本店移転とは?本店(本社)移転に必要な準備や手続きを解説

本店移転とは?本店(本社)移転に必要な準備や手続きを解説

オフィス移転・リニューアル

本店(本社)を移転するにはさまざまな準備、手続きが必要です。特に初めて移転をする場合、一般の住居移転とは異なる手続きもあるため、戸惑ってしまうことも多いでしょう。そのなかでもわかりにくいのが登記に関する手続きです。今回は本社移転の際に必要な手続きのなかでも特にわかりづらい本店移転登記のほか、必要となる準備や手続き、注意点についてお伝えします。

オフィス移転全体の流れの詳細は『これで完璧!オフィス移転の流れとすべきこと【チェックリスト付き】』をご覧ください。

本店移転とは?

本社を移転する際、税務署、都道府県税事務所、社会保険事務所などさまざまな役所へ書類を提出しなければなりません。そのなかで、法務局へ提出するのが今回紹介する、「本店移転登記申請書」です。

本店といっても何を意味するのか分からない方もいるかもしれません。通常、会社は本社と呼ぶことはあっても本店とは言わないでしょう。また支店や支社を持っていないのに本店と言うのも違和感があるかもしれません。

そもそも本店移転の「本店」とは何でしょうか。会社を設立する際の登記申請では会社の所在地を記載しますが、その項目名が「本店所在地」となっており、そのため、通常「会社」と呼んでいるものが、移転に際しては「本店」とされているのです。そして移転により会社の住所が変わる場合、その申請に必要なのは「株式会社本店移転登記申請書」となります。

本社移転に必要な準備

本社移転をする際は、旧本社と新しい本社それぞれで準備が必要です。ここでは簡単に事前に行っておくべきポイントを紹介します。

旧本社でやっておくべき準備

  • 賃貸契約の解除
  • 原状回復工事の依頼
  • 引っ越し業者との契約
  • 引っ越しスケジュールの策定

これらの準備のなかでも特に賃貸契約の解除は、半年前に解約予告をしなければならないのが一般的です。また原状回復工事も指定した業者に依頼しなければならない場合があるため、必ず早い段階で賃貸契約書を確認し、そのうえでスケジュールを立てましょう。

原状回復については、『オフィス移転に欠かせない原状回復とは?そのルールとスムーズに進めるためのポイント』をご覧ください。

新しい本社でやっておくべき準備

  • 新しい本社の賃貸契約
  • レイアウト設計・必要な家具、設備の購入
  • 内装工事・ライフライン工事の確認
  • 提出書類の用意

このなかでは、提出書類の用意とライフライン工事の確認が重要です。提出書類はそれぞれ期限が定められているものが多いため、できるだけ早めの提出を心がけてください。またライフラインの工事も特に移転の多い春先は早めに依頼しないと移転時に水道やガス、電話がまだ使えないという場合もあるため、余裕をもって依頼をしておきましょう。

オフィス移転のスケジュールについては、『オフィス移転のスケジュールを紹介!移転準備は6カ月以上前から!』をご覧ください。

本社移転に必要な手続き

本社移転の際に必要な手続きは、新しい本社を管轄する法務局が旧本社と同じか管轄外の法務局かによって異なります。ここではそれぞれで必要となる一般的な書類について見ていきましょう。

新しい本社と旧本社が同じ法務局の管轄内にある場合

  • 株主総会議事録
  • 株主リスト(定款の変更が必要な場合)
  • 取締役会議事録(取締役を設定している場合)
  • 取締役の決定書(取締役会を設置していない場合)

などが必要です。

新しい本社と旧本社が異なる法務局の管轄内にある場合

新たな本社の法務局が旧本社の法務局と管轄が異なる場合、上記に加えて

  • 印鑑届書
  • 印鑑カード交付申請書

などが必要です。なお、本店移転登記は移転日から2週間以内に手続きを行わなければならないため、事前に旧本社を管轄する法務局で取得しておきましょう。

オフィス移転の手続き全般については、『オフィス移転に欠かせない手続き、その内容と手続きの方法をすべて解説』をご覧ください。

本店移転の手続きに関する注意点

本店移転の手続きにおいて注意すべき点は次のとおりです。

・本店移転の手続きをしなかった場合は罰則あり

会社法第976条1号により、本店移転の手続きを怠ると100万円以下の過料になる場合もあります。

・本店移転手続きはオンラインでも可能

移転時は雑事も増えるため、どうしても法務局へ出向く時間がない場合もあるでしょう。そうした際はオンラインでの申請も可能です。

具体的なオンライン申請の手順は、「申請情報の登録」と「申請用総合ソフトのインストール」(初めての場合のみ)を行った後、申請用総合ソフトにログインし、そのソフトを使用して申請書情報を作成します。作成が終わったら申請書情報へ電子署名の付与・送信を行い、登録免許税の納付、添付書類の提出で終了です。

また印鑑証明書の交付もオンラインで行えます。

本社移転は事前スケジュールを立て計画的に行うことが重要

本社移転時でなければあまり聞くことのない「本店移転」ですが、登記上の言葉であり、支店や支社がなくても会社を移転する際は本店移転登記をすると理解すれば間違いはありません。

また移転先が現在の本社がある地域を管轄する法務局内か外かで必要な手続きが異なります。管轄外に移転する際は手続きに必要な書類が増えるので、予め確認と準備を怠らないようにしましょう。

本店移転は、書類による手続き以外にもいろいろとやるべきことがあります。そのためミスや漏れを防ぐうえでも必ず事前に移転スケジュールを立て、計画的に行うことが重要です。