従業員の働き方を変える!ワークスタイル変革のポイントを探る

ワークスタイル

現在、政府主導で進められている「働き方改革」の影響もあり、労働環境の改善や業務効率の向上に対する関心が高まっています。こうした状況の中、近年注目を集めているのが「ワークスタイル変革」です。一体どのような概念なのか、推進していく上で押さえておきたい取り組みと合わせてご紹介しましょう。

ワークスタイル変革とは、そもそもどんなもの?

そもそも「ワークスタイル」という言葉はさまざまな意味で使われるため、「ワークスタイル変革」と聞いても、意味が取りにくいと感じている人も多いかもしれません。まずはこれが、どのような概念を指すものなのかを考えてみましょう。

「ワークスタイル」とは、狭義にはその人がどのように仕事をするかを表すもので、例えば情報の共有の仕方や、効率よく仕事をするための方法論を指します。「効率化のため連絡方法は社内チャットを使用する」「集中して仕事に取り組むためメールチェックは13回のみ」などのような例を考えると分かりやすいでしょう。
また、広義にはその人の価値観に基づき、どのように仕事と関わるかを表す場合もあります。例えば「ライフ・ワーク・バランス実現のために残業はしない」「仕事を自己実現の場と捉え、常に全力で取り組む」といった、その人が仕事に対する姿勢のことと考えるとイメージしやすいのではないでしょうか。

ワークスタイル変革とは、基本的にはこの両者を包括した上で、さらなる生産性の向上やコストの削減など企業体質の健全化を目指す施策です。

生産性の向上というと、従来は労働者個人のスキルや頑張りに頼る場面もありましたが、それだけでは十分な効果を上げられないばかりか、長時間労働やメンタルヘルスの阻害といったリスクが生じることが広く認知されるようになってきました。
こうした問題に対して十分な成果をあげるためには、IT機器の活用など仕事のやり方を見直すとともに、働く人の価値観の変化や、育児や介護といったライフイベントにも対応できるようなワークスタイルを提案していく必要があります。こうすることで結果的に、「生産性の向上」や「イノベーションの創出」「事業継続性の確保」を目指していくのがワークスタイル変革の基本的な考え方なのです。

ワークスタイル変革は、どうやって実現する?

ワークスタイル変革を実現するためには、現場にあった働き方を考えたり、業務の仕組みを見直したりと、企業と社員が一体となって取り組む必要があります。ワークスタイル変革を実現するために取り組みたいことを、以下の3つのポイントから紹介しましょう。

フリーアドレス導入

子育てや介護をしながら働くために、時短勤務や在宅勤務を希望する社員は少なくありません。こうしたフレキシブルな働き方に対応していくうえでは、オフィスもそれに合わせた機能性を持たせる必要があります。

こうした課題への答えのひとつとして最近広まっているのが、オフィスのフリーアドレス化です。あえて固定席を設けず自由に自分の場所を決められることで、オフィスに常駐しない社員のスペースを有効活用し、オフィススペースの最適化やコストパフォーマンス改善を図ることができます。

IT機器の活用

業務の効率化を図るためには、モバイルデバイスなどIT機器の活用も重要なポイントです。例えば外回りの多い営業社員に対してタブレットなどのモバイルデバイスを用意すれば、移動時間やアポイントの間の時間を有効活用でき、残業時間の短縮につなげることができるでしょう。

また、自宅や外出先など、オフィス以外の場所で働く社員ともコミュニケーションを取り、スムーズに業務を進めていくためには、社内チャットツールやビデオ会議システムなど、IT機器を活用していくことも重要なポイントです。最近では特に、データの共有ツールを備えた社内コミュニケーションシステムを導入する企業も増えてきました。こうしたITツールを活用することで、よりフレキシブルな働き方を実現できるのではないでしょうか。

社内制度の整備

新しいワークスタイルを模索していく上では、フレックス勤務制度の導入や、労働時間ではなく業務内容で評価をする仕組みの整備など、オフィスにいないことが人事評価に影響しないような社内制度を導入することも重要です。

一時期に比べれば、サービス残業や休日出勤を強制するような企業は減っているものの、企業によっては労働の質よりも量を評価する意識は依然として強く残っています。仕事を早く終わらせて帰ることを「サボっている」と揶揄(やゆ)したり、時短勤務をしている人の働きぶりがいつまでも評価されないような体制では、ワークスタイル変革を実現するのは難しいでしょう。改革実現のためには、こうしたフレキシブルなワークスタイルを推進していくことをトップ自らが表明し、社内制度の整備を行っていくことが重要です。

健全な労使関係を構築するワークスタイル変革

自社の労働環境を整備していくことは、従業員の生活の質向上や働きやすさに繋がるだけでなく、業務生産性を向上させたり優秀な人材の流出を食い止めたりするなど、経営上も数多くのメリットがあります。健全な労使関係を構築する上でも、ぜひ取り組みを始めてみてはいかがでしょうか。