

「これってうちの会社だけ?」「他社は何か工夫してる?」
他社の状況を知れば、自社の改善ポイントが見えてくる。
このコーナーでは、『職場の居心地』に関連する身近なテーマでウェブ調査を行い、
その結果をレポートしていきます。
皆さんの職場では、今年、
「忘年会」
を行う予定はありますか?
コロナ禍による制限が明け、数年ぶりに気兼ねなく忘年会ができる、という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、オフィスワーカー500名を対象に
「今年の忘年会の予定」
や
「忘年会に参加したいと思うか」
を尋ねるアンケート調査を実施。併せて、忘年会に参加する前後で気持ちの変化があるかなどを調べました。
【調査結果サマリー】
■ 今年、職場で 「忘年会の予定がある」と回答した人は60.4% 。
■ 職場の忘年会に 「参加したい」と回答した人は45.6%、「参加したくない」と回答した人は54.4% 。
■ 参加したい理由として 「コミュニケーションを取りたい」 、参加したくない理由として 「仕事とプライベートと切り分けたい」 という声が多く上がる。
■ 参加する前に「面倒だ」「参加したくない」と思う人は79.2% いる一方、 参加した後に「(思ったよりも)楽しかった」「参加してよかった」と感じる人は65.4% 。
[アンケート実施情報]
方法:インターネット調査
回収日: 2023年12月6日
対象:日本全国のデスクワークが中心の会社員・公務員(フルリモートワークを除く)
サンプル数:500人
Q1. あなたの職場では今年(2023年)、忘年会を行う予定はありますか。

はじめに、忘年会の実施予定について尋ねました。
「未定/わからない」「忘年会は行わない」を選択した場合は他の項目を選べなくなる複数回答形式で質問したところ、「忘年会は行わない」が26%、「未定/わからない」が13.6%。残りの60.4%の人は、職場の誰かと忘年会を行う予定がある、という結果となりました。
Q2. あなたは、職場の忘年会に参加したいと思いますか。

次に、職場の忘年会に参加したいと思うかを尋ねたところ、「参加したい」「どちらかというと参加したい」と回答した人は45.6%、「参加したくない」「どちらかというと参加したくない」と回答した人は54.4%という結果になりました。

忘年会への参加意欲を尋ねたところ、「参加したくない」が「参加したい」をやや上回る結果となりましたが、割合はほぼ半々となりました。どちらかが優勢ということはなく、前向きな人とそうでない人、それぞれ一定数いるようです。
次の質問で、「参加したい」または「参加したくない」と答えた理由を訊いていきます。
Q3. 忘年会に「参加したい」または「参加したくない」とお答えになった理由を教えてください。
■「参加したい」人からのコメント(一部抜粋)
「普段あまり話さない人と
コミュニケーションがとれる
ため。仕事以外の素が見られるため」
「最近、
宴会の機会が全くなくなってしまった
ので、たまには参加したいと思いました」
「コロナ以降で久しぶりの大人数での飲食の機会なので、普段
コミュニケーション
をあまり図れていない人との会話をしたいと思っています」
「在宅勤務がメインになり、
全員で顔を合わせる
ことが無くなったので」
「年に一度、
他部署との交流
を行えるため、是非参加したい」
「今後一緒に仕事するかもしれない相手との
円滑なコミュニケーション
をはかるため」
「
酒の席が好き
だから」
「参加したい理由はプロジェクトのメンバーとの
コミュニケーション
等今後のためには必要なものだと感じます」
「
お酒の席は、皆雰囲気変わって楽しくなる
! そしてやはり飲みの場は上司と関わる上で必要かなと私は思う」
「
仕事を離れて
、ライバルとしてではなく、同僚として、
懇親を深める
ことができる」
■「参加したくない」人からのコメント(一部抜粋)
「
プライベートを優先したい
から」
「職場とプライベートの付き合いは
完全に分けたい
から」
「
お酒を飲まない
ので、料理を食べ終わると退屈で仕方ない。早く帰りたいと思う」
「コロナ禍で、飲み会が無い事に慣れて、
家飲みしている方が楽
」
「その場では盛り上がっても数日経てば
挨拶する程度の仲にしかならない
と思うから」
「忘年会も
仕事のうち
だと思うとしんどい。話したい事ない。家でゆっくりしたい」
「
オンとオフの切り替え
をしっかりしたい。プライベートの時間に職場の人間が踏み込んでくることは許しがたい」
「
お酒を飲めない
私からしたら、食べたいのに食べ辛い状況でお腹をすかして自宅に帰ってから、まともに食事するのが虚しい。お酒を飲めず食べ物もまともに食べさせてもらえないのに、たくさんのお金を払い、気遣いしたり気配りしたりするのは、
お金も時間も無駄
です」
「個性が強い人が多くかえって気を遣い
疲れる
」

