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オフィス家具を選ぶとき、おしゃれでデザイン性が高いものを選びたくなりますが、それと同じくらい大切にしたいのが、従業員の使い勝手を考えること。オフィス家具を選定するうえで、知っておきたいことをまとめました。

デザインだけでオフィス家具を選ばない

オフィス家具は大型のものが多いため空間に占める割合も高く、オフィスの雰囲気を大きく左右する要素の一つです。そのため、デザイン家具を置いたりメーカーをそろえたりするだけで、どこか洗練されたおしゃれな雰囲気に感じることも少なくありません。

オフィスにデザイン性を持たせることで、ブランディング効果や従業員のモチベーションアップなどの効果が期待できます。そのため、デザイン重視でオフィス家具を選ぶのは、決して間違いとは言い切れない部分もあります。

ただ、デザイン性の高い家具は個性が強いものが多いため、後々オフィスのレイアウト変更などの際に使い回しが利かないことがあります。ショールームやカタログで「よい」と思って、いざ導入してみると思ったほど収納力がなかったり、用途が限定されすぎていたりと、使い勝手の悪さを感じてしまうケースもあるため注意が必要です。

理想のオフィスを実現する家具とは?

理想のオフィスを実現するための家具選びで、重要なことはデザインやオフィスのインテリアにマッチするかだけでなく、機能や使い勝手もしっかりと吟味することです。ここではオフィス家具の種類別に選び方のポイントをご紹介します。

デスク選びの決め手はサイズ

オフィス家具のデスクには、引き出しのないシンプルな「平机」、片側だけに引き出しがある「片袖机」、両側に引き出しのある「両袖机」などがあります。最近ではフリーアドレスを採用しているオフィス向けに、「フリーアドレスデスク」といったものも。まずはオフィスのレイアウトを決めたうえで、どの種類のデスクにするのかを決めましょう。

デスク選びでもっとも重要なことはサイズです。オフィスデスクの幅は80cmから広いものでは170cm以上のものもありますが、120~140cmのものがパソコンを使ううえで一般的なサイズです。奥行は60~80cmが使いやすいサイズになります。営業職で普段はあまり在籍しない部署であれば60cm。デザイナーやプログラマーなど、パソコンのモニターを2つ以上使うような部署であれば、70cmもしくはそれ以上のサイズがおすすめです。

そのほか、ラックやワゴンなどをセットするかどうかによっても適正サイズは変わります。実際の使用シーンに合わせて選びましょう。

社員の健康維持に重要なチェア

社員の健康を考えたうえで、もっとも慎重に選ぶべきオフィス家具はこのチェアであるといえます。部署にもよりますが、勤務時間の大半を座って過ごすことになるため、質の悪いものを選べば業務効率が悪くなるだけではなく、健康被害をもたらしてしまう可能性もあります。

オフィスチェアを選ぶポイントは、形状、色、素材などさまざまですが、当然ながらデスクに合わせて選ぶことが大前提となります。デスクからスムーズにチェアの出し入れを可能にするには、デスクの空き幅からチェアの脚幅を引いたときに「-5~10cmぐらい」と考えるとよいでしょう。

健康面を意識してチェアの選ぶ際は、「背中をしっかりと保持してくれるか」「肘置きが付いているか」「背もたれ、高さ、座面奥行などの調整機能が付いているか」「座面の放熱性が優れているか」の4つのポイントを重視するようにしましょう。

用途にあわせた会議用テーブル

会議用テーブルは主に会議室で使用するものと、ミーティングなど簡単な打ち合わせをする際に使用するものの2つに分けられます。ミーティング用のテーブルは、最近では立ったままで打ち合わせができるスタンディングテーブルもあります。

会議室で使用するテーブルを選ぶ際は、用途と人数、そして会議室の大きさによって決めることが一般的です。プレゼンや資料を閲覧するだけで使用する場合のテーブルサイズは、一人あたり60~70cm程度の幅があれば問題ありません。しかし、重役会議やノートパソコンを広げて行うような会議で使用する場合、テーブルサイズは80~100cmぐらいあったほうがよいでしょう。

テーブルの形状は、固定して使う4本脚テーブル、人数や用途によって自由に組み合わせができるT字脚テーブルのほか、正方形、丸型などのテーブルもあります。これらを会議室の大きさ、用途によって選択します。
会議室にはスクリーンやホワイトボードなどが設置されることも多いため、それらを加味して会議室の大きさを考えてください。

