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会議室のコンセプトとは?

会議室のコンセプトとは、部屋のデザインやレイアウトを通して、企業のビジョンを表現したり会議の目的を達成したりするために設定するものです。
コンセプトを決めることで、企業の理念やブランディングを反映させ、利用者に対して良い印象を与えたり効率的に会議ができる空間を構築したりします。
コンセプトは企業によって様々ですが、例えば「自宅のリビングのようにリラックスできる空間」や「先進的でイノベーションを創出する場」といった具合に、企業の働き方や利用者の求める空間を表現したものが良いでしょう。
コンセプトがあることで会議室はただの作業場ではなく、企業文化を表現し、これまでになかったアイデアを生み出す場となるのです。

会議室のコンセプトを決める意味・メリットは?

企業の理念や目指す働き方を反映させた会議室は、来訪者や社員に対して企業の価値観やブランディングを伝える場となります。
仮に使用用途が社外の顧客との商談であれば、良いイメージを与えることで、有利な商談が行いやすくなるでしょう。
主に社員が使うなら、社員同士のコミュニケーションの向上や、議事進行の効率化が可能です。
同時に優れたデザインは帰属意識を高めることにもつながるため、働くモチベーションアップにもつながります。

会議室が重要視されるようになっている

働き方の変化にともない、会議室の重要性が高まっています。
リモートワークやテレワークの普及によって、集まって会議を行う機会は減りました。しかし今度は、Webミーティングを行える場が求められるようになりました。
社内で働くスタッフと、外部で働くスタッフがリアルとネットワークの両方で繋がれるハイブリッドな場所が必要になり、会議室に新しい設備や機能が求められているのです。
また依然として対面での重要な会議や商談、セキュリティやプライバシーが求められる場面では、会議室の役割は大きいでしょう。
そういったシーンでは、来社したビジネスパートナーやクライアントに対して良い印象を与えるためにも、適切な会議室のコンセプトを決める必要があります。

会議室が近年重要視されるようになっている理由

ここでは、会議室が重要視されるようになった理由について解説します。

オンラインミーティングが増加している

リモートワークが一般的になった現在、会議室には安定したインターネット接続や高品質な音声・映像設備が求められます。
物理的に集まる必要がないからこそ、ICTに対応した会議室があることでスムーズなコミュニケーションが可能になります。

来訪者へのイメージアップ

会議室のデザインは、来訪者に対して与える企業のイメージを大きく左右するものです。
顧客に洗練された空間を提供することで、ビジネスの信頼性や企業のビジョンを効果的に伝えることができ、取引先やクライアントに良い印象を与えることが可能です。

ブランディング効果が期待できる

ブランドイメージの構築は多くの企業にとって課題となっています。
優れたブランディングを行うためには、広告やWebサイトのデザインを含め、目や耳に触れるものに統一感を持たせることが大切です。
会議室が企業イメージを表現したものであれば、顧客や社員に対して良いブランドイメージを与えることにつながります。
社員の働きやすさを実現して顧客との信頼を構築するためにも、会議室は重要な場所となるでしょう。

会議室が持つべき機能

会議室のコンセプトを考えるのと同時に、現在の会議室に必要な機能もチェックしておきましょう。
会議室には、最低限以下のような機能が求められます。

セキュリティ観点

会議室は重要な情報を扱うことが多いため、高いセキュリティが必要です。
防音機能や入室制限システムを取り入れるなどして、機密情報を守りましょう。
また、想定される会議の重要度によって設置される場所も変わります。
社内の重要な会議を行うなら、人通りの多い執務室やエントランスから離れた場所に設置することが一般的です。

防音機能がしっかりしているか

外部の音を遮断し会議の内容を漏らさないためにも、しっかりとした防音機能を持たせましょう。
また、機密性の高い会議や集中力が必要な会議においても防音は重要なポイントです。
吸音パネルや防音壁を設置したり、用途によっては二重扉を採用したりして、会議内容に見合った防音機能を整えましょう。

プレゼンテーションできる環境が整備されているか

効果的なプレゼンテーションを行うためには、適切な設備が必要です。
資料を投影するためのスクリーンやプロジェクター、音響設備などが整っていることで、参加者がプレゼンテーションに集中しやすくなります。
また部屋の間取りや照明も考慮することで、効果的なプレゼンテーション環境をつくることができます。

