「働き方改革」実現のキーとなるノートPC、思わぬ落とし穴にも注意

ワークスタイル

現代日本の労働環境を見直し、よりよい働き方を模索するために政府主導で検討・整備が進められている「働き方改革」。そのなかで、重要な施策である「業務効率の改善」や「長時間労働の解消」を実現するための機器として、ノートPCやタブレットなどのモバイル端末に再度注目が集まり始めています。こうした機器を導入することのメリットや注意点について、働き方改革実現という観点から改めて考えてみましょう。

ノートPCは働き方改革を実現するキーアイテムに

ノートPCはすでに多くの企業で導入が進んでいますが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。3つのポイントをご紹介しましょう。

モバイルワークなど柔軟な働き方を実現

ノートPCを活用する最も大きなメリットは、どこでも自由に持ち運べることにあります。会社のデスク上はもちろん、出張先やサテライトオフィス、自宅などにも持ち運べるため、ネットワークさえ確保できれば自分の好きな場所で仕事をすることができます。
時間や場所に縛られることなく柔軟な働き方ができるため、特に子育てや親の介護などで自宅勤務を希望する社員や、サテライトオフィスと本社を行き来することの多い社員にとっては利用価値が高いといえるでしょう。

また、営業で外出しているときや出張中の移動時間などでも使えるため、ちょっとした空き時間にメールチェックや資料の手直しなどのタスクをこなすことが可能になります。業務時間のなかで、こうしたちょっとしたタスクが占める割合は意外と多いもの。ノートPCを持ち運ぶことで、業務の効率化にもつなげることができるのです。

スペース効率を向上、オフィスの柔軟な使い方にも

ノートPCはデスクトップPCに比べると小さいため、オフィス移転やレイアウト変更など、デスクを入れ替えるタイミングで導入すれば、オフィスの省スペース化を実現することも可能です。こうすることで賃料などオフィスコストの最適化を図ることもできるでしょう。

また、フレキシブルな働き方を実現するとして近年オフィスデザインのトレンドになりつつあるフリーアドレス化を実現する場合にも、ノートPCは欠かせない機器となります。あえて固定席を決めず、従業員がその日の作業内容や気分に会わせて好きな場所で働くことができれば、これまで以上に能率的に、集中して業務に取り組めるようになるのではないでしょうか。

ノートPCやモバイル機器の進化、低コスト化も重要な要因

ひと昔前まではノートPCはデスクトップに比べて性能が低く、使いにくいという印象もありました。しかし、最近ではCPU性能やメモリなどの数字を見ても両者の差はほとんどなく、コスト面でもほぼ同等レベルになってきました。いずれも、インターネットやメール、オフィス系ソフトなど通常の業務に使用するぶんには必要十分な機能を備えています。

さらに、最近ではタブレット端末とノートPCが1つになった2 in 1のノートブックも登場し、利便性はさらに向上しています。こうしたテクノロジーの進化も、働き方改革の実現を支える重要な要因といえるでしょう。

ノートPC導入前に知っておきたい、見えない落とし穴とは?

日々の業務に非常に便利に使え、業務環境を見直すうえでは欠かせない機器であるノートPC。しかし、導入の際には注意しておかなければいけないポイントもあります。

見えない残業が増加する危険性も

働き方改革の重要な検討テーマともなっている「長時間労働」の問題。最近では従業員に過剰な残業をさせないよう、ノー残業デーを実施したり、そもそもオフィスの照明を落とすなどのルールを設ける企業も増えてきました。

しかし、ノートPCを導入し従業員がどこでも働けるようになることで、持ち帰り残業が増える危険性もあります。一部では、退社後にカフェに立ち寄り、業務時間内に終えることのできない仕事をする人が増えているという報道もあり、企業が管理していない見えない残業の増加が懸念されています。

こうした事態を防ぐためには、ただ業務の効率化を支持するだけではなく、業務時間に終わるような仕事ボリュームの管理や、効率的に進めるための業務プロセスの見直しを行っていくことが重要です。

社外で使用することによるセキュリティ問題も

社外でノートPCを使用することで、セキュリティリスクを指摘する声もあります。外出先など社内ネットワーク外でインターネットに接続し、ブラウジングやファイルのやり取りを行うことで、マルウェアなど悪意あるプログラムが侵入する可能性は大幅に増えることになります。また、画面自体を他の人に覗き見されたり、PC自体が盗難に遭うなどのリスクもあります。こうしたリスクが実現のものとなり、万一機密情報が漏えいすれば大きな損害につながるのはいうまでもありません。

こうした事態を防ぐためには、ノートPCの持ち出しに関するルールを整備したり、VDI(仮想デスクトップ)の導入をしたりするなど重要なデータをPC上に残さない仕組みを確立することが重要です。

自社にとって最適な業務環境を模索することが、働き方改革の実現につながる

ノートPCの導入には部分的にリスクもありますが、業務効率の改善や柔軟な働き方への対応など、大きなメリットもあります。業務内容や社員の働き方に合わせてノートPCやモバイル端末を導入するなど、自社にとって最適な業務環境を模索することが働き方改革の実現にもつながるのではないでしょうか。

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