新型コロナ感染拡大防止策として、多くの企業がテレワークの導入を開始しました。その後、テレワークは新しい働き方のひとつとして定着しつつあります。しかし、その一方で新型コロナが2類相当 から5類に移行するのに合わせ、オフィスワークへ戻す企業も少なくありません。そこで今回はオフィス回帰のメリット・デメリットを見つつ、これからのオフィスに求められる役割についてお伝えします。
オフィス回帰の背景と現状の概要
2023年4月24日、株式会社帝国データバンクは、新型コロナが2類相当から5類へと移行することで働き方がどう変わるかについて行った調査結果を発表しました。
この結果を見ると、「新型コロナ前」と比べて働き方が「半分以上異なる」と回答した企業は15.5%です。そして、「2割程度異なる」と回答したのは22.5%で、合わせて38%が新型コロナ前とは働き方が異なると回答しています。
業種別で見ると、「変化する」と回答した率が高いのは広告関連や情報サービス業などのサービス業(45.5%)です。そして、従業員規模で見ると、新型コロナ前と働き方が異なる割合が最も高かったのは、1,000人超の大企業でした。
しかし、「新型コロナ前と同じ状態」と回答した企業も39.1%で、「異なる」と回答した企業とほぼ同数です。そのため、今後はある程度、オフィス回帰の流れが進んでいくと予測されます。
参照:新型コロナ「5 類」移行時の働き方の変化に関する実態調査|株式会社帝国データバンク
オフィス回帰のメリット・デメリット
オフィス回帰には、メリット・デメリットの両面があります。ここでは主なメリットとデメリットを見てみましょう。
オフィス回帰のメリット
・コミュニケーションが活性化する
対面でのコミュニケーションが取れるようになり、オフィスとテレワークでのやり取りに比べ、気軽な会話も増え、コミュニケーションが活性化します。
・企業文化が浸透しやすくなる
オフィス回帰によって社員が共通の目標や価値観を共有しやすくなり、企業文化が浸透する可能性が高くなるでしょう。企業文化が浸透すれば、チームワークの強化につながり、生産性の向上も期待できるようになります。
オフィス回帰のデメリット
・多様な働き方が困難になる
育児や介護などで出社が難しい社員が、休職や退職せざるを得なくなる可能性が高まります。
・業務効率の低下につながる
通勤時間や取引先への移動時間が増える、働く場所の柔軟性が低下することなどにより、業務効率が低下するリスクが高まるでしょう。また、コミュニケーションの増加により、社員によってはストレス増加による体調不良を引き起こす可能性もあります。
出社率については、『オフィスの出社率は今後どうなる?より柔軟な働き方を可能に!』の記事をご覧ください。
今、オフィスに求められる役割とは?
オフィス回帰の流れが進んでいるものの、解決しなければならない課題も少なくありません。そこで、現代のオフィスに求められる役割や機能について、3つのポイントを解説します。
オフィスワークとテレワークの融合
オフィスワークのメリットを活かしつつ、デメリットを解消させるには、オフィスワークとテレワークの融合が欠かせないといえるでしょう。具体的にはハイブリッドワークの導入がおすすめです。柔軟な働き方を実現しつつ、オフィスでのコミュニケーション活性化や企業文化の浸透を促せます。ただし、社員が自分の状況や業務内容に応じて、オフィスと在宅での働き方を選択できるようにすることが重要です。
コミュニケーションを取れる環境の整備
オフィス内に、社員が自由にアイデアを出し合ったり、チームで協力して作業したりできるコミュニケーションスペースを設置するとよいでしょう。また、テレワークの社員が出社した際に気軽にコミュニケーションを取れるデザイン、レイアウトを意識することも重要です。在宅社員については、Web会議システムを利用して常にオフィスのコミュニケーションに参加できるようにすることで、孤立の防止につながります。
オフィス環境の改善
快適な空調や照明、集中スペースなど、社員が自宅にいるのと変わらない環境で集中して働けるようオフィスの改善を行い、生産性を高める工夫が必要です。また、社員の健康やストレス軽減に配慮した設計やリラクゼーションスペースの設置も高い効果が期待できます。
ハイブリッドワーク対応のオフィス環境については、『アフターコロナで出社率はどう変わる?ハイブリッドワークにも対応できる環境へ』をご覧ください。
ハイブリッドワークに適したオフィスデザインは専門家への依頼がおすすめ
新型コロナが2類相当から5類に移行したことで、多くの企業では完全テレワーク制からオフィス回帰への流れが生まれつつあります。ただ、テレワークも新たな働き方のひとつとして定着しているため、オフィスにも新たな役割が求められるようになっています。
そこで、求められているのが、オフィスワークとテレワーク双方のメリットを融合させたハイブリッドワークです。コミュニケーションを活性化しつつ、多様かつ柔軟な働き方を実現させるには、ハイブリッドワークの導入が最適だといえるでしょう。
しかし、ハイブリッドワークの実現にはオフィスの改修やリフォームも欠かせません。そこでハイブリッドワークの導入を検討している際は、オフィスデザインやレイアウト経験の豊富なPLUSにぜひ、ご相談ください。
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