ビデオカンファレンス環境が整備されているか

リモート会議の需要が増している現在、ビデオカンファレンス環境の整備が必要となっています。
安定したインターネット回線があり、映像・音声の品質が高く、資料共有がスムーズに行える会議室は、リモートミーティングにおいても快適な環境となるでしょう。

ホワイトボードが設置されているか

アナログな設備ですが、ホワイトボードも依然として会議には必要なアイテムです。
生まれたアイデアや参加者の発言をリアルタイムで反映させ、会議やミーティングにライブ感を持たせられます。
たくさんの発言を視覚的に整理できるため、会議の効率が大幅に向上します。
とくに少人数でのセミナーやブレインストーミングの場では有用でしょう。

会議室のレイアウトを設計する際のポイント

会議室のレイアウトを決める際には、いくつかポイントがあります。
ここで紹介するポイントを意識することで、おしゃれで機能性の高い会議室が構築できます。

どういった目的で会議室を利用するか把握する

会議室を設計する前に、どのような目的で利用するのかを明確にしましょう。
ビジネス会議やプレゼンテーション、チームミーティング、小規模な面談など、利用目的によって必要な機能や設備が異なります。
目的を把握することで、適切なレイアウトや家具の選定が可能になります。
仮にプレゼンテーションが多いなら、プロジェクターやホワイトボードの設置が必要です。
またチームミーティングが中心の場合は、円形のテーブル配置がコミュニケーションを促進するでしょう。
さらには、会議の内容によって選ぶべき照明や内装も変わってきます。
多くの人が集まる会議を行うなら視認性の高い明るい照明が必要ですし、重要な意思決定を行うなら落ち着いて判断できるよう柔らかい光を放つものが良いでしょう。
このように目的に合わせて必要な家具を配置することで、コンセプト通りの会議室を構築できます。

用途に応じてレイアウトを変更できるような机、椅子を用意する

会議室のレイアウトは、利用シーンに応じて柔軟に変更できることが今のトレンドです。
可動式の机や椅子を導入することで、会議の内容や参加人数に合わせたレイアウト変更が簡単になります。
例えば大規模なプレゼンテーションが必要な場合には、椅子を並べて前方にスクリーンを配置し、少人数のディスカッションには円形テーブルを設置するなど、柔軟な対応が可能です。
とくにスペースが限られている場合や、応接室などそのほかの機能を会議室に持たせる場合には、移動式の家具を導入するメリットは大きいでしょう。

家具の寸法は事前に確認を行う

会議室に導入する家具は、必ず事前に寸法を確認しておきましょう。
部屋の大きさに応じた適切な寸法の家具を選ぶことで、会議室内での動きやすさや快適さが保たれます。
狭い空間に大きすぎる家具を置くと、圧迫感が生まれ動線を活用できなくなるため、使いにくい会議室となってしまいます。
逆に広すぎる場所に小さな家具を置いた場合は、動きやすくなるものの殺風景な印象になるため注意しましょう。

おしゃれな会議室レイアウト事例5選

ここでは、企業が工夫を凝らしたおしゃれで機能的な会議室レイアウトの事例を5つ紹介します。
それぞれの企業がどのようにデザインを採用し、ビジネスに活かしているのかを見ていきましょう。

セイコーソリューションズ株式会社

セイコーソリューションズ株式会社は、セイコーホールディングスグループのシステムソリューション事業を担い、2020年3月に東京・八丁堀に新オフィスを開設しました。
新たなオフィスでは、分散していた営業拠点と関連会社の統合を目指し、多様な働き方に対応する設計が採用されています。
そのための取り組みの一つとして、各所との意思疎通を行う会議室のレイアウトは、利用用途や打ち合わせ内容に合わせて個別にデザインされています。
来訪者が多く集まるプロジェクトフロアの会議室は、おもてなしの心を表現し、ホテルのような高級感あふれる内装が特徴です。
大規模な会議にも対応するセミナーフロアは最大96名の収容も想定されており、フレキシブルにレイアウトを変えられる可動式のパーティションやデスクが採用されています。セミナー後にはパーティー会場としても利用できる多目的空間となっています。
そのほか8名程度の少人数での打ち合わせをスムーズにする会議室や、執務空間でも簡単なミーティングを行える環境が整えられています。