「参加したい」人からのコメントには、
コミュニケーション
や
他部署との交流
、
お酒が入ることで同僚の別の顔を見られることが楽しい
、といった声が寄せられました。
対して「参加したくない」人からのコメントには、
プライベートとは切り分けたい
、
仕事の延長のようで疲れる
、
お酒を飲めないので気を遣うだけで終わる
、といった声が集まりました。
Q4. あなたは、職場の飲み会や懇親会に参加する前、「面倒だ」「参加したくない」と思うことはありますか。また、実際参加した後に「(思ったよりも)楽しかった」「参加してよかった」と思うことはありますか

続いて、忘年会に限らず職場の飲み会や懇親会に参加する前と後とで、気持ちに変化が生じるかどうかを調べたところ、参加する前に「面倒だ」「参加したくない」と思うことがあると回答した人は79.2%と高い結果に。一方で、参加した後に「(思ったよりも)楽しかった」「参加してよかった」と感じる人が65.4%いることがわかりました。

8割近くの回答者が、参加前は「参加したくない」
と思っている一方で、
実際に参加すると「参加してよかった」と感じる人が7割近くもいる
ようです。
面倒だと感じても、まずは参加してみることが大切かもしれませんね。
Q5. あなたは、以下のような忘年会の形式について、どのくらい「参加してみたい」と思いますか。

最後に、どのような忘年会なら「参加してみたい」と感じるかを尋ねたところ、「勤務時間内にオフィスの中で行う出入り自由の忘年会」が最も高く、次に「定時後に飲食店で行う忘年会(一般的な忘年会)」、「勤務時間内に飲食店へ移動して行う忘年会」と続きました。

前問で、
「実際に参加すると『楽しかった』『参加してよかった』と感じる」
と答えた人が多かったことから、
忘年会に参加する前
の気持ちの面でのハードルを下げることが効果的と考えられます。
そこで、「こんな忘年会なら参加してみたい」と感じる開催形式を尋ねたところ、大きな差異はなく、横並びの結果となりました。
昨今、
ランチ忘年会
や
オフィス内ラウンジで行う忘年会
などが先進的な企業の取り組みとして話題に上がっていますが、社内にラウンジなどのスペースがない企業もまだまだ多く、回答者にとってイメージが付きづらかったのではないか、と考えられます。
まとめ
アンケートの結果から、今年、 職場で忘年会の予定がある人は60.4% と過半数を占めることがわかりました。忘年会への参加意欲については、 「参加したい」と答えた人は45.6% で、参加したい理由としては 「コミュニケーションを取りたい」 、参加したくない理由としては 「仕事とプライベートと切り分けたい」 という声が多く上がりました。
また、 参加する前に「面倒だ」「参加したくない」と思う人は79.2% いる一方で、 参加した後に「(思ったよりも)楽しかった」「参加してよかった」と感じる人が65.4% もいることが明らかになりました。面倒と感じても、まずは参加してみることで、気持ちに変化が起こるかもしれませんね。
【調査結果の引用について】
「プラス『職場の居心地WEB調査』より引用」などと明記いただければ貴社媒体や社内資料等に引用いただいて構いません。
【お役立ち資料】職場コミュニケーションヒントブック
職場コミュニケーションの研究者である二瓶哲氏の監修のもと、「オフィスでコミュニケーションを取る意義」をいま一度学べるヒントブックです。
職場コミュニケーションのメリットを学術的な観点からお話いただいたインタビュー記事や、コミュニケーションチェックリスト、プラスの取組事例など、イラストを用いてわかりやすく表現しています。
こちらからダウンロードいただけます。

