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無機質な空間にデスクとチェアが並ぶ……オフィスといえばそんな空間が当たり前だったのは一昔前の話。最近では内装やデザインにこだわった、おしゃれなオフィスも増えてきました。オフィスデザインは企業のブランドメッセージ発信だけでなく、従業員の働くモチベーションをも左右する大切なもの。そんなオフィスの内装デザインを考える上で、参考になりそうな事例をご紹介します。

老舗旅館を改装したオフィス事例

話題になりそうなユニークなオフィスを実現したい。そんなふうにお考えの方にぜひご紹介したいのが株式会社アソビズム長野ブランチ様です。東京・秋葉原に本社を構える同社は、2014年に「クリエイターを育てる」という目的のもと、長野県長野市に支社を開設しました。

このオフィスがユニークなのは、長野市で100年近くも営業を続けてきた旅館をリノベーションしたという点です。あたたかみある古民家の「和」の雰囲気はそのままに、オフィス空間として改装を行いました。

同オフィスのエントランスを上がると、まず目に飛び込んでくるのは「束の間」と名付けられたサロンスペースです。来客への対応はもちろん、ちょっとした打合せや業務の合間のリフレッシュなどに使える空間で、社員同士のコミュニケーションの場となっています。

業務の基本となる執務室は、デスクワークに必要な機能を整備するだけでなく、梁部分にダウンライトを配置し、街の景観との調和も考慮されるなど空間の質にこだわった計画がされています。また、業務はデスク上だけでなく、館内のどこでも行うことができるよう、社内ネットワークに無線接続できる環境を整備。どこでも、自分の仕事がはかどると思う場所で仕事ができる環境が整えられています。

また、かつて旅館として使われていた建物を活かし、料理ができる本格的なキッチンが備えられている点も同社のオフィスのユニークな点といえるでしょう。イベント時には来客をあたたかな料理でもてなすなど、まさに「仕事と暮らしは共にある」という同社のコンセプトを体現した、働きやすさと居心地のよさを感じさせてくれるオフィスといえます。

参考:納入事例・実績 株式会社アソビズム長野ブランチ様

上質感を感じさせるオフィス事例

オフィスデザインを考える上で、クライアントとの関係構築につながるような上質な空間を実現したいと考えている人もいるかもしれません。そんな時に参考になりそうなのが、株式会社ビービーシー様の事例です。

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同社は、住宅から商業施設まで幅広い実績をもつ総合内装会社です。つまり、空間デザインのプロであり、そのオフィスは顧客が安心して仕事を依頼できるよう、同社の実力を示す場でもありました。そこで、「確かなクオリティ」を象徴し実感できることをデザインのテーマとし、内部空間だけでなく外観もふくめてトータルにデザインしました。

オフィスは1階がレセプションと執務スペース、3階に会議、応接スペースという構成ですが、いずれもモダンなホテルのような、高質感のあるラグジュアリーな雰囲気に統一。特に顧客が一番最初に目にするエントランスは石やタイル、ガラス、金属、木など異なる表情をもつ素材を組合せ、よりインパクトのある、装飾性の高い「会社の顔」としての機能をもたせました。

同社のオフィスは、内装のプロとして顧客にアピールするための「作品」であり、同時に良い仕事をすることの大切さをスタッフに意識付けるものでもあります。同社のオフィスを見ていると、内装が対外的に与える影響の大きさを実感できるのではないでしょうか。

ホスピタリティを追求したオフィス事例

自社のオフィスは、大切な顧客を迎えるもてなしの場である。そんなふうにお考えであれば、ぜひクレアシオン・インベストメント株式会社様の事例をご参照ください。

M&A等の金融サービスを提供する同社では、港区虎ノ門にオフィスを移転するにあたり「接客・商談機能を強化したい」というご要望がありました。顧客の大切な資産を扱う業務であるだけに、通常のオフィスとは異なり、特別なもてなし空間としての機能をもたせる必要があります。

そこでデザインのコンセプトとしたのが「ホテルライク・オフィス」という考え方です。大切な顧客をお迎えして、より濃密な商談ができるよう、静寂性や守秘性といった基本的な要件はもちろん、空間演出にも工夫を凝らし、ホスピタリティに配慮した空間をつくりました。

特にそのコンセプトを体現しているのが、クライアントをお迎えするレセプション空間です。同社ではこの空間の目的を受付機能だけに限定せず、「クライアントのために最良の金融サービスを提供する」という、創業時に掲げたミッションを表明するプレゼンテーション空間として位置づけました。
空間はダークブラウンを基調に、壁面を部分的に深紅のカーテンで装飾。緊張感のあるクラッシクテイストながら、圧迫感を和らげ、優雅さや柔らかさを醸し出すなど、顧客に与える印象まで計算された作りに仕上げています。

同社のオフィスのような「空間の豊かさ」は、見た目の良さだけではなく、その場にいる人との出会いをより印象的なものにし、結びつきを強くする効果があります。顧客との関係構築を重視したい、全ての企業にとって参考になる事例ではないでしょうか。

参考:納入事例・実績 クレアシオン・インベストメント株式会社様

オフィスデザインは、業務にも大きな影響を与える

日本オフィス家具協会が20173月に発表した「オフィスワーカーから見た、オフィス環境ニーズのトレンド」によると、「オフィス環境の良し悪しは、仕事の成果をあげることに影響する」という質問に「そう思う」「ややそう思う」と答えた人の割合は64.8%と、非常に高い割合を維持しています。
また同様に、「オフィス環境の良し悪しは、仕事に対するモチベーションに影響する」という質問では、「そう思う」「ややそう思う」と答えた人の割合は71.4%と、オフィス環境が企業の業績や、従業員のモチベーションに大きな影響を与えることが示唆されています。

ただ見た目の良さを整えるだけでなく、企業が抱える課題を解決するなど、オフィスの雰囲気が業務に与える影響は決して小さくありません。移転やリニューアルなど、内装を考える上では、ぜひ今回ご紹介したような事例を参考にしてみてはいかがでしょうか。

関連記事:オフィスデザインのコンセプトの決め方・手順について

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