【Solarization #01】チェア「BeneS」開発ストーリー 3

オフィス家具

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マーケティング/外観意匠

開発テーマ オーバルネオが立ち上がった当初から、どのようなユーザーメリット/価値を提供するチェアか、マーケティング部のメンバーにも開発チームに加わってもらい、企画コンセプトから販促まで携わってもらいました。10年前と比べてみると分かりやすいですが、現在では非常に多くのオフィスチェアが溢れています。そのような中で、なぜこのチェアが必要なのか、ユーザーメリットは何か、どのような特徴を持ったチェアとするのか、議論を重ねました。

「長時間のデスクワークで困っていることはあるか」社内調査を行ったところ、チェアの困りごととして、腰痛や肩こりなど体の負担を感じている人が多いことが分かりました。またオーバルチェアは他製品と比較しても「姿勢の保ちやすさ」の面で高い評価を得ており、ユーザーからも評価されていることと、他社の製品は「体格差や姿勢の変化にも柔軟に対応する」ことを特徴/キャッチコピーとしていることから、タスクチェアの基本である身体の負担をいかに軽減できるか、そのニーズに応えるチェアとして、コンセプトは「背筋まっすぐを楽に保つ」に早い段階で決まりました。

チェアの外観意匠の検討は、実現したい意匠の方向性やキーワードは当初からありましたが、座り心地を追求することから設計要件での制約が多く、社外デザイナー(伊丹由和氏)との協業はプロトタイピングを幾度となく実施。

 デザイナー:伊丹由和氏

特にチェアの背が印象の大部分を占めますが、この背の意匠に当たっては次の3つのポイントにより、おのずと基本形が決まってきます。ⅰ)人を支える強度/構造体としての役割、ⅱ)人体を支えるエルゴノミクスとしての役割、ⅲ)座下にあるメカとの連結の3点です。さらにオーバルネオは背の湾曲が強く、その制約も大きく影響しました。何かモチーフを決めて表現し、整えるアプローチもありますが、オーバルネオの機能特徴が意匠設計に自然に表れていることを目指していました。いくつもの意匠検討と議論を重ね、形状としてはきれいにまとまった時もありましたが、決め手に欠け、時間もかなり掛かりました。そんな中、今の意匠の原型であるS字フレームの意匠案を伊丹氏から提案いただき、当社チェアのFitaで採用しているフレームバイカラーを取り入れてはどうか、そうすることで、座り心地をこのS字フレームで表現でき、またバイカラーでプロダクトの新鮮さや面白さ、プラスらしさを表現できるというベテラン開発メンバーのコメントもあり、やっと意匠の方向性が決定。

 バイカラー検証モックと当社ベテラン開発メンバー

より体に負担の少ない姿勢、背筋まっすぐの時に、背骨はS字ラインになります。そのS字ラインがオーバルネオで実現できることを象徴的に表し、造形意匠として昇華しました。直線的な要素の多いオフィスにおいて、並んだ時に美しく見えるようデザインされています。クロスカラーやフレームのベースカラーも近年オフィスで増えている木素材など周辺環境とマッチするよう彩度の低い、落ち着いたシックな色合いを調色し、質感やカラーリングで完成度を高めています。

最後にネーミング、イタリア語で「美しい/善い」を意味する「Bene(ベネ)」と背骨のS字ラインを想起させるこだわりの「S」字フレームデザインから名付けました。開発時に特に意匠面では、前途多難でしたが、当初から目標としていた製品特徴を外観意匠やネーミングで表現することができたとメンバー一同自負しています。


当社、新製品フェアの展示の様子。ベネスのシックカラーを会場のポイントカラーとしても使用。

BeneSが世に出るまでの開発の裏側の一部をご紹介させていただきました。BeneSは製品化にあたり、マーケティング部や設計課のBeneS開発メンバーはじめ、多くの方々に長期間ご協力いただき、PLUSが追求する座り心地を実現したタスクチェアです。機会があれば、ぜひ試しに座ってみていただけると嬉しい限りです。

【奥田 浩士】
市場開発本部 商品開発部 所属
2008年度入社。エンジニアリング部、流通営業部を経て、2015年より商品開発部にて従事。FitaやBeneSなどチェア中心に開発を担当。

BeneSは、ショールームでご覧いただけます。
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