座りにくさは高さのせい?人間工学に基づくイスと机の最適な高さ

ワークスタイル

長時間のデスクワークにより疲労感が増すと、作業効率が落ちてしまいます。とはいえ、作業を中断できないほど忙しいときもあるのが現実です。実はイスや机の高さを調整すると、長時間の作業でも疲労感を軽減できるというのをご存知でしたでしょうか。
今使っているイスが座りにくいと感じているなら、もしかするとそれは高さが原因かもしれません。では、イスや机の最適な高さとはどれくらいなのでしょう。今回は人間工学からイスや机を最適な高さに調整する方法をご紹介します。

そもそも人間工学とは?

家具や文房具を選ぶ際に、「人間工学に基づいてデザインされた」という製品を見かけることがあります。なんとなく使い勝手がよさそうなイメージを受けますが、実際のところ人間工学とはどのような技術のことなのでしょうか。

人間工学の概要

人間工学とは、人が快適に感じる職場や生活環境を実現するために、モノや機械、空間をデザインする科学技術のことをいいます。
普段はあまり意識することがありませんが、実はすでに私たちの生活に定着しているのです。例えば、仕事で使っているマウスにも人間工学に基づいてデザインされた製品があり、疲労感の軽減や腱鞘炎(けんしょうえん)の予防などに効果があるとされています。このように、人間工学は私たちの生活ですでに身近な存在となっているのです。

技術の応用

人間工学はソフトウェアの開発や航空産業、医療、製造業などに応用されています。私たちの身の回りで技術の応用が期待される領域は主に3つです。

労働環境の改善

もともと人間工学は人が労働をするときに、最も疲れにくく効率的に作業ができる方法を追求するために生まれました。それにより、仕事の生産性を高めようとしたのです。 近年ではデスクワークをする人が増え、長時間同じ姿勢で仕事をすることによる弊害が問題視されています。腰痛や運動不足による肥満、精神的なストレスを抱える人が多くなっているのです。そのような問題も、人間工学に基づいたオフィス家具やオフィスデザインの導入により改善することができるでしょう。

社会的役割

日本では少子高齢化に伴い、福祉においても人間工学の応用が期待されています。福祉機器の設計やユニバーサルデザインへの応用が進められているのです。介護の分野では高齢者でも使いやすいイスやベッド、トイレ施設などの開発が行われていますし、公共交通の整備では高齢者に配慮したシステムをつくるために人間工学が応用されています。人間工学は、だれもが快適に感じる環境づくりに欠かせない技術となっています。

通信・コミュニケーション

通信やコミュニケーションの領域においても、人間工学の応用が求められています。例えば、メールソフトの開発では、誤送信を防止する機能を付加するために人間工学が使われているのです。誤送信を防止するには人間の行動パターンを分析し、操作ミスを減らす工夫をしなければなりません。人間工学を応用することで、人の体の構造だけでなく行動パターンまで分析してモノづくりに生かすことが可能です。

足りないのは休憩室だそう思ったら読みたい一冊.jpg

人間工学に基づいたイスと机の最適な高さ

デスクワークをする人にとって問題となるのが、長時間座った姿勢でいることで生じる疲労感や腰への負担です。イスや机は人によって最適な高さが異なるため、高さを調整する必要があります。そこで、人間工学に基づいたイスと机の最適な高さをご紹介しましょう。

イスの最適な高さ

イスの座面が自分のちょうどひざにくる高さ

イスの高さは、正しい姿勢で作業をするために調整が必要です。人によって最適な高さが違いますので、実際に自分の体に合った高さに調整していきます。まずはイスに対して正面に立ち、座面がひざに対して垂直になるように高さを調整しましょう。靴を履いているときは、靴底やヒールの高さも考慮に入れる必要があります。

座ったときに足の裏が床にぴったりとつく高さ

イスの高さをひざと同じくらいの高さに調整できたら、実際に座ってみて微調整を行います。座ったときに、足の裏が床にぴったりとつく高さが理想的です。足が床から離れてしまう高さでは、足の血行が悪くなり、むくみの原因となります。また、ひざ裏と座面の端との間に5センチ程度空間があるかもチェックしましょう。座面との間に空間があると、ひざ裏が圧迫されず太ももの血行を妨げません。高さ調整をするだけで、座って作業をするときの足への負担はかなり軽減されるはずです。

机の最適な高さ

机にも個人の身長に合わせた最適な高さがあります。イスに座ったときに、机の高さがちょうどひじにくる高さが最適といわれています。パソコンで作業をすると、ひじが直角に曲がるくらいの高さです。これ以上高いと肩に負担がかかり肩こりの原因となります。逆に低すぎても、モニターを見る目線が下がり首に負担がかかってしまいます。モニターを見たときに、首がS字になる程度で作業できる高さが理想です。どうしてもイスと机の高さが合わない場合は、フットレストを使って調整するとよいでしょう。

人間工学を応用してつくられたオフィス家具がおすすめ!

人間工学を応用してつくられたオフィス家具なら、高さや背もたれの調整機能があり快適に仕事ができます。イスや机を選ぶ際のポイントを確認しましょう。

高さ調整機能

イスや机は使う人の身長によって最適な高さが変わってきます。そのため、使う人に合わせてイスの座面や机の高さを変えられる機能が重要です。スムーズに高さを調整できる機能があれば、オフィスでも快適に使うことができます。どのような身長の人でも使えるように可動範囲にも注意しましょう。ひじ掛けも体型に合わせて変えられるのが理想です。

背もたれの調整機能

イスの背もたれの高さを調整できる製品もあります。人間工学に基づいたイスは背もたれが背中の形に合わせてカーブを描いているため、カーブが自分の背中にフィットする高さが理想的です。背もたれの最も膨らんだ部分が腰椎(ようつい)にくることになります。 パソコンの画面を見ながら作業をするときは、背もたれによりかかった状態で作業をすると画面が見やすく疲れを感じにくくなります。

その他の機能

長時間同じ姿勢で作業をしていると、体のあちらこちらに疲労を感じます。イスや机の高さはもちろん大切ですが、オプションとしてネックサポートやアームレストが付いていると、さらに快適に作業をすることが可能です。特に背もたれによりかかった状態で作業をするときには、重い頭を支えてくれるネックサポートが重宝します。これで、首への負担がかなり軽減できます。また、マウスを使った作業が多い場合には、アームレストもおすすめです。

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人間工学で人が快適に作業できるオフィス家具を実現!

人間工学によると、人が快適に感じるイスや机の高さは、使う人によって変わるということがわかります。そのため、イスや机は高さを調整できる機能が重要なのです。最適な高さで作業をすることで、疲労感や体にかかる負担、ストレスを軽減することができます。オフィス家具を選ぶ際は、人間工学に基づいてデザインされた製品がおすすめです。長時間の作業でも快適に感じられるように、人の体の構造に合わせた形状を選びましょう。