某人材育成支援会社

某人材育成支援会社では、増員と業務拡大に伴い、ビルの地下階から広々とした最上階への移転プロジェクトを実施しました。
高層階へ移転したことで、見晴らしの良い開放感のあるオフィス空間を実現しています。
会議室のデザインには、太陽と月をイメージした「SUN」と「MOON」という別々のコンセプトが採用されており、利用者が直感的に部屋を区別できるよう工夫されています。
SUNは明るいオレンジとイエローを基調とし、活発なディスカッションが行われる場として適しています。
一方のMOONは落ち着いたブルーを基調とし、集中力を高めたい会議に主に使用されています。
どちらの会議室にも大型モニターが設置されており、Web会議にも対応できる点が現代のビジネス環境に適した設計となっています。
オープンな空間に設置された打ち合わせ・サテライト席では、眺望を活かした絶好のロケーションのなか気軽にミーティングが可能です。

株式会社EPファーマライン KDX池袋ビル7F

株式会社EPファーマラインのKDX池袋ビル7Fオフィスは「医薬・医療・ヘルスケア業界に特化したソリューション」を提供する企業として、成長と革新を感じさせるデザインを実現しています。
コーポレートカラーである青を基調とし、医療分野にふさわしい清潔感と誠実さを表現しました。
とくにエントランス部分は、青と白を組み合わせたシンプルかつ洗練されたデザインとなっており、訪れた方々に親しみやすさを提供しています。
会議室は壁面に異なるパターンのクロスを使用し、緊張感を和らげる落ち着いた空間に仕上げられています。
さらに特徴的なグリーンのボードを設置することで、機能性とデザイン性を両立させています。
会議室へと続く床には各事業のシンボルカラーがライン状にデザインされ、オフィス全体に統一感と広がりを持たせる工夫も取り入れられています。

株式会社 EPファーマライン 大阪支社

EPファーマラインの大阪支社のオフィスは、訪問客にホスピタリティとインパクトを与えることをテーマにデザインされました。
受付から面談室、会議室までの各スペースには、それぞれ事業をイメージした独自のデザインが施されており、来訪者に清潔感と企業の成長性を強く印象づける空間が広がっています。
エントランスから入ると、通路のガラス壁には樹木の道をモチーフにしたデザインがあしらわれ、来訪者を会議室へ導くための自然なレイアウトとなっています。
部屋ごとに異なる壁面クロスが採用されており、ブルーやグリーンといった色彩を使って同社のビジョンと事業イメージを伝えています。
さらに大人数で使用できるプロジェクター付きのスペースもあり、機能性とデザイン性を両立したオフィスに仕上がっています。

リコージャパン株式会社

リコージャパン株式会社のオフィスは、従業員の働き方改革を推進する「Huddle Workplace」というコンセプトのもと設計されています。このコンセプトは、企業のビジョンである「いつでも・どこでも・だれでも・だれとでも」を実現するためのレイアウトを重視し、オフィスの随所にそれを表すデザインが取り入れられています。
ミーティングの種類によってさまざまな会議室が設けられており、Webミーティングにも対応する1on1ブースや、エントランスからアクセスの良い場所に設置された応接スペースなどが設置されています。
また会議室には立ったままミーティングのできるフレキシブルなデスクも設置しており、スムーズな打ち合わせを可能にしています。
さらには全面がホワイトボードの壁となっており、一度に複数のグループが使用することも想定されています。
リラックススペースは、ロッカーを使うことで執務空間からの視線を遮っており、会議室を使わなくてもカジュアルな会議を行うことが可能です。

まとめ

会議室のコンセプトを決めておくことで、適切なレイアウトが決めやすくなります。
コンセプトからも必要な設備や家具を選定できるため、統一感のある洗練された会議室を構築できるでしょう。
改築や移転にともない会議室を新しくする場合は、社員からアンケートをとるなどして、多くの人が快適に使えるようなコンセプトを決め、業務効率の向上を目指しましょう。

この記事を書いた人

マーケティング部 コラム編集部 プラス株式会社ファニチャーカンパニー

プラス株式会社ファニチャーカンパニー マーケティング部 コラム編集部

プラス株式会社ファニチャーカンパニーのマーケティング部門です。オフィスに関する最新のトレンド情報や、オフィス移転・リニューアル・オフィスデザインに関する情報を発信しています。 オフィスの最新情報はInstagram「plus_kagu」で検索してフォロー!昨日よりもオフィスが好きになるような、「家具・働く空間にまつわる工夫・デザイン事例」などの情報をお届けしています。

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