【オルガテック東京2026】プラスブースレポート

2026年6月2日から4日の3日間、東京ビッグサイトで開催されたオフィス家具の見本市「オルガテック東京 2026」。開催5回目を迎え、年々盛り上がりを増しています。

本稿では、展示期間中のプラスブースの様子を振り返りつつ、会場ではお伝えしきれなかったブースデザインや体験コンテンツの意図を改めてご紹介します。

>>展示商品の一覧と検証の結果のサマリーはコチラからご覧いただけます。

プラスブースの展示コンセプトは、3年目を迎える「myイゴコチメイキング」

オフィスの「イゴコチ」は、家具や空間そのものだけでなく、そこでのふるまいや人との関係の築き方によっても左右されます。こうした考えのもと、プラスは一人ひとりに寄り添うイゴコチを追求し、2024年より「myイゴコチメイキング」のコンセプトで出展しています。

今回の焦点は、より良いつながりを生むための適切な「はなれかた」です。働き方の選択肢が増えた今、オフィスは「つながる場所」としての役割が強まりましたが、独自調査(※プラス調べ、2026年3月、n=500)では、多くのワーカーが「つながりすぎによる疲弊(すりへり)」を感じていることが明らかになりました。たとえば、不意の声かけで作業時間が削られる、周囲の会話や視線が気になって集中が途切れる、ちょっとした雑談が長引いてしまう、などの事例です。

そこでプラスは、こうした疲弊を和らげ、適切に「はなれる」ことを可能にする空間設計やプロダクトを、体験型ブースでご提案しました。これにより、深い対話や能動的な協働を生み出すための新しい“つながり方”を体感していただくことを目指しています。

「イゴコチをともに育てる」ことを表現したブースデザイン

人と人が最適につながったり、自律的にはなれたり。そうしたふるまいを繰り返しながらイゴコチを育てていくイメージを、中央に配した大きなアメーバのモチーフと大きく育つ木々で表現しています。

こちらは3年にわたる「myイゴコチメイキング」のあゆみを振り返るコーナーです。初年度は「オフィスのイゴコチを試してみよう」のテーマで、フィッティングルームから着想を得た白を基調としたブースデザイン、昨年は「オフィスのイゴコチを一緒につくってみよう」のテーマに沿って木のぬくもりを感じさせるアトリエのような空間をつくりました。今年は「オフィスのイゴコチはつながりの中で育っていく」提案へと発展させ、人と人の有機的な関係性を感じられる曲線的な造形と豊かな色彩で、あたたかみのある躍動感を演出しています。

ブースデザインは社内のデザイナーが担当し、ブース装飾の一部は前橋にある自社工場で制作しました。コンセプトに沿って多様な空間をつくりあげるノウハウを展示会の場でも発揮しています。

ブースの外周では、社名(PLUS)のローマ字やアメーバの形状を顔のパーツに取り入れた多様な表情の“プラスくん”たちがお出迎え。適切にはなれることで心地よくつながり、自律的に働くワーカーの姿をイメージしました。

心地よいつながりのために、適切に「はなれる」とは?

不意な話しかけや周囲の視線から「気配」ではなれることで、連携が活きる

気の散る情報や終わらない雑談から「向き」ではなれることで、協働が始まる

対話の緊張から「余白」ではなれることで、対話が深まる

展示ブース内は、適切な“はなれかた”ごとに「気配」「向き」「余白」の3つのエリアに分け、10の展示コンテンツをご用意しました。プラスで実施した行動検証やウェブ調査といった“イゴコチ検証”で得られた知見をもとに、適切に「はなれる」ことで最適に「つながる」方法を来場者の皆さまに体感頂き、オフィスのイゴコチづくりのヒントを持ち帰って頂く体験型の展示です。

ではここから、それぞれの展示コンテンツを振り返ります。

不意な話しかけから「気配」ではなれる

多くのワーカーが直面する、パフォーマンス低下を招く「不意な話しかけ」。お互いの状況を共有し、集中を妨げることなく“よきタイミングでつながる”環境づくりが、メリハリのあるチームの連携を促します

