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センターオフィスとは、企業の中心となるオフィスのことをいいます。大規模な組織ほどセンターオフィスの役割は重要です。しかし近年、リモートワークとオフィスワークを組み合わせたハイブリッドワークが普及したことにより、センターオフィスの役割も変わりつつあります。従来は、すべてのオフィスの中核を担ってきましたが、今後センターオフィスの価値はどのように変わっていくのでしょうか。今回は、センターオフィスの機能や特徴、ハイブリッドワーク下における価値などを解説します。

ハイブリッドワークについては、『ハイブリッドワークとは?テレワークの定着を実現させるポイントと注意点』の記事をご覧ください。

センターオフィスとは

センターオフィスとは、支社や支店、サテライトオフィスなどすべてのオフィスの中核となる施設のことです。セントラルオフィスやコアオフィスなどと呼ばれることもあります。センターオフィスは組織の中心となり、企業によってはオフィスの全機能を備えることもあります。経営上の重要な業務が集中して行われることも多いでしょう。社長や役員などの重役が集まることも多く、重要な案件をまとめるうえで欠かせない存在となっています。

しかし、リモートワークやサテライトオフィスなどの分散型オフィスが普及するにつれ、センターオフィスの役割も変わってきました。従来は各業務の中枢となる部署が置かれ、多くの社員が一つのオフィスに集まり業務を行っていましたが、現在はセンターオフィスに業務を集中させるのではなく、自宅やサテライトオフィス、コワーキングスペースなど、さまざまな場所で業務を行う企業も増えています。また、時差出勤やフレックスタイム制を導入する企業も増え、多くの社員が同じオフィスに集まって同じ勤務時間で業務を行わないこともあります。そのため、センターオフィスに求められる役割に変化が生じています。

センターオフィスの機能や特徴

センターオフィスの機能は企業によって異なります。一般的には、本社機能や複合的な機能を持つことが多いでしょう。経営企画から開発、販売まですべての部門を集約し、支社や支店で行われている業務を統括する役割を担っているケースもあります。

また、営業の拠点として、支社や支店よりも充実した機能を備えていることが一般的です。たとえば、さまざまな役職・職種の人がワンフロアで仕事ができる執務室、部署間を超えたコミュニケーションが可能な会議室など、在宅やサテライトオフィスでは実現できない機能を備えた場所もあります。

他方、リモートワークなどの導入により出社率が低くなっている企業では、社内コミュニケーションの不足が課題となっています。社内コミュニケーションが不足している企業では、孤独感を抱く社員や、チームとしての連帯感を持てずに悩んでいる社員も少なくありません。また、人材のマネジメントや育成が難しいといった課題も指摘されています。さらに、社員同士が顔を合わせる機会が減ると、帰属意識が低くなるおそれもあります。このような問題を解決する方法として、センターオフィスの存在に注目が集まっているのです。

そのため、これからのセンターオフィスは従来のように本社機能を持つオフィスという位置づけだけでなく、複数あるオフィスの中核となるオフィスという点が重要になるでしょう。リモートワークやサテライトオフィスなどの分散型オフィスでは、個人が業務に集中するという点では環境が整っているといえます。しかし、オフィスでは社内コミュニケーションや他部署との連携、社員同士の何気ない雑談から新しいアイデアが生まれることもあります。センターオフィスはリモートワークでは実現できないコミュニケーションや業務を行う場としての役割が求められているのです。

社内コミュニケーションについては、『職場内のコミュニケーションが不足する理由は?原因と対策を考えよう』『社内コミュニケーション活性化のために試したい、9つのアイデア』の記事もご覧ください。

ハイブリッドワーク下におけるセンターオフィスの価値

働き方改革や感染症対策として、リモートワークとオフィス出社を組み合わせたハイブリッドワークを実施する企業も多くなっています。ハイブリッドワークを実施している企業ではオフィスへの出社率が減り、その結果、社内コミュニケーションの不足が課題になっているケースもあるでしょう。

センターオフィスには、社内コミュニケーション活性化の場としての価値があると考えられています。チーム内や部署間の連携を高めるには、社内コミュニケーションが欠かせません。対面でのコミュニケーションは、オンラインを通して行うよりも意思決定をスムーズにさせる可能性もあります。たとえば、コミュニケーションツールを使ったテキストのやり取りでは、どうしてもタイムラグが生じてしまいます。そのため、問題や疑問をすぐには解決しにくいだけでなく、連絡することへのハードルも生まれかねません

また、オンライン会議は対面と比べると参加者の表情や声のトーンがわかりにくいことがあります。相手の感情や反応を重視したい場合は、対面でのコミュニケーションが適しているといえます。

こうした背景から、センターオフィスは社内コミュニケーションの場として活用できることがわかります。センターオフィスをコミュニケーションの場とするためには、会議室や研修施設のほか、多目的室、雑談スペースなど、社員同士がコミュニケーションを取りやすい環境に整えていくと良いでしょう。

ハイブリッドワークをより詳しく知りたいかたは、『ハイブリッドワークとは?テレワークの定着を実現させるポイントと注意点』の記事もご覧ください。

センターオフィスの価値をあらためて見直そう!

センターオフィスでは、さまざまな部門の社員が同じオフィス内で働くことができます。ハイブリッドワークの普及によりオフィスの出社率が下がるなか、社内コミュニケーションが課題となっている企業も多くなってきていますが、センターオフィスを活用すれば、リモートワークや分散型オフィスでは実現できない社内連携も可能となるでしょう。グローバル化や労働力不足など企業を取り巻く環境が変化するなか、センターオフィスの価値をあらためて見直し、企業の組織力を高めていくことが大切です。

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この記事を書いた人

マーケティング部 コラム編集部 プラス株式会社ファニチャーカンパニー

プラス株式会社ファニチャーカンパニー マーケティング部 コラム編集部

プラス株式会社ファニチャーカンパニーのマーケティング部門です。オフィスに関する最新のトレンド情報や、オフィス移転・リニューアル・オフィスデザインに関する情報を発信しています。 オフィスの最新情報はInstagram「plus_kagu」で検索してフォロー!昨日よりもオフィスが好きになるような、「家具・働く空間にまつわる工夫・デザイン事例」などの情報をお届けしています。

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