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ロビー・ラウンジ空間を上質に演出する応接家具「S1(エスワン)」シリーズ。のプロダクトデザインを手掛けていただいた清水慶太さんをお迎えし、開発担当者からデザインが生まれたバックストーリーや開発秘話を伺います。

「S1」は、オーセンティックなレセプションルームにも、モダンなエントランスにもマッチするシンプルで上質な応接用家具として2019年に誕生。これまでにソファ、アームチェア、スツール、パネルチェアなどを発売し、高い評価をいただいています。2022年には、ベンチ、ラウンドソファ、ラウンドテーブル、アクセサリーなどのバリエーションを拡充しました。

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岩本:
S1シリーズの開発背景として、ハイブリッドワークが浸透し、オフィス面積の見直しの需要があることがあげられます。応接室のあり方も変化しています。これまでは個室タイプの応接が主流でしたが、オープンな空間でお客様をおもてなししたり、社内打ち合わせができる場としても利用できないかと考えました。S1のデザインを活かし、応接、ワークシーンをホテルライクに演出したいと考え、清水さんへ依頼させていただきました。

岩本:
会議室の手前の空間にラウンジ空間を設けるシーンを想定し、会議の前後でプレビューやレビューができるようなことも使用シーンとして想定して進めていました。清水さん、S1が生まれた経緯やデザインの起点となったものを教えてください。

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清水:
オフィス空間のエントランスに設えることを考えたときに、四角い空間に納まりがよく、座ったときに優しくて柔らかな印象のものを開発したいと考えていた時にフランス菓子のギモーヴのようだなと感じました。従来のエントランス、ロビー、応接空間にギモーヴのようなものを置くことを脳裏に思い描きながらデザインしていきました。従来の応接家具のイメージは「おじさまがたの空間」です。これまでの応接との大きな違いは、S1のデザインでは座っている人がいかにきれいに見えるか、座りたいなと思わせるものにしたいと考え、女性が座っているイメージや前のめりになるようなコミュニケーションを想像しました。ギモーヴの四角くて、柔らかくて、甘いといった感性的要素を横軸として通しながら、いろんな仕事をサポートする家具を目指しました。これまでのS1のコンセプトには「ホテルライク」や「ホスピタリティ」といったキーワードはありませんでしたが、今回の拡充では違和感を感じませんでした。S1シリーズのデザインを踏襲して、シンプルさとほんのりとした柔らかさや品格を保つことを大切にデザインしていきました。

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岩本:
今回、拡充したアイテムごとにこだわった点があります。ラウンドテーブルは初期デザインでの試作では強度不足の課題があり、改良するために強度と機能を両立させることを目指しました。結果的に棚板を追加するアイデアにたどり着きましたが、強度面だけでなく、機能面でも特徴を持たすことができたと感じています。ベンチに使用するオプションテーブルも強度を保つためにのリブという補強部品が当初目立っていましたが、こちらも強度を保ちながらデザインを守るために試行錯誤し、最終的にはすっきりさせることができました。モニタースタンドは当初のデザインでは奥行きが浅く転倒しやすいという課題がありました。この製品はオフィスの中央にレイアウトするシーンも想定しており、背面からのデザインについても検討する必要がありました。様々な角度からアプローチし検討することで、デザインと機能性、両面に好影響をもたらすものに辿り着きました。清水さんとのやり取りを繰り返すことで最終的にデザインを詰めて納得のいくものに仕上げることができました。また、ラゲージラックは床に直接荷物を置くことが好ましくないという課題に対し、スマートにものを置けるようにすることでコンセプトである「ホスピタリティ」の部分を軸にデザインしていただき、実現化していきました。

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岩本:
最後になりますが、清水さんがデザインをするうえで大事にしていることはどんなことでしょうか。

清水:
必ず時間軸と環境を大切にしています。50年後、100年後にどういう姿になっているか想像しています。自分がデザインしたものの周囲に、どのような人がどのような気持ちでどのような行動をしているか、こうだったらいいなをいつも想像しています。ものだけでなく、ものを通して未来に広がっていく人間の行動や心理をデザインしているのだと思います。

Designer/Keita Shimizu

清水慶太 東京都生まれ。東京藝術大学美術学部デザイン科を経て、2000年同大学院美術研究科修士課程修了。2003年から2006年までイタリア・ミラノを拠点に活動。株式会社クリエイティブノルム代表取締役、東京藝術大学、女子美術大学非常勤講師。グッドデザイン賞、福岡産業デザイン賞など受賞多数。

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開発担当:岩本
プラス株式会社 ファニチャーカンパニー
マーケティング本部 商品開発部 所属
「エグゼクティブ」、「受付・ロビー」を中心に開発を担当。

詳細な製品情報はこちらからご覧いただけます。
S1
https://kagu.plus.co.jp/product/pl-s1

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