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「これってうちの会社だけ?」「他社は何か工夫してる?」
他社の状況を知れば、自社の改善ポイントが見えてくる。
このコーナーでは、『職場の居心地』に関連する身近なテーマでウェブ調査を行い、
その結果をレポートしていきます。

今回のテーマは……

【フリーアドレス、”部門内”に課題が?】

皆さんの職場では、「フリーアドレス制」を導入したことや、導入を検討されたことはありますか?

固定席を持たず自由に座席を選択できるフリーアドレス制には、部門の垣根を越えたコミュニケーション促進などのメリットがありますが、一方で「同じ部署のメンバーと集まって座る機会が減った」という声も耳にします。そこで今回は、フリーアドレス経験者300名を対象に、「部署やチームのメンバーが離れて座っていることによる課題」などを尋ねるアンケート調査を実施しました。

【調査結果サマリー】
■フリーアドレス経験者の70.3%は「部署やチームのメンバーが離れて座っている」ことによる課題を感じたことがある。
■フリーアドレス形式のオフィスであっても、79.3%は「部署メンバーと近くの席で働く機会がほしい」と考えている。
■年代別で見ると60代以上で「(部署メンバーと)毎日近くの席で働きたい」が全体より9.1ポイント高い。
■予約制の席と予約不要の席の割合について、66.7%は「両方ほしい」と回答。

[アンケート実施情報]
方法:インターネット調査
回収日: 2023年12月27日
対象:日本全国のフリーアドレス形式のオフィスで働いた経験のある会社員・公務員
サンプル数:300人

Q1. フリーアドレスオフィスで働いている方/働いた経験のある方にお伺いします。「同じ部署やチームのメンバーが離れて座っている」ことによる課題を感じたことはありますか。

フリーアドレスオフィスで働いている人/働いた経験のある人300名を対象に、「部署やチームのメンバーが離れて座っている」ことによる課題を感じたことがあるかを尋ねたところ、70.3%が「ある」と回答しました。次に、課題の内訳を見ていきます。

課題を感じたことが「ある」と回答した211人について、課題の内訳を見ていくと、「同じ部署のメンバーがどこに座っているかわからない」が48.3%で最も多く、次に「ちょっとした相談や確認をすぐにできない」「新人の育成やフォローが難しい」と続きました。

※「その他」の項目は回答が0件であったため割愛。

フリーアドレス制のメリットの一つに「部署の垣根を越えた偶発的なコミュニケーションを生む」ことがありますが、一方で、同じ部署のメンバーが離れて座ることに対して課題を感じている人は約7割と多いようです。
次の設問では、同じ部署のメンバーと近くの席で働く機会が必要かを訊いていきます。

Q2. スムーズに仕事を進めるにあたって、フリーアドレス制のオフィスであっても、「同じ部署やチームのメンバーと近くの席で働く」機会は必要だと思いますか。理想的と感じる頻度をお答えください。

次に、フリーアドレス制のオフィスであっても、部署のメンバーと近くの席で働く機会がほしいかどうかを尋ねたところ、「毎日近くの席で働きたい」「週の半分以上近くの席で働きたい」「週に1~2日程度近くの席で働きたい」「週に数時間、集まる時間を設けて近くの席で働きたい」の合計(=グラフ青緑部分)は79.3%で、頻度の差はあれど「近くの席で働きたい」と考える人が多いことがわかりました。

また、男女差、年代差を見たところ、男女別の回答に大きな差は見受けられませんでした。 一方、年代別では差が出ており、60代以上で「毎日近くの席で働きたい」が全体より9.1ポイント高く、「近くの席で働きたいとは思わない」が12.0ポイント低い結果となりました(下図参照)。

8割の人はフリーアドレス制であっても部署メンバーと近くの席で働く機会がほしいと考えていることがわかりました。ただし、一般的なフリーアドレスオフィスでは部署メンバー全員が集まって座る席の確保は難しいため、チームで予約できる仕組みを設けるなど、運用面での工夫が必要になりそうです。
年代別で見ると60代以上で「毎日近くの席で働きたい」が全体より9.1ポイント高いなどの差が見られました。ただしn数が23と少ないため、参考数値としてご覧ください。

Q3. 予約制の席と、フリーで座れる席の割合は、どれくらいが理想的だと思いますか。

次に、フリーアドレスオフィスの中で、予約制の席と予約不要(=フリー)の席の理想的な割合はどの程度かを尋ねたところ、「予約制の席が多めが良いが、フリーで座れる席もほしい」「予約制の席とフリーの席半々くらいが良い」「フリーの席が多めが良いが、予約制の席もほしい」の合計(=グラフ青緑部分)が66.7%となりました。

どちらか一方ではなく両方を望む回答が過半数を占めました。「全席予約制が良い」と答えた人は6.7%と少なく、反対に「全席フリーが良い」と答えた人は4分の1程度でした。

Q4. 前問で「予約制の席とフリーの席の両方がほしい」とお答えになった方にお伺いします。フリーで座れる席には、どのような要素が欲しいと思いますか。当てはまるものを全てお選びください。

最後に、前問で「予約制の席とフリーの席の両方がほしい」と回答した人を対象に、「予約不要の席」に求める要素について複数回答で尋ねたところ、最も多くの回答を集めたのは「気兼ねなく電話やWebミーティングができる」で、以降はほぼ横並びの結果となりました。

※「その他」の項目は回答が0件であったため割愛。

予約不要の席にほしい要素については、「気兼ねなく電話やWebミーティングができる」に多くの票が集まりました。ただし、それ以外にも「打合せができる」ことや「長時間働いても疲れない」ことなどニーズが分散していることから、用途を限定せず、会話や打合せも気兼ねなくできる活気ある空間をつくることが求められていそうです。

まとめ

アンケートの結果から、フリーアドレス経験者の70.3%は「部署やチームのメンバーが離れて座っている」ことによる課題を感じたことがあり、79.3%は「部署メンバーと近くの席で働く機会がほしい」と考えていることがわかりました。ただし、一般的なフリーアドレス制のオフィスでは部署メンバー全員が集まって座る席の確保は難しいと考えられるため、チームで予約できる仕組みを設けるなど、運用面での工夫が必要になりそうです。
また、座席予約については、過半数が予約制の席と予約不要の席の両方がほしいと回答しました。
予約不要の席に求められる要素については回答が分散していることから、用途を限定せず、会話や打合せも気兼ねなくできる活気ある空間づくりを行うことが求められているようです。

【引用について】

「プラス『職場の居心地WEB調査』より引用」などと明記いただければ貴社媒体や社内資料等に引用いただいて構いません。

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この記事を書いた人

マーケティング部 コラム編集部 プラス株式会社ファニチャーカンパニー

プラス株式会社ファニチャーカンパニー マーケティング部 コラム編集部

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