PAGETOP

オフィスの個室化とは?

オフィスの個室化とは、一部のスペースの機密性を高め、集中できる仕事空間をつくり上げることです。
近年、働き方の多様化や一人ひとりの作業の効率化の必要性から、一つのオフィスにさまざまな機能を持たせるようになってきました。
オフィススペースの一角に機密性の保たれた個室があることで、小規模の会議や個人の作業を進めやすくなります。
またWeb会議が快適にできる空間としても個室は利用できるため、リモートワークが普及する昨今、さらに必要性が高まっているのです。
このように、社員のニーズや働き方に沿った仕事環境を提供できることはもちろん、企業にとっては信頼獲得につながります。
機密性の高いプロジェクトを進行する際に適した環境があることで、情報漏洩対策などのコンプライアンスが保たれるでしょう。

オフィスの個室化の方法3選

ここでは、オフィスの個室化を進めるための具体的な方法について解説します。

パーテーションを使う

パーテーションはフレキシブルに設置できるため、手軽に個室をつくれます。
オフィス内のスペースを簡単に区切ることができ、さまざまな業務に応じたレイアウト変更が可能です。
また、ロータイプパーテーションはパネルを連結させるだけでスペースを区分けできるため、工事を必要とせず、短期間で導入できるのが大きなメリットです。
自分たちで組み立てができ、移動も簡単で、必要に応じて配置を変更できます。
そのほかにも、ガラス張りのものや防音機能がついたものなどさまざまな種類があります。
パーテーションを選択する際には、オフィスのデザインやカラーに合わせて選び、視覚的な一体感を保ちながら個々のスペースを確保しましょう。

ブースの設置

個室ブースは、高いプライバシーを確保したい場合に採用されます。
組み立て式の個室をオフィス内に配置する方法で、パネル型の半個室ブースや電話ボックス型のワークブース、後付けの防音室などさまざまなものがあります。
またオフィス用の個室ブースには、デスクや椅子だけでなく、照明や電源、USBポート、Wi-Fiといった作業環境に必要な設備が整っているため、集中して仕事を進めるのに最適なスペースを構築できます。
機密性の高い個人での作業や電話、Web会議など、周囲の音が気になりがちな業務に適しています。
また組み立てが簡単で、必要に応じて移動できるため、オフィスのレイアウトを頻繁に変える企業にとっても使い勝手が良いのが特徴です。

造作壁の設置

しっかりとした構造の個室をつくりたい場合には、造作壁を設置します。
高い機密性が得られることはもちろん、木材や石材、金属、タイル、クロスなどのさまざまな素材を使って壁をつくることができるため、オフィスのデザインを自由にカスタマイズできるのが特徴です。
ただし造作壁の設置は、大掛かりな工事を伴います。既存のオフィス環境に新たに個室をつくりたい場合には、オフィスが一時的に使用できなくなる可能性もあります。
特定の部門やプロジェクトチームに対して専用のスペースを設けたい場合や、セキュリティを重視したい場合に採用される手段です。

オフィスの個室化のメリット

オフィスの個室化は、近年の働き方改革やテレワークの普及に伴い、多くの企業で注目されています。
個室化することで得られる利点は多く、業務効率の向上や、限られた空間でのコミュニケーションの円滑化など、さまざまな効果をもたらします。
以下に、オフィスを個室化することの具体的なメリットを紹介します。

作業効率向上

個室化によって周囲の音や視線を遮断することで、作業に集中しやすくなります。
周囲からの視線がないため、パソコンや端末の画面を見られる心配がありません。また防音性の高い個室ブースでは周囲の音もカットできるため、さらに作業に集中しやすくなり電話やミーティングの声も聞かれなくてすみます。
機密情報を取り扱う際にも、情報漏洩のリスクを低減しながら安全に業務を進めることが可能です。
個室があることで、個人での作業はもちろんチームでのミーティングや面談など、オフィスで行われるあらゆる業務が効率化されます。

Web会議での対応向上

コロナ禍を契機にICT技術が大きく発達し、リモートワークやWeb会議が一般的になりました。
その一方で、遠隔でのコミュニケーションに対応するオフィス環境が求められるようになっています。
オープンスペースでは、周囲の作業音や周りからの視線でミーティングに支障が出ることもあります。
そのため、個室化されたスペースや個人ブースの必要性が高まっているのです。
防音性に優れたブースを使用すれば、外部への音漏れを防ぎ、機密性の高い会議でも安心できます。
仮に周囲で複数の会議が同時進行する場合でも、個室があれば各会議の参加者が集中して議論を進められるようになるでしょう。
また個室の家具にもこだわることで、シーンに合わせたミーティング環境を構築できます。
例えば、ソファや観葉植物を置けばリラックスした雰囲気を演出でき、ミーティング相手にプレッシャーを与えにくくなります。
また個室にモニターを置くことで、複数人でのWebミーティングも快適になるでしょう。

