いい仕事は、いい仮眠から。-経営者や役員への調査データから考えるオフィスでの”ナップ”の可能性-

眠すぎて集中できない、いま10分だけ寝られたらスッキリするのに…毎日の仕事の中でそう思うこと、ありませんか?
プラスの調査でも78%の人が「業務中の眠気でパフォーマンスが下がったことがある」と感じていることがわかりました。
15分くらいのちょこっと仮眠が、生産性や創造性向上などに良い影響を与えることがわかってきています。ただ、オフィスの中で仮眠をするのって結構難しいですよね。

本記事では、プラスが行った調査データをもとに、企業の経営者や役員が「オフィスで仮眠」をどう捉えているのか、また、より良い仮眠のためにオフィスでどのような運用をしていくべきか、そのアイデアをご紹介します。「オフィスで仮眠」を取り入れるきっかけになれば幸いです。

※“ナップ”って?:短時間の仮眠のことを指します。中でも「パワーナップ」は、10~20分の仮眠で集中力や生産性を高める方法として注目されています。この考え方は、米・コーネル大学のジェームス・B・マース博士が提唱したもので、NASAやGoogleなど多くの企業も導入しています。

◆仮眠は「サボり」ではなく「より良く働くため」にある

近年、働き方改革やウェルビーイングへの注目の高まりとともに、オフィスでの“仮眠(ナップ)”の価値が再評価されています。
プラスが2024年12月に経営者や役員835名を対象に実施した調査では、77%が「眠気による業務中のパフォーマンス低下」を実感しており、72%が「オフィスに仮眠スペースや仮眠制度を設けたいと思う」と回答しました。

これは、「睡眠不足や眠気が自身の業務に重大な悪影響を及ぼすと思う」に77%が「そう思う」と答えていることからもわかるように、業務効率・判断力・集中力を日々求められる立場だからこそ、「短時間の質の高い休息」の重要性を強く認識している現れといえます。

◆問題は「制度」ではなく「場」だった

ではなぜ、仮眠がなかなかオフィスに根付かないのでしょうか。
その背景には、「仮眠=職場で寝る=サボっているように見える」といったイメージに加えて、“安心して仮眠できる環境が整っていない”という物理的な課題が横たわっていると考えられます。

多くの企業が導入を検討しても、
・横になれる空間がない
・会議室を使うわけにはいかない
・仮眠制度をどう扱っていいかわからない
などの理由から、実現に至らないケースが多いのです。

◆では、オフィスで「仮眠」を成立させるには?

オフィスでのナップ導入を現実的なものにするには、以下の3つの視点が重要です。

①「仮眠=生産性の投資」という共通認識

「休むこと」が目的なのではなく、「パフォーマンスを上げるための準備」であることを明確に。
制度を導入する前に目的や利用方法を伝える説明会を行う、マネジメント層が積極的に取り組むなど、企業全体の仮眠に対する意識をアップデートする必要があります。
冒頭でもお伝えした通りNASAやGoogle、ナイキなどの大企業も、仮眠室や休息ルームを整備し、「パワーナップ」を取り入れることで「戦略的休憩」の文化をつくっているといえます。

②「使い方ルール」の設計

2025年3月に同じく経営者や役員500名を対象に行った調査では、78%が「社員の健康・作業性や生産性向上のためであれば、運用方法やルール決めをした上で“昼休憩とは別に15~20分の仮眠時間(業務時間内の仮眠)”を制度として認めても良い」と回答しました。

そのために必要なルールや工夫としては〈仮眠しない人も15 ~ 20 分間を雑談やコーヒータイムに使っていいなどのルール〉が最も多く、次いで〈眠りすぎを防ぐための工夫やルール(アラーム設定など)〉〈仮眠前に周りへ一声かける、予定表に記入するなどのルール〉〈仮眠室や仮眠用座席の予約制度〉と続きました。

こうした時間の上限(例:15分)や、使用できる時間帯(例:午後のみ)など、運用ルールを明文化しておくことで、不公平感や“使いづらさ”を解消できます。
また、予約制度や使用履歴の管理ツールなどを活用することで、業務との両立も可能になります。
ただ、“管理やルールの徹底”と“気軽な仮眠の実施”は相反する側面もある(管理されすぎると寝づらくなってしまう、など)ため、バランスには注意が必要です。

※なぜ「15分?」:眠気を覚ませ、スッキリとするためには、深い眠り(ノンレム睡眠のうち、第3 段階目)に入りきる前に目を覚ますことが重要と言われています。その第2 段階に入るまでには寝付くまでの時間を含めて約15~20分ほどかかるため、仮眠時間は15~20分を推奨します。

③「仮眠しやすい環境・家具」の整備

そして重要なのが、「仮眠できる空間と家具」です。限られたスペースでも、リクライニング・音・光・視線などに配慮された仮眠用チェアを導入することで、仮眠室をつくる費用や手間をなくし“本当に休まる15分”を生み出すことができます。

プラスが2025年5月に発売した「Office Nap™(オフィスナップ™)」は、熟睡を防ぐ110°の後傾角度のハイチェア。頭部を覆い光を遮るシェード、足を伸ばせるオットマンなどもオプションとしてラインアップされた、「オフィスで仮眠」を考えたファニチャーシリーズです。詳しくはコチラ>>

◆まとめ:仮眠は「特権」ではなく「習慣」に

仮眠を取りたいのは、けっして一部の社員ではありません。“企業経営者や役員たちも、仮眠によるコンディションマネジメントの必要性を感じている”――その潮流をおさえ、会社として、制度設計・環境整備に前向きに取り組むことで、「オフィスで仮眠」は現実のものとなります。
「生産性のために、15分だけ休もう」、そのひと言が、働くすべての人のパフォーマンスを底上げする第一歩になるはずです。

お役立ち資料

Useful Contents

オフィスづくりに役立つ資料をご用意しています。
ぜひダウンロードしてお役立てください。

ダウンロード

お問い合わせ

Contact & Inquiry

オフィス移転・リニューアルなど
オフィスづくりに関して、お気軽にご相談ください。

問い合わせフォームへ