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CREATORE広島より「諫山元貴 ”Dummy” 」開催のお知らせです。
「Dummy」
広島を拠点に活動する諫山元貴は、自らの体験を起点に人間とモノ自体の存在(本質)を問い、「崩壊と複製」をキーワードに、制御できない出来事によって物質が変化していく様子や瞬間を映像や立体で表現しています。
近い将来、身体は医療の発達によって古いなったものは新しいものに取り替え可能になるだろうという恐れから、マネキンや自身の頭部などを型取り、人体のパーツのような複製“Dummy”を造り出します。フラジャイルな土で出来た人体の断片がオフィスという空間に並ぶ違和感は視るものに近未来を想像させます。
諫山の映像シリーズは既製品を複製し、それが水中で崩れていく様子を定点撮影したものであり、速度編集無く無音の状態で再生されます。サイネージやPCのモニターで再生され、誰のためでもなく流れる映像からは、ふと時間に強制されない感覚を得ます。また深夜、誰もいない空間でも映像はひたすら再生し繰り返されます。
鑑賞を目的とした空間ではない場所で、諫山の作品が介入している現場を是非ご覧ください。
開催概要
タイトル | 諫山元貴 ”Dummy” |
日時 | 2022年3月1日(水)~4月14月(金) 10:00~17:00 ※土日祝休館 |
場所 | CREATORE with PLUS 広島(アクセス) 広島県広島市中区幟町13-11明治安田生命広島幟町ビル1F 広島電鉄 胡町より徒歩1分 |
お申し込み | 終了しました |
問い合わせ先 | MARUEIDO JAPAN |
Artist’s Statement
ある日の夜、全裸で海に入りました。大きなものに飲み込まれる恐怖と、海と一体になる快感が同時に起こりました。自分の身体という物質が固有の個体であることを強く感じながら、元の全体へ還っていくような経験でした。幼少期に読んでいた手塚治虫の漫画 『火の鳥』の「生命編」(1980)は、クローン人間をテーマにしており、今でも、いや今だからこそだんだんとトラウマのように人間のモノ(monoと Object)化に恐怖を覚えます。傷がついたり、壊れたら交換できる製品のように、クローン技術や IPS 細胞などの技術によって身体さえも複製されていくシステムが出来上がりつつあるのではないでしょうか。私が唯一オリジナルだと感じることは、自身の身体の衰えであり、究極の決まり事であるその朽ちていく「時間の経過」だと考えています。それは短くも長くも感じてしまうような主観でみる時間とは違う時間軸です。社会的に機能する時間(時刻)や身分から解放され、物質としての身体がただそこにあると感じられる場所と日常とを往来するような作品をつくりたいと思っています。
諫山元貴
Artist’s Biography
美術家。1987年大分県生まれ、現在広島県在住。2009年京都造形芸術大学美術工芸学科卒業、2011年広島市立大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。2014年吉野石膏美術振興財団在外研修助成にてベルリンに滞在。主な展覧会に、2023年「MOMAS コレクションⅢ期 (特別出品)」(埼玉県立近代美術館)、2022年「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.11」(高松市美術館、香川)、2021年「個展BankART Under 35 2021」(BankART KAIKO、横浜)、2016年「Sights and Sounds:Japan」(ユダヤ博物館、ニューヨーク)など。主な作品収蔵先に広島市現代美術館、ポモナ大学付属ベントン美術館などがある。
Video works and Installation view
https://vimeo.com/user30253387
Website
https://g-isayama.tumblr.com