
プラスファニチャーカンパニーでは、従業員エンゲージメントを向上させるオフィス空間づくりの考え方として「イゴコチメイキング」(※)をご提案しています。本記事では東京オフィス「PLUS DESIGN CROSS」での実践を踏まえ、「イゴコチメイキング」の有効な方法をご紹介します。
※「イゴコチメイキング」とは
物理的な機能性と社会的なつながりの両面を整え、ワーカーの求めるイゴコチに寄り添うオフィス空間づくりの考え方です。家具の使い心地や空間の印象だけでなく、相手との関係性や自分の状況に応じた自然な交流を促すことで、個々のベストを引き出しみんなのシナジーを起こします。>>詳しくはコチラ
1on1の形骸化、原因は「対面圧力」にあり
多くの企業で導入されている1on1。しかし、「30分話しても本質に触れられない」「表層的な言葉のラリーで終わってしまう」という悩みが絶えません。この背景には、1対1で向き合う際の対面圧力が影響していると考えられます。

本音を探るためには、言葉を交わすことだけでなく、深く考える「思考の間」が必要です。視線の逃げ場がない空間では、沈黙は「気まずさ」へと変わり、思考を妨げてしまいます。そこで、私たちはソファレイアウトやテーブルレイアウトなど、多様な空間レイアウトが、対話中の身体動作や思考時間にどのような影響を与えるかを検証しました。
身体の自由度が高いソファレイアウトが沈黙を許容する
検証の結果、「Redon(レドン)」などのソファレイアウトでの対話では、「動的なしぐさ」が顕著に見られました。考える際に顎に手を当てる、視線を多方向に動かす、重心を移動させるといった動きです。そういった動きがあると間を持たせやすく、ソファレイアウトでは20〜30秒に及ぶ長い沈黙が、気まずさを感じさせることなく許容されていました。


また、ふかふかとした座り心地が特徴のソファ「Dolcevita(ドルチェヴィータ)」での対話では、前後左右への重心移動が多く見られました。前傾になって相手の話に集中する、話を振られた時には深く腰かけ直して後傾になって考える、のけぞって笑う。重心移動で相手との距離感を無意識に調整しながら、真剣に聞く、考える、リアクションをとるといったように対話のモードを自ら切り替えていると考えられます。




このようにソファレイアウトには身体を動かす余白があるからこそ、深い思考に伴う沈黙も自然と受け入れられ、感情豊かなリアクションを引き出せるのです。
テーブルレイアウトの特性
一方、テーブルでの対話は、机に肘や手をつくことで上半身が固定され、視線も下方に固定される傾向がありました。身体の動きが抑制されるため、沈黙の時間は数秒程度に留まり、ソファと比較してフォーマルな雰囲気が持続します。これは決して欠点ではなく、テーブルレイアウトが収束的な議論や合意形成といった論理的な作業に向いていることを示唆しています。

「視線の逃げ場」をデザインする
ソファレイアウトを導入できない場合でも、対面圧力を和らげ対話の質を高める手法はあります。
・視界の奥行きを作る
密室など、背後がすぐ壁の状態で対峙すると、視線の逃げ場がなくなり緊張が高まります。ゾーニングフレーム「Work Piloti(ワークピロティ)」は、透過性のあるカーテンを設置して遮蔽感を調整するなど、ゆるやかに仕切られた空間づくりが可能です。背景が透けて見えると視界に奥行きがうまれるため、多方向に視線を向けやすくなり、思考の間を確保しやすくなります。



・触覚による緩衝材
テーブルを使用する場合、「Vicenda(ヴィチェンダ)」など天然木の素材を取り入れることが有効です。机上に常に触れている手や腕から伝わる自然素材の質感や、木目の視覚的なゆらぎは、緊張を緩和する緩衝材として機能します。


本音を引き出す鍵は、対面圧力からの適切な逃げ場
1対1の対話における緊張感を和らげるさまざまな方法について、対話検証をもとにご紹介しました。上半身の自由度が高いソファレイアウト、視線の逃げ場をつくる透過性素材、そして気持ちをほぐす天然素材の質感。これらによって思考の余白を生み出すことが、表層的なラリーを脱し、互いの本音に向き合う対話時間をつくる鍵となります。
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