こちらは横並びの昇降デスク「Work Mode(ワークモード)」で、隣とのデスク高低差により、話しかけやすさがどのように変化するかを体感頂くコーナーです。イゴコチ検証では、お互いが自律的に作業姿勢(立つ・座る)を選び、高低差が15㎝、30㎝と開いていくと、むやみな話しかけによる中断を抑制しお互いの集中を尊重したつながり方を促すことが明らかになりました。>>検証の詳細はコチラ

実際にデスクの高さを変える操作をしながら、隣との距離感の変化を体感頂きました。

 

また、フレーム上の自由な位置にパネルを取り付けられる正方形テーブル「FA-85」を用いたコーナーでは、プライバシーを保ちながらお互いの状況がわかる手がかりを残すことで、話しかけるタイミングを図る手法をご提案しました。全体を隠しすぎず顔周辺や手元など部分的に遮ることで、自分の領域を守りつつお互いの状況を読み取れます。>>検証の詳細はコチラ

展示では、部分的に遮ったパネルの向こう側にいる“いま忙しそうな人”と“ちょうどひと息ついた人”を表現した人物の姿勢や手元の見えかたで、「今話しかけていいかどうか」を読み取って頂く演出をしました。

周囲の視線から「気配」ではなれる

調べものをしているときに背後に人がいると意識してしまう。細かなデータを扱っているときは視界に人の動きがちらつくと気になって集中しづらい。そんな経験はないでしょうか?独自調査(※)では、企画や構想を練る業務では背後からの視線が、緻密さを求められる業務では視界に入るノイズが、パフォーマンスの低下に影響しやすいとの結果が示されました。

そこでご用意したのが、スクリーンを自由に移動させ、デスク前面とソファ背面のどちらでも設置できる、「Work Harbor(ワークハーバー)」シリーズのソロブース。「じ~っ」と背後から覗き見される視線や「ねぇねぇ」と話しかけてきそうな視界のノイズを、スクリーンで遮る体験です。すべてを囲うのではなく、業務内容に応じて遮る方向を自在に切り替えることで、孤立を防ぎつつ集中を高められます

こちらは6人用の執務テーブル「ALIS(アリス)」に着席して頂き、積み木のようなボックスを組み合わせて、ちょうどいいパネルを作って頂く体験コーナーです。検証によって、同じテーブルを囲む際には、正面からの直接的な視線そのもの以上に、隣や対角など自身の視界の外から感じる「視線の予感」が気になることがわかりました。

「もしかしたら見られているかも」という曖昧な予感は、モニターやパネル等の遮蔽物で緩和することが可能です。どのくらいのパネルの大きさがちょうどいいか、手を動かしながら考えて頂きました。

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気の散る情報から「向き」ではなれる

打合せの映像検証をした結果、発言者の視野に入らない参加者は、視線を送る・うなずくといったリアクションをとらず自分のPCに視線を落とす傾向がありました。

そこでご提案するのが、全員が同じモニターの方向を向きつつ、お互いの表情が視野に自然と入る「前向きミーティング」のレイアウト。自然とPCから顔を上げ、姿勢も議論も前向きになります。展示では、半円型にレイアウトした「WORK FRAN(ワークフラン)」シリーズのソファと「Work Mode(ワークモード)」の2つのレイアウトをご体験頂きました。「前向きミーティング」のレイアウトによってプレゼンターやモニターに焦点があたりやすく、その姿勢が議論の熱量に変換されていく効果を視覚化するため、キラキラと輝くスポットライトのような演出をしました。

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終わらない雑談から「向き」ではなれる

独自調査(※)により明らかになったのは、オフィスでの雑談は、いい関係性の構築だけでなく業務面への波及効果も高い一方で、「切り上げづらい」という課題です。

そのひとつの解決策としてご提案するのが、通路向きのソファ席です。通路向きのソファ席では、移動中の通行人と気軽な声掛けがうまれやすいことが検証されています。

移動中の偶発的な出会いを誘発するだけでなく、移動を再開する形でいつでも自然と切り上げられる気軽さが交流につながっていることを、少し立ち止まりすぐに立ち去っていく足跡で表現しています。

