オフィスDXとは?オフィスDXで業務効率化を成功させるポイントを紹介

企業の成長には、オフィスのあり方の見直しが欠かせません。その解決策として注目されるのがオフィスDXです。 この記事では、オフィスDXの基本的な意味から、導入による具体的なメリット、今日から始められる施策例、そして失敗しないための注意点をわかりやすく解説します。

オフィスDXの3つのアプローチと導入メリット

オフィスDXとは、オフィス環境や業務プロセス、社内外コミュニケーションをデジタル技術で最適化し、企業課題を解決する取り組みです。

生産性向上やコスト削減、従業員エンゲージメント向上など、導入メリットは多岐にわたります。ここでは、オフィスDXの3つのアプローチと、そこから得られる具体的な効果を紹介します。

■オフィスDXの3つのアプローチとメリット

オフィスDXの3つのアプローチとメリット

環境のDX:働きがいと生産性を高める「場」を創る

オフィス環境をデジタル技術で最適化すると、従業員の満足度と生産性を同時に改善できます。例えば、フリーアドレスABW(Activity Based Working)を導入すると、業務内容に応じて最適な場所を自由に選択可能です。

さらに、IoTセンサーで座席や会議室の利用状況を収集・分析すると、オフィス空間を効率的に活用できます。室温や二酸化炭素濃度もセンサーで常時計測し、空調を自動制御すれば、快適な環境を維持できます。働きやすい「場」は、集中力とエンゲージメントを高め、結果として生産性の向上と不動産コスト削減に直結するでしょう。

ABWについて詳しくは、こちらのページをご覧ください。

【事例あり】ABWとは?フリーアドレスとの違いやメリット・デメリットを解説

業務のDX:コア業務に集中できる「時間」を生み出す

定型業務をデジタル化・自動化すると、従業員が付加価値の高い業務に集中できる時間を生み出せます。例えば、請求書発行やデータ入力などの単純作業は、RPA(Robotic Process Automation)で自動化すれば、作業時間と人的ミスを大幅に削減できます。

また、稟議書や各種申請はワークフローシステムを導入して電子化すれば、ペーパーレス化を推進可能です。オフィスDXが進めば時間や場所に縛られない柔軟な働き方が可能になり、全社的な業務効率化が実現します。

働き方のDX:多様な人材が活躍できる「機会」を広げる

オフィスDXは、多様な働き方を支える基盤づくりにも直結します。ウェブ会議システムやビジネスチャットなどのコミュニケーションツールを整備すると、リモートワークやハイブリッドワークでもスムーズな連携が可能です。

働き方が変われば従業員のワークライフバランスが改善し、優秀な人材の獲得や定着にもつながります。さらに、VDI(仮想デスクトップ基盤)を活用すれば、社外からでも安全に社内システムにアクセスでき、事業継続計画(BCP)にも貢献します。

オフィスDXを始めるための具体的な施策とツール例

オフィスDXを推進するには、課題に応じた施策とツールの導入が必要です。ここでは、4つの視点から、代表的な施策とツール例を紹介します。

<オフィスDXを始めるための具体的な施策>

  • 【環境改善】会議室予約やフリーアドレス管理システム
  • 【業務効率化】ペーパーレス化とクラウドツールの活用
  • 【コミュニケーション】ウェブ会議・ビジネスチャットツール
  • 【セキュリティ】クラウド型入退室管理システム

【環境改善】会議室予約やフリーアドレス管理システム

オフィスの利便性を高める第一歩は、会議室や座席の効率的な運用です。会議室予約システムを導入すれば、「空予約」や予約重複を防ぎ、グループウェアとも連携してスマホから簡単に予約・確認・変更できます。

さらに、会議室のドアにタブレットを設置して利用状況をリアルタイム表示し、利用実績データを分析すれば、適切な会議室数の見直しにつながります。

フリーアドレス環境では、「誰がどこにいるか」を可視化できる座席管理システムが有効です。プラスが提供する「Suwary」は、座席予約・利用状況の把握・分析まで一括で管理できるため、フリーアドレスオフィスの効率的な運用をサポートします。

