今話題の「健康経営」ご存知ですか?

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「社員が健康な会社」は生産性が高く業績も良くなる

皆さんは「健康経営」という言葉、ご存知ですか?
元々はアメリカの経済心理学者 ロバート.H. ローゼンが1980年代後半に提唱した考え方で、「健康な人は生産性が高く、企業への貢献度も高い」、「従業員の心身の健康障害は企業にとって損失である」という考え方にもとづいています。健康経営を推進するNPO法人 健康経営研究会では、『「企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても 大きな成果が期待できる」との基盤に立って、健康管理を経営的視点から考え、 戦略的に実践すること』と定義しています。 つまり、企業が健康経営に積極的に取り組むことで、従業員が健康になって、活力が向上し、その結果として、組織が活性化し生産性の向上することで、業績向上、企業価値の向上を実現することが実現できる、という考えです。

実際、関心を持つ企業も増えてきており、経済産業省が行っている健康経営度調査に回答する企業も初年度(2014年)の約500社から、2016年には約700社と1.5倍に増加。健康経営が広がってきていることがわかります。

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国も積極的に健康経営を推進

この背景には、少子高齢化に伴って、医療費が増え続けているという現状があります。この結果、全国の健康保険組合の約7割が赤字で、その総計は3060億円*となっています。これは、補填をしなくてはいけない企業のみならず社会全体の大きな問題です。
*健康保険組合連合会「平成29年度健保組合予算早期集計結果の概要」より

そこで行政も健康経営支援に積極的に乗り出しています。
厚生労働省は、改正された労働安全衛生法にもとづき、2015年12月から、一定人数以上の企業に対しストレスチェックを義務付けました。

経済産業省は東京証券取引所(東証)と共同で、2015年より東証に上場している企業の中から積極的に健康経営に取り組んでいる企業を、一定の基準に基づき「健康経営銘柄」として選定し、株式市場において健康経営が評価されるような仕組みづくりに取り組んでいます。
これは、政府の「日本再興戦略」に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に対する取り組みの一環として実施され、2017年の健康経営銘柄は24社選定され、多数の会社が複数年選定されています。

また、政府系金融機関の日本政策投資銀行でも「DBJ健康経営(ヘルスマネジメント)格付」という仕組みを作り、健康経営に積極的に取り組んでいる企業には融資の際に優遇金利を適用するという取り組みも行っています。

健康経営、具体的にはどう始めれば?

では、健康経営を実現するにはどのような取り組みをすればよいのでしょうか。

「健康経営銘柄」では、「経営理念・方針」「組織体制の構築」「制度・施策の実行」「評価・改善」「法令遵守」の5つをフレームワークとして健康経営の仕組み評価しています。
とは言っても、これから始めようという経営者・企業の担当者の方にとってはどこから手をつければいいのかわからない、というのが正直なところでしょう。

経済産業省がまとめた「健康経営オフィスレポート」
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/kenkokeieioffice_report.pdf )では、健康経営の取り組みの1つとして「健康経営オフィス」づくりを推奨しています。 「快適性を感じる」「コミュニケーションする」「休憩・気分転換する」「体を動かす」「適切な食行動をとる」「清潔にする」「健康意識を高める」という7つが健康を保持・増進する行動とされ、これらの行動を誘発するように作られた「健康経営オフィス」が、働く人の心身の調和と活力の向上を図り、ひとりひとりがパフォーマンスを最大限に発揮させる場となって、健康経営に寄与するとしています。

この他にも、経済産業省Webサイトの「ヘルスケア産業」ページ( http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/index.html )には、健康経営の概念から取組方法をひもといた「健康経営ガイドブック」や、健康経営銘柄に選ばれた企業の取り組みを紹介した「健康経営レポート」や「健康経営ハンドブック」が配信されています。参考にしてみるとよいでしょう。

社員がみんな元気に働く会社は、考えただけでもいい会社です。「働き方改革」も叫ばれる中、いい会社づくりのために、社員の健康を増進するオフィスづくりをしてみませんか。

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<参考>
特定非営利活動法人 健康経営研究会 「健康経営とは」
http://kenkokeiei.jp/whats

経済産業省 「健康経営銘柄」
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kenko_meigara.html

日本政策投資銀行 「DBJ健康経営(ヘルスマネジメント)格付」
http://www.dbj.jp/service/finance/health/