こちらは通路沿いの雑談スポット「5 TSUBO CAFE(ゴツボカフェ)」の展示です。実際にオフィスに設置している「5 TSUBO CAFE」の映像検証により、雑談が自然と業務の相談へと発展する様子が確認されており、軽い雑談時にはいつでも離脱しやすいよう通路側(外側)を向く一方で、雑談から相談へと発展する局面では、通路に背を向け相手と正対する姿勢をとる傾向が見られました。身体の向きを変えることが、意識を雑談から業務へと切り替えるスイッチとなっていることを、足の向きや矢印で表現しています。

また映像検証では、通りがかりの人がふらりと合流し、気兼ねなく抜けていく姿も見られ、予定された打合せとは異なる偶発的な協働もうまれています。向きを変えて業務の話に移行する、途中抜けする。そんな気軽な切り上げ方ができるからこそ、気軽に雑談を始められるのです。

>>検証の詳細はコチラ

対話の緊張から「余白」ではなれる

最近では1on1を導入する企業も増加していますが、独自調査(※)によれば表層的な言葉のラリーに終始することも多いのが実態のようです。そこで、対話の緊張からはなれて本音を引き出す工夫をご提案しています。

こちらでは「Dolcevita(ドルチェヴィータ)」のソファレイアウトで、対話時の姿勢を体験して頂きました。ソファレイアウトの対話時の映像検証では、前傾になって相手の話に集中する、後傾になって考える、のけぞって笑うといった重心移動を伴う大きな身体の動きが見られ、相手との距離感を調整しながら対話のモードを自ら切り替えることで緊張を解き、自然な対話が広がることがわかりました。

そこで、姿勢の角度を表す大きな分度器をソファの横に設置し、実際にソファに座って対話時の様々な姿勢を試して頂ける展示をご用意しました。

続いて天然木のテーブル「Vicenda(ビチェンダ)」で、木の質感によって緊張感を和らげる体験コーナーです。初対面のお客様との商談や、ブレストでアイデアが出ない時といった少々ストレスのかかるシチュエーションを想定しながら、木のよさを消した“どんより板”と比較する形で、天然木の良さを体感頂きました。

天然木のテーブルで行った検証では、対話中に自然と机上に手を置き、思考するときには机上に視線を落とす傾向が見られました。木目の質感やゆらぎに自然と手や視線がひきつけられ、安心感を得られる効果があります。

こちらは透過性のカーテンでゆるやかに仕切ったゾーニングフレーム「Work Piloti(ワークピロティ)」での対話シーンのご提案です。

対話の映像検証により、壁に囲まれた密室では意識が相手に集中しすぎる一方、透過性のあるカーテン越しに周囲を感じられる空間は、視線の逃げ場を生むことがわかりました。そういった環境による違いを、壁側には「緊張する」「早く終らせたい」、透過性のカーテン側には「自分のペースで話せる」など、対話時の心の声を展示し表現しました。思考の整理や言葉を探すための間があることで、より深く本音で向き合う対話に導くことができます。

>>検証の詳細はコチラ

皆様からの嬉しいご評価

最後のアンケートでは、今回の展示でお伝えしたかったメッセージである「シナジーを起こすために適切にはなれる」重要性について、ご来場者の共感・理解を得られたか、シールを貼ってお答え頂きました。時間と共にたくさんのシールで彩られていき、体験型コンテンツを通して多くの皆様にプラスのご提案をお届けすることができたようです。

また、お客様の求めるイゴコチに寄り添う姿勢に高い評価をいただき、優れたブースを表彰する「ORGATEC TOKYO Awards」では、特別賞をいただききました

「去年のプラスブースがとても良かったので今年も楽しみに来ました!」とありがたい言葉をかけてくださる来場者の方もいらっしゃり、「myイゴコチメイキング」のご提案が皆様のオフィスづくりにお役立て頂けることを嬉しく思います。

改めて多くの皆様にプラスブースに足をお運び頂き、ありがとうございました。今後も様々な形でオフィスのイゴコチに関するご提案をお届けしてまいりますので、ぜひご期待ください。

オフィス見学ツアーにもぜひご来場ください

ライブショーケース「PLUS DESIGN CROSS」では随時見学ツアーのお申込みを受け付けています。働き方や家具などに触れ、「イゴコチメイキング」のさまざまな実践方法を体感して頂ける機会です。ぜひご来場いただき、実際の働き方をご自身の目でお確かめください。>>詳しくはコチラ

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