コミュニケーションの促進

個室化は社員同士のコミュニケーションを減少させるように思われがちですが、実際にはプライバシーを確保することで社員同士の信頼関係が向上します。
個室でのミーティングや1対1の面談は、周囲の目を気にせず率直な意見交換が可能です。
重要度の高い相談や、第三者には内密にしたいことなどを話しやすくなるでしょう。
質の高い面談が繰り返されることで社員間の信頼関係が深まり、チームワークの向上につながるのです。
また企業によっては、個室を活用してプライベートなスペースを構築しており、社員がリフレッシュする場としても活用しています。
結果的に職場全体の人間関係が良好になり、より良い社風をつくりあげることができます。

オフィスにメリハリが生まれる

オフィス空間に個室化されたスペースがあることで、空間にメリハリが生まれます。
個室ブースやパーテーションを活用することで、オフィス内のレイアウトにアクセントを与えられ、企業のイメージを反映させたオフィスデザインが可能となります。
またパーテーションを採用することでレイアウトを自由に変更でき、より柔軟な働き方を実現できます。
後々の増員や組織の変化にも柔軟に対応できるため、長期的な視点でのオフィス運用が可能です。

パーテーションの種類

オフィスの一部を個室化できるパーテーションにはいくつか種類があります。
それぞれ機能と特徴が異なるため、目的に応じて選択しましょう。

アルミパーテーション

アルミパーテーションは、軽量で扱いやすく、比較的安価に設置できるのが特徴です。
組み立てや移設が容易で、工期も短く済みます。
また豊富なカラーバリエーションがあるため、オフィスのデザインに合わせた選択が可能です。
ただし遮音性や断熱性においては他の素材に比べて劣るため、機密性を確保する必要がある場合には注意しましょう。
オープンなオフィス環境での一時的なスペース区切りや、頻繁にレイアウトを変更する必要がある場合や、コストを抑えつつ簡単に空間を分けたいときに向いています。

スチールパーテーション

スチールパーテーションは、優れた遮音性、防火性、耐震性を持ち、信頼性の高い仕切りとして多くのオフィスで利用されています。
支柱がパネル内に収まるため、つなぎ目が見えずすっきりとした見た目になるのが特徴です。
見た目に高級感があるため、企業の印象を高める効果も期待でき、会議室や応接スペースなど顧客の目に触れる場所への設置がおすすめです。
ただし性能が優れている分、価格が高いという点がデメリットです。

ガラスパーテーション

ガラスパーテーションは、空間的な仕切りを設けながら明るく開放的なオフィス環境を構築します。
ガラスを使用することで、オフィス全体の視認性を高め、デザイン性を高く保つことができます。
またフィルムを貼って半透明にすることで、プライバシーを保護することも可能です。
おしゃれな印象があるため、クリエイティブな環境を求めるオフィスや、企業の透明性を示したい場合に適しています。
ただしガラスは衝撃に弱いため、取り扱いには注意が求められます。

造作壁

造作壁を採用することで、自由度の高い設計が可能です。
オーダーメイドでサイズや機能を設計できるため、事業特性やニーズに応じたスペースを、デザインにこだわりながら構築できます。
さらには遮音性を高めるために防音材を使用したり、デザイン性を追求するためにさまざまな素材で仕上げることもできます。
しかし造作壁は固定された仕切りになるため、レイアウト変更が容易ではなく、費用も他の方法と比べて高額になる点がデメリットです。

パーテーションの選び方

オフィスの個室化を実現する際に欠かせないのが、適切なパーテーションの選定です。
パーテーションは、単なる仕切りではなく、オフィス環境を左右するものです。
ここでは、パーテーションを選ぶ際のポイントを紹介します。

用途と目的を決める

パーテーションを選ぶ際には、まずその目的や用途を明確にすることが大切です。
会議室や集中スペース、休憩室など、それぞれの用途に応じて必要な機能や仕様が異なります。
仮にWeb会議用の個室を構築するなら、防音性が求められるためスチールパーテーションが適しています。
また限られた空間に個室を設けるなら、ガラスパーテーションを用いて開放感を演出するのが効果的です。
目的に応じた選択をすることで、オフィス環境を最大限に活用できます。

スペースを考える

オフィスの限られた空間を有効活用するための工夫が必要です。
例えばローパーテーションや移動式のパーテーションを活用すれば、スペースを無駄にすることなく必要に応じてレイアウトを変更できます。
一方、天井までの高さがある場合は、ハイパーテーションを使用してしっかりとした仕切りを設けることも可能です。
スペースに合わせたパーテーションを選定し、オフィスの機能を損なわないよう配慮しましょう。

デザインにもこだわる

オフィスのパーテーション選びでは、利便性だけではなくデザインや色調にも注目しましょう。
パーテーションのデザインは、オフィス全体の雰囲気と一致させることで統一感のある空間をつくり出します。
たとえばガラスパーテーションを使用することで、現代的で洗練された印象を与えられますし、コーポレートカラーを採用することで企業のブランドを反映させることも可能です。
アルミパーテーションならカラーバリエーションが豊富なため、さまざまなデザインに対応します。
またおしゃれなオフィスを構築することで、社員のモチベーションを高める効果も期待できます。

