイントとなるでしょう。

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この記事を書いた人

マーケティング部 コラム編集部 プラス株式会社ファニチャーカンパニー

プラス株式会社ファニチャーカンパニー マーケティング部 コラム編集部

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