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ビデオ会議システムやモバイル端末などのIT機器の進化や、働く人の意識の変化などを背景に、近年急速に広まりつつある「ワークスタイル変革」。すでに多くの企業で取り組みが進められていますが、従業員から理解が得られないといった理由で苦戦しているケースも多いようです。その理由はどこにあるのでしょうか。社内でワークスタイル変革を推進するうえで必要なことをご紹介します。

ワークスタイル変革は大きな変化を伴う

ワークスタイル変革は、文字通り「働き方」を変える施策です。この「働き方」は、仕事の進め方や仕事に対する姿勢など、従業員個人の「働き方」だけでなく、労働のプロセスや評価制度、企業風土などを含め、その企業における労働環境全般を指しています。

例えば、テレワークの導入により、サテライトオフィスや自宅などでも働けるようにするのはその最たる例といえるでしょう。必ずしも毎日オフィスに来る必要がなくなれば、子育てや親の介護などの事情があってもそのまま仕事を継続でき、社員にとっては大きなメリットになります。また、営業のような外出の多い社員にとっては、サテライトオフィスがクライアント企業の近くにあれば、わざわざ自社まで戻る必要がなくなり業務の効率化にもつながるでしょう。

このように、ワークスタイル変革を実現することは従業員、企業の双方に大きなメリットをもたらします。しかし、従来のやり方を大きく変えるだけに、必ずしもすべての社員の理解をスムーズに得られるわけでなく、実現の大きな障壁となっているという現実があります。

社員の主体性を育むオフィスづくり

ワークスタイル変革の実現には、強力なリーダーシップが必要

ワークスタイル変革の実現に向けて、育児や介護をしながら働く社員のための制度を整備しても、それが利用されないのでは意味がありません。もしも「何となく制度を利用すると言い出しにくい雰囲気がある」「制度を利用することで評価に影響するかもしれない」といった意識が社内にあれば、いくら制度だけを整備してもワークスタイル変革の実現は難しいでしょう。

こうした意識を取り払い、働きやすい環境を企業全体で作っていくという雰囲気を生み出すためには、上長や経営層がワークスタイルを変革していくという意識を持ち、従業員に積極的に推進していく姿勢を持つことが重要です。
最近では米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOやメルカリの小泉文明社長が育児休暇を取得して話題になりました。ザッカーバーグ氏は次女の育児休暇を取得したことに対し「彼女の最初の数カ月を一緒に過ごすことができて感謝する」とコメントしており、仕事だけでなく、家族のライフイベントに立ち会うことの重要さを伝えてくれています。

このように、ワークスタイル変革を実現するためには、ただトップダウンで変革を指示するのではなく、上長や経営層自らがリーダーシップを発揮し、自分の周囲から働き方を変えていこうとする姿勢が必要です。また、リーダーとしてのマネジメント力を向上するための研修を実施するといったように、意識改革を図る取り組みも重要になるでしょう。

ワークスタイル変革は、企業全体の働き方を大きく変える取り組みです。それだけに、ときには従業員の理解を得られなかったり、制度を利用する人への反発が生まれたりとスムーズに導入が進まないこともあるかもしれません。

こうした事態を避けるためには、柔軟な働き方の実現に必要な制度をしっかりと整備するとともに、上長や経営層がワークスタイル変革を推進するという姿勢を打ち出し、従業員の理解を引き出していくことが重要になるでしょう。

制度を整えるだけではワークスタイル変革は実現できないもの。強力なリーダーシップのもとで従業員が新しい働き方の重要性を理解し、企業風土として定着してこそ、ワークスタイル変革が実現したといえるのではないでしょうか。

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