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職場で働く人が全て正社員だと思われていたのは一昔前の話。最近では派遣社員や契約社員、インターンなど、さまざまな雇用形態の人が増えてきました。こうした社員の多様化にあわせ、今注目を集めているのがダイバーシティマネジメントという考え方です。

ダイバーシティの意味、正しくとらえられていますか?

ダイバーシティのもともとの意味は「多様性を受容」すること。いうまでもありませんが、人にはそれぞれ個性があり、人種や性別、年齢など身体的な違いだけでなく、宗教や価値観、性格、趣味、嗜好など精神的にもさまざまな違いがあります。こうした違いを多様性ととらえ、受け入れ、活かしていくことを目指すのがダイバーシティという考え方です。

グローバル化が進む現代では、海外にある拠点とやり取りを行ったり、外国人労働者を受け入れている企業も少なくありません。また、前段でご紹介したような雇用形態のほか、働く場所や仕事に対する考え方、向き合い方も人それぞれです。
こうした状況の中、全ての社員に対して「こうあるべき」という画一性を求めるのはそもそも難しく、無理に強要してもメンタルヘルスの阻害やモチベーションの低下など悪影響を及ぼしかねません。それよりも、それぞれの個性を強みとして発揮できるような企業風土を形成することが重要とされているのです。

社員の主体性を育むオフィスづくり

多様性を認めることで、企業にはどんなメリットがある?

これまで日本でダイバーシティが浸透しなかった原因にはさまざまなものがありますが、一因としては欧米諸国と比べて多種多様な人種や宗教の人が同じオフィスで仕事をする機会が少なく、そもそも多様性を意識する必要性に迫られることがなかったことが考えられます。
そのため、企業側も多様な考え方をビジネスに活かすという考え方が希薄で、勤怠管理や評価制度など社内制度も多様な人材に対応したものとはいえない実態がありました。

しかし、それでは現代のように多種多様な人材を受け入れるのは難しく、社員の同質化が進んでしまうという危険性があります。同じような考え方、価値観を持った集団からは革新的なイノベーションや問題解決のためのアイデアは生まれにくく、結果として企業の競争力が低下してしまうのです。それではこれからの時代、生き残っていくことが難しいのはいうまでもないでしょう。

ダイバーシティマネジメントとは、ただ多様な人材を受け入れ働きやすい職場を作るためだけの施策ではありません。企業の考え方や視点を多様化させ、さまざまな顧客ニーズに答えたり、柔軟なアイデアや革新的な製品を生み出すために不可欠な考え方なのです。

ダイバーシティはどうやって推進するか

具体的に、企業がダイバーシティマネジメントに取り組むうえでは、どのようなポイントに気をつける必要があるのでしょうか。以下、3つのポイントで説明します。

ダイバーシティを推進することをトップから社員に伝える

「多様性を受容する」とは、言い換えればこれまでとは異なる考え方の人材を受け入れるということでもあります。そのため現場で混乱が生じないよう、トップ自らがダイバーシティを推進することを表明し、社内外へ理解を求めていく必要があります。

少数意見が軽視されないコミュニケーションの仕組みづくり

人材の多様化により生まれるさまざまな意見を「少数意見だから」「前例がないから」といって軽視していては、せっかく生まれたアイデアを活かすことはできません。どんな意見であれ、ひとつの大切なアイデアとして重視する仕組みづくりが大切です。

評価制度やキャリアパスの整備を進める

いくら多様な人材の受け入れが進んでも、評価制度やキャリアパスの方向性が一部の社員を前提としたものであれば、仕事へのモチベーションを失ってしまうでしょう。ダイバーシティを推進する上では、さまざまな立場・関わり方の人にも対応した評価制度を整備し、キャリアパスを示すことが重要です。

社員の主体性を育むオフィスづくり

大切なのは、違いを受け入れる企業風土を作ること

ダイバーシティを推進するというのは、ただ多様な人材を採用することではありません。社員全員にダイバーシティへの理解を促し、さまざまな違いを受け入れる企業風土を築くことが大切です。そのために必要なダイバーシティマネジメント、御社でもはじめてみてはいかがでしょうか。

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