「これってうちの会社だけ?」「他社は何か工夫してる?」
他社の状況を知れば、自社の改善ポイントが見えてくる。
このコーナーでは、『職場の居心地』に関連する身近なテーマでウェブ調査を行い、
その結果をレポートしていきます。
第九回のテーマは……
【昼休み、『一人』派?『誰かと一緒』派?】
皆さんは、職場での昼休みをどのように過ごしていますか? 「同僚たちと一緒に食事を取って、楽しく過ごしたい」と考える方もいれば、「一人が好き」「一人になりたい」と考える方も多いのでは。そこで今回は、勤続年数1年以上の方を対象に「昼休みを誰と一緒に過ごしたいか」を尋ねたアンケート結果をご紹介。また、「『一人派』の人と『誰かと一緒派』の人とで、自分が働く職場の居心地に関する評価に違いはあるか」についても併せて調査しました。
【目次】
Q1. 職場での昼休みの過ごし方についてお伺いします。あなたは、昼休みを誰と一緒に過ごしていますか?
Q2. あなたは、職場での昼休みを誰と一緒に過ごしたいと思いますか?
Q3. あなたの職場の居心地について、以下の項目をそれぞれ評価してください。
Q4. 職場での昼休みをより過ごしやすくするために、どんな座席やスペース、制度などがあればいいと思いますか。
[アンケート実施情報]
方法:インターネット調査
回収日: 2023年8月9日
対象:従業員数100名以上のオフィスで働く、デスクワークを含む業務を行う勤続年数1年以上の会社員、公務員
サンプル数:500人
Q1. 職場での昼休みの過ごし方についてお伺いします。あなたは、昼休みを誰と一緒に過ごしていますか?
職場での昼休みを「一人で過ごしている」と回答した人が61.2%。「同じ部署・チームのメンバーと過ごしている」「同期や仲の良い同僚と過ごしている」「近くの席の人と過ごしている」と回答した人(=誰かと一緒に過ごしている人)の合計は38%という結果でした。
約6割と、半数以上の人が昼休みを一人で過ごしているようですね。この質問では実際の過ごし方を尋ねましたが、次のQ2では「誰と過ごしたいと考えているか」を訊いていきます。
Q2. あなたは、職場での昼休みを誰と一緒に過ごしたいと思いますか?
職場での昼休みを「一人で過ごしたい」と回答した人が66.2%。「同じ部署・チームのメンバーと過ごしたい」「同期や仲の良い同僚と過ごしたい」「近くの席の人と過ごしたい」と回答した人(=誰かと一緒に過ごしたい人)の合計は33%という結果でした。
■昼休みを「一人で過ごしたい」人の回答理由
「周りに気を遣わずいられるから」
「一人が好きだから」
「休憩時間は静かにリラックスできる一人が良い」
「昼寝をしたり、SNSを見たり、一人で過ごしたいから」
「軽い睡眠、プライベートなメール確認、ネットサーフィンなど、他人に邪魔されたくない」
「SNSで推しの情報と友人の投稿をチェックする時間は必須。ひとりじゃないとスマホを触りにくいから。ポイ活したりYouTubeを見て気分転換したりします」
「役員なので、余り部下と個人的に付き合えない」
「自分の世界に浸りたいから」
■昼休みを「誰かと一緒に過ごしたい」人の回答理由
「プライベートなことを話して仲良くなると仕事もやりやすい」
「雑談をして人となりを知りたいので」
「仕事中は部署内の人間と過ごすので、昼休みは近況の話題など同期や仲の良い同僚と過ごしたいです。 気分転換にもなります」
「チームワークが図れるから」
「団結が大事だと思うからです」
「仕事に関係ない会話でコミュニケーションを取りたい」
「昼休みのおしゃべりはストレス解消になっているので。でもたまには1人も良いです」
「仲の良い同期と会話しながらの昼食は楽しく、日々の仕事の中でのストレスなどについても共感ができ、充実した時間となるから」
「楽しくご飯を食べたい」
「もともと仲が良いから」
約7割の人が「昼休みは一人で過ごしたい」と感じているようですね。理由を訊くと「周りに気を遣わない」「昼寝したい」「SNSやゲーム、ネットをしたい」といった回答が多く集まりました。対して「誰かと一緒に過ごしたい」と回答した人は、「雑談をして職場メンバーの人となりを知りたい」「チームワークが図れる」など、仕事とは関係ないカジュアルなコミュニケーションを取ることで業務が円滑に進むと考えている人が多いようです。
Q3. あなたの職場の居心地について、以下の項目をそれぞれ評価してください。
