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アメリカンフットボールでプレイ中のわずかな時間に選手が集まり行われる作戦会議(ハドル)を由来に持つハドルルーム。オフィスにおいては、6人以内程度の少人数が、必要な時にすぐに集まってミーティングを行える部屋のことをいいます。このハドルルームが今、業務効率化や新たなビジネスアイデアが生まれる場所として期待されています。そこで今回はこのハドルルームの概要から、メリット、効果的な活用方法について考察していきます。

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必要に応じて自由なミーティングを実現するハドルルームとは?

業務に関してミーティングをしたいが、チーム全体で行うほどにはまだ話が固まっていない。まずは主要メンバー3~6人ぐらいで軽く話を膨らませておきたいといったことはよくあるでしょう。しかし会議室は予約制のため使いたい時にすぐ使えるわけではありません。また少人数で集まるのにちょうど良い大きさの会議室がないといったケースも多いのではないでしょうか。ハドルルームはそうした問題点を解消するための空間として、導入を進める企業が増えています。

少人数ですぐに集まってミーティングを行うといえば、最近ではファミレス席を導入する企業も増えています。これに対しハドルルームはファミレス席ほどオープンな空間ではなく、会議室のように区切られた空間に設置される点が異なります。そのため少人数で自由に集まれるファミレス席のメリットを生かしつつ、会議室のように仕切られた中にいるという安心感も享受できます。

ハドルルームには明確な定義があるわけではありません。しかし予約制ではなく自由に使いたい時に使えることのほか、次のような設置方法にするとよいでしょう。

少人数(6名以内)で使える小さな空間である

あくまでも少人数で集まりたい時に集まってすぐにミーティングを行えることが重要なため、広い空間である必要はありません。

一つのオフィス内に複数のハドルルームを設置し、さまざまな用途に応じられるよう異なる設備を用意する

テーブル、いす、モニター(ホワイトボード)がそろっている部屋以外に、ホワイトボードだけ、ソファだけなどミーティング内容によって部屋を選べるようにします。これにより画一的なレイアウトの会議室に比べ、用途が増え柔軟なアイデアが生まれやすくなります。

多くの従業員が行き来しやすい場所に設置する

これはオフィスのレイアウトにもよりますが、一般的に会議室というと執務スペースの奥やオフィスの中でも端にあるといったケースが多いのではないでしょうか。しかしハドルルームは気軽に集まれることが重要なため、だれもが行き来する動線の途中に設置するようにすることで、より活用しやすくします。

社員の働き方を変えるオフィスレイアウト

オフィスにハドルルームを設置することのメリット

予約の必要なく、用途に応じた設備の部屋を利用できることは、ハドルルームの特徴であり、メリットでもあります。そしてそれ以外にも次のようなメリットがあります。

空いている部屋やスペースを後付けでも設置できる

新たに会議室をつくるとなれば、オフィス移転の際やフロア拡張といった際でなければ実現は困難です。しかしハドルルームであれば、広いスペースは必要ありません。空いている部屋やちょっとしたスペースがあれば設置可能です。そのため移転や増床の予定がない場合でもすぐに設置の検討を始められます。

予約がなくともすぐに使える

省スペースでも設置可能であることのメリットはもう一つあります。それはオフィスの空きスペースがあれば、複数のハドルルームを比較的設置しやすい点です。複数のハドルルームが設置できれば、ほかの人と利用時間が被るリスクが減り、予約なしでの利用が用意になります。

低コストでの導入が可能

前項でもご説明したように、ハドルルームは必ずしも、テーブル、いす、モニターなど一式すべてをそろえる必要はありません。場合によっては人数分のクッションだけでも成立するところがハドルルームの大きなメリットです。そしてそれが結果的に低コストでの導入に結び付きます。

リラックスした雰囲気でミーティングができる

ハドルルームは、ファミレス席のように完全オープンな空間ではありません。しかし少人数であることや、ソファだけ、ホワイトボードだけという形式張っていないレイアウトのためリラックスした雰囲気でミーティングが行えます。会議室では堅苦しくて、どうも斬新なアイデアが浮かびづらいといった際の気分転換としても最適な空間です。

ハドルルームの効果的な活用方法とは?

少人数でのミーティングが主目的であるハドルルームですが、アイデア次第ではそれ以外にもさまざまな用途に応用可能です。ここではハドルルームの効果的な活用方法をいくつかご紹介します。

複数の在宅勤務者とモニターをつないだビデオ会議

働き方改革により、在宅勤務を可能にしている企業が増えています。そうした企業では、ハドルルームを使い、リモート会議を行うことができます。会議室では広すぎますし、ファミレス席では声の大きさで周囲に迷惑をかけてしまう場合があるため、ハドルルームが最適な環境となります。

ホワイトボードだけを設置した部屋でブレインストーミング

ブレインストーミングは内容にもよりますが、初期のアイデア出しであれば4~6人程度が適当です。ホワイトボードだけのハドルルームを活用すれば、余計なものもなくアイデア出しに集中することが可能です。

上司と部下の個別面談・新規雇用の際の面談場所

ミーティング以外でハドルルームの活用方法として一般的なのが上司と部下の個別面談や、採用の面談です。区切られた空間なため、プライバシーを守ることができるうえ、相手との距離が近いこともあり、より密なコミュニケーションが実現します。また新規採用の面談場所としても、リラックスした雰囲気で面談相手の個性を引き出しやすくなります。

一人で集中して業務を行いたい時に使う

ミーティング、面談、そしてもう一つの活用方法が一人での作業です。会議室は基本的に作業スペースではありませんし、一人で使うには広すぎてかえって集中力が削がれてしまう可能性があります。逆にファミレス席は、スペース的には問題ありませんが、周囲の雑音や人通りが気になって集中しにくくなります。しかしハドルルームであれば、広すぎることなく、区切られた空間のため集中して作業を進めることが可能です。

アイデア次第でさまざまな効果を発揮するハドルルーム

ハドルルームは、自由でオープンなデザインが可能でありながらも、基本的には区切られた一つの部屋となっています。そのため会議室とファミレス席のちょうど中間に位置するミーティングルームだといえます。簡単な打ち合わせやブレインストーミングといったオープンな形でのミーティングのほか、上司と部下の個別面談や新規採用の面談場所としても活用が可能です。そういった意味ではオフィスのなかで最も多様な使い方ができるスペースであるといえます。多目的ルームの必要性を感じつつも、具体的なイメージがないといった場合、ぜひこのハドルルームで実現してみてはいかがでしょう。

【お役立ち資料】

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この記事を書いた人

マーケティング部 コラム編集部 プラス株式会社ファニチャーカンパニー

プラス株式会社ファニチャーカンパニー マーケティング部 コラム編集部

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