「Suwary」について詳しくは、こちらのページをご覧ください。

Suwary

【業務効率化】ペーパーレス化とクラウドツールの活用

オフィスDXの中心となるのが、紙書類の電子化とクラウド活用です。契約書は電子契約サービス、請求書はクラウド請求書発行システムを導入すると、ペーパーレス化と業務効率化を同時に実現します。そのほかの書類もクラウドストレージなら一元管理でき、どこからでもアクセスできます。

さらに、ファイル共有やプロジェクト管理もクラウド上で行えば、リモートワークやハイブリッドワークでも業務が滞りません。

【コミュニケーション】ウェブ会議・ビジネスチャットツール

コミュニケーションのデジタル化は、リモートワークやハイブリッドワークの必須条件です。ウェブ会議ツールを導入すれば、遠隔地にいるメンバーとも対面に近い形で会議が可能になり、画面共有で資料を見ながら議論もスムーズに進みます。

また、ビジネスチャットツールを活用すると、メールよりも迅速で手軽なやりとりが可能です。業務連絡だけでなく、雑談や相談も生まれやすくなり、チームの心理的距離が縮まるでしょう。

【セキュリティ】クラウド型入退室管理システム

DXに伴い、セキュリティ強化も欠かせません。クラウド型入退室管理システムを導入すると、ICカードやスマートフォン、顔認証などでドアの施錠・解錠が可能になり、オフィスの安全性を高められます。

さらに、勤怠管理システムとの連携により、入退室の記録をそのまま出退勤データとして反映できるため、管理業務も効率化されます。

オフィスDX導入を成功させる4ステップ

オフィスDXを成功させるには、闇雲にツールを導入するのではなく、段階的に進めることが重要です。オフィスDX導入を成功させる4ステップを、下記で見ていきましょう。

<オフィスDX導入を成功させる4ステップ>

  1. 現状の可視化と課題の洗い出し
  2. 目的とゴールの明確化
  3. 施策の計画とスモールスタートの徹底
  4. 導入・効果測定・改善のサイクル実行

STEP1:現状の可視化と課題の洗い出し

最初のステップは、自社の現状を客観的に把握することです。感覚的な問題意識だけではなく、現場のリアルな課題の具体的な抽出が成功への第一歩となります。

例えば、紙の印刷コスト、部署ごとの残業時間、会議室の予約実態など、定量的なデータを収集・分析することで、改善の優先順位を明確化できます。

STEP2:目的とゴールの明確化

次に、洗い出した課題の中から、解決すべき最重要項目である最終ゴールを定めます。その際の指標として、「従業員満足度の向上」や「生産性の改善」などのKGI(重要目標達成指標)も作成します。

さらに、その達成度を測る中間指標として、KPI(重要業績評価指標)を具体的に設定しましょう。この段階で明確な目的と指標を持てば、DX推進の軸がぶれず、社内での意思統一が図りやすくなります。

STEP3:施策の計画とスモールスタートの徹底

明確なゴールをもとに、導入する施策やツールを選定します。いきなり全社的に大規模導入するのではなく、スモールスタートで一部部署や特定業務から始めるのが成功のポイントです。小規模に試行し、初期投資を抑えながら導入プロセスの課題を事前に洗い出せます。

STEP4:導入・効果測定・改善のサイクルを実行

最後に、計画に沿って施策を導入し、一定期間運用したら必ず効果を測定します。設定したKPIがどの程度達成できたかをデータで評価し、期待通りでなければ原因を分析して改善策を講じます。利用者のフィードバックも取り入れ、運用方法やツール設定を最適化すれば、PDCAサイクルが回り、オフィスDXの効果を最大化できます。

