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オルガテック東京2024 プラスブース

ORGATEC TOKYO Awards 2024「準グランプリ」受賞 https://www.plus.co.jp/news/202406/mkp7q9ugrrvo/

2024年5月29日(水)~31日(金)、東京ビックサイトで行われた『オルガテック東京』に出展いたしました。期間中は、たくさんのご来場ありがとうございました。

展示コンセプトは「my イゴコチメイキング」。
仕事の内容や働き方、性格や習慣がそれぞれ異なるように、あなたにとっての”イゴコチ”とだれかにとっての”イゴコチ”は少しずつ異なっているはずです。
そこで今回、オフィスを形作るさまざまな”イゴコチ”を見つめ直すことで、自分や会社にとって最適なオフィスの在り方を考えるきっかけにしていただくことを目指しました。

展示ブースでは、“イゴコチ”を体感するための多くの体験コンテンツをご用意。
自分にとってぴったりの”イゴコチ”を見つける=フィッティングルームをコンセプトとした空間の中で、見て・聴いて・触れてご体感いただくブースを展示いたしました。

昨今、サステナビリティの観点から、イベントの会期中という短期間のためにブースを製作~廃棄してしまうことの是非が問われつつあります。
そこでプラスブースでは、昨年度同様、展示会終了後にブースのリユース&リサイクルを行いました。
本記事では、造作物やカーペットなどブースを構成した構造物たちがどのようにリサイクルされたのか、ブースのゆくえをご紹介いたします。

取り組みの全体像

MRS(マテリアルリバースシステム)とは?

今回、ブースのリサイクルを行うにあたって、プラスが以前より取り組んでいるMRS(マテリアルリバースシステム)の連携先である、株式会社ナカダイさまにご協力をいただきました。

MRSとは、全国のリサイクルショップを会員としてオークションを実施し、不要となった家具廃棄量の削減を図るものです。
オフィスの移転やリニューアルの際に不要となる家具を、環境に配慮したかたちで処分できる仕組みで、廃棄コストの削減と環境負荷の軽減、双方を実現します。
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展示会終了後のブースのゆくえ

◆会期中のブース

◆閉会後の解体のようす

ブースを解体し、各部材ごとに大まかに仕分けていきます。

木製造作物

床材

リサイクルには回さずそのままリユースするもの

解体完了後、部材ごとに分けてトラックへ積み込みます

◆各素材ごとに、それぞれマテリアルリサイクル/サーマルリサイクル

木製造作物はユンボで小さくしたのちに破砕機で木質チップへサーマルリサイクル。バイオマス燃料として製紙工場などで需要があります。

金物や、木製造作物(カーテンレール)を解体して分別されたアルミやネジは有価物として出荷、マテリアルリサイクルされます。

カーペットなどの床材は、粗破砕したのちに破砕機で細かくし、木製造作物から剥がした紙などとともに固めてRPF(固形燃料)へサーマルリサイクルされました。

◆リサイクル実績について

リサイクル内訳

今回、リサイクル率100%を達成しました。
85%がサーマルリサイクル/5%がマテリアルリサイクル/8%が焼却処理として再資源化され、ガチャガチャコーナーで使われたカプセルなどを含む2%がリユースされています。
※焼却処理:分別できなかった部材は熱源として活用されています。

単位:㎏

細かな内訳は上記の通りです。

◆昨年度との比較について

リサイクル内訳(2023年度比較)

昨年度ブースリサイクルを行った結果から「サーマルリサイクルの比率を下げ、より資源循環への貢献度が高いマテリアルリサイクルの比率を上げること」を今年度の目標としてきました。
しかしながら、比率のみをみると今年度は昨年度よりサーマルリサイクル比率が上がり、マテリアルリサイクル比率が下がるという結果に。
要因としては、ブース全体の構造体(骨格の基礎部分)にレンタル品を活用。廃棄物の出ない設計としたため、金物の廃棄物の総量が大きく減ったことが挙げられます。

下記図の通り、リサイクル総量全体を見ると
2023年度:2,540㎏→2024年度:930㎏ と、大幅に物量を減らすことができました。

リサイクル総量の比較

こうした廃棄量削減に伴い、廃棄物処理で発生するCO2排出量を前年比
0.5722 tCO2e(約41本の杉の木が1年間に吸収するCO2排出量*1)削減することができました。
*11t-CO2=杉の木約71本が1年間に吸収するCO2量に相当として計算

また、解体物を回収するためのトラックの台数も
2023年度:大型車2台/4トン車3台 → 2024年度:4トン車2台
と、こちらも大幅に減らすことができました。トラック台数を減らすことで輸送に伴うCO2排出量を減らすことにも繋がったと考えています。

昨年度、今年度と2回の展示ブースリサイクルの取り組みを経て、ブースのつくりかた、素材の選び方、解体や分別がしやすい設計の大切さなど、様々な学びを得ることができました。
廃棄物を減らす工夫、解体時の効率化などまだまだ改善できる点は多いと考えています。

プラス ファニチャーカンパニーでは、今後もサステナビリティの観点から、素材選定・制作・廃棄の工程において環境負荷軽減を実現するブースづくり、および製品開発を目指してまいります。

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