続いて、昼休みを実際に「一人で過ごしている人」と、「誰かと一緒に過ごしている人」とで、職場の雰囲気や居心地に対する評価に違いがあるかを調べました。 結果、「雰囲気の良い職場だ」「職場の人間関係は良好だ」「この職場に長く勤めたい」「反対意見も言いやすい職場だ」「成長機会のある職場だ」「建設的な意見交換ができる職場だ」の全ての項目について、「一人で過ごしている人」よりも「誰かと一緒に過ごしている人」の方が「そう思う」「どちらかというとそう思う」の割合が高い結果となりました。
昼休みを一人で過ごしている人よりも、誰かと一緒に過ごしている人の方が、自分が働く職場の雰囲気や居心地を高く評価していることがわかりました。 前問の回答理由を見ても、誰かと一緒に過ごしたい派の人は仕事と関係ないカジュアルなコミュニケーションを積極的に取ることで、働きやすい環境にすることを意識している人が多く見受けられるため、その影響であると考えられます。
Q4. 職場での昼休みをより過ごしやすくするために、どんな座席やスペース、制度などがあればいいと思いますか。
■昼休みを「一人で過ごしたい人」の回答
「昼寝スペースが欲しい」
「ブースのように一人の空間が確保されると嬉しい」
「個室があれば一番いいけど 座席でも間仕切りがあればいいと思う」
「個人毎に仕切りがあり、他の人から遮断出来る環境が良いです」
「ちょっと良いコーヒーサーバー」
「1人で座れるような窓向きの椅子」
「広めのスペースがあれば、リラックスできる環境になると思います」
「一人で過ごしたい人も、複数人で過ごしたい人も休めるように、広さが必要かと感じます」
「リクライニングチェア、ベッド、ハンモックのようなもの」
「散歩から帰って来た後に汗を引かせるための氷点下室みたいな部屋」
■昼休みを「誰かと一緒に過ごしたい人」の回答
「カフェスペースがほしい」
「ラウンジエリアがほしい」
「ドリンクや軽食を手軽に買える販売機などがあれば嬉しいです」
「会社には、社員が憩えるキャフェテリアが併設されているので現状維持でよい」
「気兼ねなく足を伸ばしたり横になれる場所が欲しい」
「仮眠スペースや3人掛けくらいのソファが欲しい」
「皆で輪になって食べられるスペースがあることや、少しずつ時間をずらして昼食をとれる制度があると嬉しい」
「コミュニケーションが取りやすい施設」
「会社の勤務人数などから多数の個室は難しいと思いますが、それなりの個室があると助かります。ラウンジエリアも人数の割に狭く、もう少し広くして欲しいと思っています」
「屋上でバーベキューとかできるようにしたい」
「軽い運動やストレッチができるスペース」
「一人で過ごしたい」人からは、昼寝スペースや個室など、一人でリラックス・リフレッシュできる空間の要望が多く挙がりました。一方、「誰かと一緒に過ごしたい」人からは、カフェスペースやラウンジエリアなど、コミュニケーションの取りやすさを重視した回答が目立ちました。双方に共通して挙がっていたのは、「(オフィス自体に)広さが欲しい」「広いラウンジが欲しい」など、空間の広さに関する要望でした。
まとめ
アンケートの結果から、66.2%の人は昼休みを一人で過ごしたいと感じており、その理由として、昼休みを一人で過ごしたい人は周囲に気を遣わずリラックスした時間を過ごすことを重視し、誰かと一緒に過ごしたい人は同僚とのコミュニケーションによって業務が円滑に進むことを重視していることがわかりました。また、誰かと一緒に過ごしている人の方が、自分が働く職場の雰囲気や居心地を高く評価していることもわかりました。どちらの過ごし方にもメリットがあるため、それぞれのニーズに対応できるオフィス環境作りが重要になりそうです。
【引用について】
「プラス『職場の居心地WEB調査』より引用」などと明記いただければ貴社媒体や社内資料等に引用いただいて構いません。
【お役立ち資料】職場コミュニケーションヒントブック
職場コミュニケーションの研究者である二瓶哲氏の監修のもと、「オフィスでコミュニケーションを取る意義」をいま一度学べるヒントブックです。
職場コミュニケーションのメリットを学術的な観点からお話いただいたインタビュー記事や、コミュニケーションチェックリスト、プラスの取組事例など、イラストを用いてわかりやすく表現しています。
こちらからダウンロードいただけます。
第十二回のテーマは……
【今年の「忘年会」の予定は?】