オフィスDXで押さえるべき4つの注意点

オフィスDXは、ツールを導入しただけでは成果が出ません。失敗を防ぐための4つの注意点を紹介します。

<オフィスDXで押さえるべき4つの注意点>

  • ツール導入がゴールになっていないか
  • 社内への周知と協力体制の構築はできているか
  • 効果を検証しながら進められているか
  • 適切なセキュリティ対策はできているか

ツール導入がゴールになっていないか

DX推進の目的を明確にし、社内での情報共有が不可欠です。例えば、「生産性を15%向上させる」「ペーパーレス化で年間500万円のコスト削減」など、数値で測れる目標を設定して社内で周知しましょう。

また、解決したい課題から逆算して必要なツールの選定が重要です。流行や雰囲気で導入したツールは活用されず、DXの失敗につながるリスクがあります。

社内への周知と協力体制の構築はできているか

オフィスDXは、経営層から現場まで一体となって推進する必要があります。経営層がDXの重要性を理解し、トップダウンで推進する姿勢を示すことも大切です。さらに、導入の目的やメリット、操作方法を従業員に丁寧に説明し、現場の理解と協力が欠かせません。

効果を検証しながら進められているか

全社一斉の大規模導入はリスクが高く、まずは小規模な試験導入から始めましょう。特定の部署や業務で試験運用を行い、データをもとに効果を検証します。

利用者のフィードバックを反映しながら改善を繰り返せば、PDCAサイクルが回り、確実なDX定着につながります。

適切なセキュリティ対策はできているか

クラウドサービスやリモートワークの普及により、情報セキュリティはDX推進の基盤となります。アクセス管理、通信の暗号化、多要素認証などのセキュリティ対策の徹底で、安心してDXを進められます。

プラスはデジタル技術を活かしたオフィスづくりをサポートします

オフィスDXは、単なる業務効率化やコスト削減の取り組みではありません。企業の成長基盤を強化すると同時に、従業員が働きやすく意欲を高められる環境を整える、戦略的な経営施策といえます。

ペーパーレス化やクラウド活用による業務効率化はもちろん、ハイブリッドワークに対応できる柔軟なオフィス環境は、優秀な人材の確保や定着にもつながります。また、データにもとづく空間最適化やセキュリティ強化は、事業継続計画(BCP)や企業価値向上にも寄与するでしょう。

オフィスDXを進めると従業員が快適に働ける環境が整い、企業の競争力も高まります。プラスはその実現に向け、オフィス空間の最適化という視点からお客さまをサポートします。

よくある質問

オフィスDXとは何ですか?

オフィスDXとは、デジタル技術を活用してオフィス環境や業務プロセス、社内外コミュニケーションを最適化し、企業課題を解決する取り組みです。オフィスDXを取り入れることで生産性向上やコスト削減だけでなく、柔軟な働き方の実現や事業継続性の向上も期待できます。

オフィスDXを導入するメリットは?

オフィスDXを導入すると、従業員の働きがいと生産性を高める「場」を創ることが可能です。また、コア業務に集中できる「時間」の創出にもつながります。さらに、多様な人材が活躍できる「機会」を広げ、柔軟な働き方にも寄与するでしょう。オフィスDXを導入すれば、社内外から信頼される企業運営につながるといえます。

オフィスDXを始める際の注意点は?

オフィスDXを成功させるには、ツール導入だけに頼らないことが大切です。まずは現状の課題を定量的に把握し、解決したい目的やゴールを明確化します。社内に推進体制を整え、従業員への説明や研修を通じて協力体制を構築します。また、導入はスモールスタートで進め、データにもとづいた効果検証を行いながら改善を重ねましょう。リモートワークやクラウド活用に伴うセキュリティ対策を徹底すれば、安心してDXを推進できます。

お役立ち資料

Useful Contents

オフィスづくりに役立つ資料をご用意しています。
ぜひダウンロードしてお役立てください。

ダウンロード

お問い合わせ

Contact & Inquiry

オフィス移転・リニューアルなど
オフィスづくりに関して、お気軽にご相談ください。

問い合わせフォームへ