収納家具選びは「ファイルメーター」を基準に

最近ではペーパーレス化を推進する企業も増えていますが、それでもまだ紙の資料、書類があふれているオフィスは少なくありません。そこで重要になるのが、それらを整理して必要なときにすぐ取り出せる収納用のキャビネットやスチールラックといった家具の選択です。

収納家具を選択する際のポイントは「ファイルメーター」という指標を目安にすることです。このファイルメーターとは、オフィス内にある書類を積み上げた厚みをメートル単位で表したもので、これをもとに収納家具の大きさを決めていきます。注意点としては、ファイルメーターは合計数値のため、収納家具ごとに実際に収納できる書類数を考えておくこと。そして、将来的にどの程度、書類が増えるのか越したうえで、多少の余裕を持っておくことです。

もうひとつのポイントは、オフィスのレイアウトを決めたうえで選択することです。例えば、デスクと収納家具の間隔をあまり取れない場所であれば、扉は横にスライドする引違い扉にしないと開けるたびに席を外したりよけたりしなくてはならず、業務効率が落ちる原因にもなります。

ゾーニングだけじゃないパーティション

パーティションはオフィス内のゾーニングをする以外にも、動線の変更、防音・遮音、セキュリティの強化などさまざまな目的を持って設置します。目的に合わせた高さのパーティションを選択してください。パーティションには設置に施工工事が必要な大掛かりなものもありますが、ここでは置くだけで設置できるパーティションを説明します。

パーティションの高さは、座って仕事をする際の目線と同じ高さになる112~132cmのタイプ、立ったときの目線と同じ高さになる152~172cmのタイプ、立った状態でも顔まで隠れる高さの192~215cmのタイプの大きく3つに分類されます。

一般的には、デスク周りや休憩スペースの確保には112~132cmのタイプ。打ち合わせスペースやコピー機周りの囲いには152~172cmのタイプ。応接室、商談スペース、ロッカールームなどプライバシー確保を目的とする場合は192~215cmのタイプを選択します。

オフィス家具は見た目も重要な要素ではありますが、業務内容や社風、従業員の働き方などを踏まえ、自社にあった家具を選ぶことが大切です。導入することで従業員が心地よく効率的に仕事でき、オフィス全体が快適になる――そんなイメージができる家具であれば、理想のオフィスを実現できるのではないでしょうか。

迷った場合は、プロに依頼するのもひとつの方法

使い勝手がよく、さらに業務効率を妨げないような家具を選ぶためには、ゾーニングや社員の動線、コミュニケーションのとりやすさなどさまざまな要素を検討する必要があります。当然ながら、家具だけに目を向けるのではなく、社員の働き方や業務内容まで踏まえて選定する必要があり、全く経験のない人がゼロの状態から計画するのは簡単ではありません。
また、ロッカーや傘立て、シューズボックス、ソファなど、意外とオフィスで必要となる家具は種類豊富。必要と感じるたびに買い足していったら、オフィスのデザインやレイアウトはもちろん、使い勝手もいまいち……などということになりかねません。

もし、自社にはどのようなオフィス家具が適しているのか分からないと感じているなら、思い切ってオフィスづくりのプロに依頼するのもひとつの方法です。こうしたサービスを利用するメリットは、「ブランディングに効果のあるオフィスにしたい」「社内のコミュニケーションを活性化させたい」といった要望や課題をヒアリングしてくれ、それを解決できるような家具を提案してくれることにあります。ただ見た目だけで家具を選ぶのではなく、機能性までしっかりと意識して選ぶことで、快適で使いやすいオフィスを実現することができるでしょう。

オフィス家具は機能性とデザイン性のバランスを重視して

オフィス家具は毎日の業務のなかで使うものだけに、ちょっとした違いで業務効率を大きく左右することがあります。ただおしゃれなオフィス家具を選ぶのではなく、機能性までしっかりと意識することで、快適で働きやすいオフィスを実現することができるでしょう。

チェアが足りないから、テーブルが足りないから購入する、ではなく、どんな働き方をしたいか、将来的にどんなオフィスにしたいか考えたうえでオフィス家具を選びたいですね。

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