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従業員の働き方や社内の労務に大きな変化をもたらすワークスタイル変革。その重要性は理解していても、具体的にどのような取り組みを行えばいいのか分からず、二の足を踏んでいるケースは多いのではないでしょうか。今回はそんなときに参考にしたい、ワークスタイル変革の企業事例をご紹介します。

研修会の開催で全社員の理解を促す:エス・エー・エス株式会社

ワークスタイル変革の事例としてまずご紹介したいのが、東京都港区で情報通信業を手掛けるエス・エー・エス株式会社の取り組みです。同社では近年、女性社員の採用を増やしているという背景があり、産休・育休取得者が出た際に、変わりなく事業を継続していくための制度を整備する必要がありました。

その対応方法として同社が検討を進めたのが、テレワークによる在宅勤務制度を整備することでした。育児や介護といった事情があっても在宅で勤務を続けられることで、従業員の働きやすさに配慮するとともに、事業の継続性を確保することが最大の狙いです。

同社の取り組みの特徴は、制度の導入とともに従業員に対し研修会を実施し、事業継続を目標とする取り組みであるという意識や目指すゴールを共有したことにあります。ワークスタイル改革は、業務のあり方を大きく変える取り組みであるだけに従業員の理解を得るのが難しいという一面もありますが、事前にしっかりと理解を得ることでスムーズに制度を導入できたといいます。今後、同社ではこのテレワークで得たノウハウを生かし、遠隔地雇用も視野に入れ優秀な人材の採用につなげていきたいとしています。

社員の主体性を育むオフィスづくり

マネジメント制度の整備がスムーズな導入のポイントに:アメリカンファミリー生命保険会社

テレワークはワークスタイル変革の一施策として頻繁に取り上げられますが、オフィス以外の場所で働く社員をどうやってマネジメントするかに悩む企業も多いのではないでしょうか。そんな企業の参考になりそうなのが、生命保険で有名なアメリカンファミリー生命保険会社の事例です。

同社では、「働き方の多様性の拡大」や「パフォーマンスの向上」を目的としてさまざまなワークスタイルのあり方を検討。そのなかで、働く場をオフィスから自宅に変更する在宅勤務制度を導入しました。

同社ではテレワークを行う従業員に対して、業務の開始時と終了時、昼休み前後の合計4回の定時連絡(電話もしくはメール)を義務付け、さらに一日の終わりには業務実績を提出させることで勤務管理を行っています。こうすることで、在宅勤務者の勤怠状況だけでなくその成果も確認でき、上長のマネジメントの手間を大きく軽減しました。

また、勤務時間中でも私用のために一時仕事から離れる中抜けを認めることで、育児のための在宅勤務にありがちな子どもの通院や学校からの呼び出しにも対応できるよう配慮。在宅勤務をする従業員からも、半休や全休を取得しなくても勤務ができると好評です。

同社では、今後も社員が持てる力を最大限に発揮し、安定した生活設計を描けるよう制度を充実していきたいとしており、サテライトオフィスの整備にも意欲的に取り組む方針です。

従来の働き方を大きく変えるワークスタイル変革は、しっかりと準備を

ワークスタイル変革を実現するうえでは、業務環境の整備はもちろんのこと、制度を導入することに対して社内の理解を得たり、遠隔地で勤務する社員のためのマネジメント制度を整えるなど、さまざまな課題があります。
これまでの働き方を大きく変える改革だからこそ、こうした課題をしっかりと解決していくことが重要で、どれかひとつでもおろそかにしてしまうと、従業員の不満にもつながりかねません。ワークスタイル変革を推進するうえでは、今回ご紹介した企業の事例を参考に、しっかりと準備を進めていきましょう。

社員の主体性を育むオフィスづくり

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従業員の働き方を変える!ワークスタイル変革のポイントを探る

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