耐久性とメンテナンスのしやすさ

パーテーションは長期間にわたって使用するため、耐久性とメンテナンスのしやすさも考慮しましょう。
スチールパーテーションは耐久性に優れており、定期的なメンテナンスで長期間使用可能です。
アルミパーテーションは軽量で移動が容易ですが、耐久性にやや劣るためこまめなメンテナンスや交換が必要です。
またガラスパーテーションは傷がつきやすいため、定期的なクリーニングが欠かせません。
パーテーションを選ぶ際には、耐久性とメンテナンスのしやすさをバランスよく考慮することが大切です。

予算に基づいて選択する

最後に、コストと予算に基づいた選択も大切です。
パーテーションは、種類や素材によって価格が大きく異なります。
アルミパーテーションは比較的安価である一方、スチールやガラスのパーテーションは高価です。
造作壁の場合は工事が必要なため、さらに高額になるでしょう。
それぞれの特徴や利点を考慮し、予算内で最適な選択をすることが求められます。
また初期投資だけでなく、メンテナンス費用や交換費用についても考慮しておきましょう。
コストパフォーマンスの最大化を目指し、予算に基づいてパーテーションの設置を検討しましょう。

オフィスの個室化の事例

ここからは、実際にオフィスを個室化した成功事例を写真付きで紹介します。

日本アキュレイ株式会社

日本アキュレイ株式会社では、来客用の商談スペース兼応接室を個室化しています。
紫のガラスパーテーションを採用しており、企業イメージを反映させつつクリアな印象を保ち、訪問者に圧迫感を与えません。
個室内にはモニターや丸型のテーブルが置かれ、フラットで機能的なコミュニケーションが行えます。

増田パートナーズ法律事務所

増田パートナーズ法律事務所のような、法律を扱う現場は特に機密性が重要になります。
弁護士の部屋と、ミーティングルームを個室化しており室内での会話が周囲に漏れないよう配慮がされています。
また、ガラスのパーテーションを採用することで、圧迫感を軽減しています。
雰囲気のある家具が、外からも見えることで法律事務所らしい重厚感を演出しています。

株式会社アソビズム長野ブランチ

株式会社アソビズム長野ブランチは、旅館を改装して地域住民に開かれたオフィスを構築しました。
全体的にオープンな雰囲気を大切にしており、作業用の個室であっても孤独感を感じないよう、オープンカウンターや小窓が設けられています。
一人ひとりが作業に集中しつつ、コミュニケーションが行える空間となっています。

株式会社壽屋

繊細な作業が必要な株式会社壽屋では、至る所に集中力を高める工夫が行われています。
作業スタッフのデスクはガラス張りの個室になっており、訪問者に技術をアピールしながらも集中した作業を可能にしています。
ほかにも会議室や副社長室でガラスのパーテーションが採用されており、プライバシーを確保しながら開放的で明るい雰囲気のあるオフィスを構築しました。

株式会社メディカル・コンシェルジュ 町田支社

株式会社メディカル・コンシェルジュ町田支社は、ニューヨークのカフェをイメージして構築された、従来の概念にとらわれないオフィスです。
目に見える部分にエイジング加工された床材やシックな家具を置いて雰囲気を演出する一方で、唯一の個室である応接室は白を基調とし、落ち着ける空間を構築しています。

新しいオフィスをつくるなら「プラス」へ

オフィスの個室化は、Web会議の推進や作業効率を高めるための手段の一つです。
また個室は質の高いコミュニケーションを行う場所でもあるため、社員間の信頼関係も築かれやすくなります。
パーテーションを選ぶ際には、目的やスペースに応じて、デザインや耐久性、コスト面も考慮し、最適なパーテーションを選択しましょう。
これからオフィスを構築するなら造作壁も選択肢に入れ、専門的な業者のアドバイスを受けることも検討します。
「プラス」は、既存のオフィスの個室化から移転などによる新しいオフィス構築にも対応しています。働きやすさや機能性に配慮しつつ、理想とするオフィスデザインを提案いたします。

※プラスではパーテーションをパーティションとして表記しております。

この記事を書いた人

マーケティング部 コラム編集部 プラス株式会社ファニチャーカンパニー

プラス株式会社ファニチャーカンパニー マーケティング部 コラム編集部

プラス株式会社ファニチャーカンパニーのマーケティング部門です。オフィスに関する最新のトレンド情報や、オフィス移転・リニューアル・オフィスデザインに関する情報を発信しています。 オフィスの最新情報はInstagram「plus_kagu」で検索してフォロー!昨日よりもオフィスが好きになるような、「家具・働く空間にまつわる工夫・デザイン事例」などの情報をお届けしています。

オフィスづくりに役立つダウンロード資料集