執務室とは?
執務室とは、従業員が主な業務を行うための部屋を指します。
また同じく業務を行う場所である、会議室や応接室などの個別の部屋とは区別され、基本的には空間も区切られています。
執務室はオフィス内で働く従業員が最も長い時間を過ごす場所で、環境や設備が従業員の生産性やモチベーションに大きな影響を与えます。
働きやすい環境が整えられた執務室は、効率的な業務の遂行や社員同士のコミュニケーションを活性化させるのです。
また近年のリモートワークの普及により、執務室の役割は単なる作業空間から「出社することでしか得られない価値を提供する場」として見直しが行われています。
過ごしやすく魅力的な執務室をつくることで、社員のエンゲージメントを高める要因となっています。
執務室の座席配置パターン
執務室の座席配置には一定の型があります。
パターンによってコミュニケーションや集中への影響力が違うため、目的や業務内容に応じて慎重に検討する必要があります。
ここでは、代表的な座席配置パターンを紹介します。
対向型レイアウト
対向型レイアウトは、同じチームのメンバーが向かい合う形で座席を配置し、島を形成するスタイルです。
従来のオフィスではスタンダードな配置方法で、チーム内での迅速なやり取りを可能にし、共同作業を行いやすくするため、小規模なチーム運営に向いています。
一方、作業中は目の前に人がいる状況になるため、集中しにくいというデメリットもあります。
また感染症予防の観点からも、パーテーション(パーティション※)を設けるなどの工夫が必要です。
同向型レイアウト
同向型レイアウトは、デスクを横一列に並べる配置で、従業員は対面せずに業務を進められます。
周囲の視線が気にならないため、集中を必要とする業務に向いています。
また管理職が最後尾に座ることで、従業員の状況を把握しやすく、マネジメントにも効果を発揮します。
ただしこのレイアウトは広い空間を必要とするため、スペースの確保が重要です。
背面型レイアウト
背面型レイアウトは、従業員同士が背を向け合って着席するデスク配置です。
プライバシーを確保し、周囲の視線をカットしながら作業ができるため、集中力を維持しやすいのが特徴です。
さらに、振り返るだけでチームメンバーと迅速な打ち合わせも可能です。
ただし背後の動線の確保が必須なため、必要なスペースが広めです。
ブーメラン型レイアウト
ブーメラン型レイアウトは、120度の天板を持つ机を3つ組み合わせて島をつくるデスクの配置方法です。
一人ひとりが広い作業スペースを確保できるため、ゆとりを持って業務を遂行できます。
また隣の人とは適度な距離感なため、業務中は一人の作業に集中でき、必要なときはすぐにコミュニケーションをとることが可能です。
多くの場合でキャスター付きのデスクが採用され、柔軟なレイアウト変更が可能です。
島型の一種のため、周囲の目が気になる場合はパーテーションを利用することで、視線を遮って個人作業に集中しやすくなります。
ブース型レイアウト
ブース型レイアウトは、仕切りや簡易的な個室を設けて各デスクを独立させる形式です。
周りからの視線はもちろん、作業音も遮断できるため、高い集中力が必要な精密作業に主に採用されています
また防音性を高めることで、Web会議にも最適な環境になります。
フリーアドレスを導入したオフィスでは、プライバシーや作業音が課題となることも多く、オフィスの一角にブース型レイアウトを設置することでこれらの課題を解決します。
執務室に求められている役割・機能
現代の執務室には、単なる作業スペースとしての役割以上に多様な機能が求められています。
以下に、執務室で必要とされる5つの機能を紹介します。
リフレッシュスペース
リフレッシュスペースは、従業員のリラックスとコミュニケーションを促進する場所で、従業員の集中力の維持や働くモチベーションを高める役割を持っています。
適度な休憩が作業効率を向上させるとして、近年では多くの企業が執務室に取り入れています。
コーヒーサーバーやソファ、本棚があるカフェのような空間はリラックスするのに最適で、休憩スペースとしてはもちろんクリエイティブな作業環境を提供します。
WEB会議ブース
コロナ禍の影響で、離れた場所からもコミュニケーション可能なWEB会議が一般的になっています。
しかし従来の執務空間では、周囲の作業音や視線が Web会議の妨げとなっていました。
そこで、執務室内に専用のWeb会議ブースを設けることが求められています。
個室やパーテーションを用いてブース型のレイアウトを採用することで、周囲の騒音を遮断し、集中して会議に参加できる環境を整えられます。
集中ブース
パーテーションやボックス席で視線や音を遮断し、従業員が集中して作業できる集中ブースを設けましょう。
とくにフリーアドレスを採用したオープンなオフィスでは、個人が集中できる環境を確保するために、区切られたブースの導入が効果的です。
また、小規模なミーティングや面談を行うスペースとしてもうってつけです。
先ほど触れた、Web会議ブースとの併用も可能です。
ミーティングスペース
執務室内にミーティングスペースをおくことで、迅速な相談や打ち合わせが可能となります。
個人の作業場から近いことで、思いついたアイデアをチームですぐに共有可能です。
単なる打ち合わせスペースがあるだけでも有効ですが、最近では自由な発想を促すために、オフィスの概念にとらわれないカジュアルなデザインが採用されることもあります。
アウトドアで使う家具を用いたり、観葉植物を置いたりとさまざまな試みでコミュニケーションを促しています。
ラウンジスペース
ラウンジスペースは、従業員の交流の場として設置されるエリアです。
業務の合間にリフレッシュしたり、カジュアルなミーティングを行ったりする場として活用されます。
企業によっては、テレビゲームやボードゲーム・卓球台などを設置して、まるでホテルのレジャー施設のような空間を設置しています。
ラウンジがあることで従業員はストレスを軽減し、さらには創造的な発想を生み出すことが期待されています。
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執務スペースは、現代のオフィスにおいて単に仕事をこなす場所を超え、多様な機能を果たす空間へと進化しています。
業務時間の多くを執務室で過ごすため、環境によって従業員の生産性やコミュニケーションを左右します。
働きやすい執務空間をつくるには、想定される業務を踏まえて最適な座席のレイアウトを選択しましょう。
またリフレッシュスペースやWEB会議ブース、集中ブースなどを導入することで、業務にメリハリをもたらし生産性アップにつながるでしょう。
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