オフィスのセキュリティ対策にはさまざまなものがあり、不法侵入や情報漏えいなど、防止したい内容にあわせたソリューションを選ぶ必要があります。具体的には、どのような対策方法があるのか、まとめて紹介しましょう。
不法侵入をシャットアウト!入退室管理システム
オフィスのセキュリティを考えるうえでまず実践したいのは、外部からの立ち入りを制限することです。特にビル自体に入場制限がない場合は誰でも自由に出入りできてしまうため、企業は独自にセキュリティ対策を講じる必要があります。
特定の空間への出入りをしっかりと制限・管理し、さらに社員など入室すべき人の手間をわずらわせないという点では、入退室管理システムを利用するのがおすすめです。ただ扉をロックするだけでなく、いつ、誰が入室したかを把握できれば高いセキュリティ効果を期待できるでしょう。また、ロック解除の方法もIDカードや暗証番号、虹彩認証などさまざまな種類の中から選べるため、使用用途や期待したいセキュリティ効果にあわせて選ぶことができます。
オフィス全体の安全性を向上!ゾーンセキュリティ
外部からの侵入をシャットアウトするだけでなく、社員の所属部署や業務内容によって入室できるエリアを区切りたいというケースもあるかもしれません。こうした場合、オフィスの構造によっては入退室管理システムだけで対応することも可能かもしれませんが、より高いセキュリティ効果を期待したいなら、オフィスのゾーニングから見直すのもひとつの方法です。
例えば、天井まで届くハイパーティションを新たに設置してサーバールームや執務室、来客エリア、役員室などを区切りセキュリティのレベルに応じてゾーニングを計画することで、高いセキュリティと社員の利便性を両立することができるでしょう。また、セキュリティレベルの高いエリアには監視カメラを導入し、継続的に空間を監視することで、さらに高いセキュリティを確保する事ができます。
情報漏えいを防ぐ!持ち出し管理システム
オフィスのセキュリティリスクは、必ずしも外部から訪れるものだけとは限りません。業務で使用しているノートパソコンや社外秘の書類など、オフィスの執務室には情報漏えいの火種があふれています。もしもその一部でも流出してしまったら、企業の経営にも影響を及ぼす一大事になりかねません。
こうした大切な情報の漏えいを防ぐためには、カギの掛かるタイプの収納家具を使用してノートパソコンや重要書類などの持ち出しを制限し、誰が使っているのかをその都度管理するのが確実です。最近では単純に鍵をかけるだけでなく、ICカードで施錠できるタイプや自動で施錠できるタイプもあります。守りたい情報の種類に合わせて使い分けるようにしましょう。
実現したいセキュリティレベルに合わせたソリューションの導入を
オフィスのセキュリティを守るソリューションにはさまざまなものがありますが、実現できるセキュリティレベルと、それにかかる手間やコストはそれぞれ異なります。自社がどのような機密情報を抱えていて、どのレベルで守らなければいけないのかをしっかりと検討した上でシステムの導入を検討しましょう。
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