1人当たりの適正値は?自社に最適なオフィス面積の決め方

オフィスデザイン

オフィス移転やレイアウト変更などの際、自社ではどのくらいのオフィス面積が必要なのか検討しなければなりません。オフィスに必要な面積は、1人当たりに必要な面積に人数をかけて計算することが基本。しかし、自社に最適なオフィス面積は職種によっても異なります。また、オフィス面積が狭くても、レイアウト次第で快適に業務をすることも可能でしょう。ここでは、1人当たりのオフィス面積の目安やオフィス面積の決め方などを紹介します。

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1人当たりのオフィス面積はどのくらいなのか

まずは東京23区内における1人当たりのオフィス面積がどのくらいなのか、ザイマックス不動産総合研究所による「1人あたりオフィス面積調査(2018年)」を見てみましょう。オフィス面積は景気やオフィス需要によって、微妙に変化していることが分かります。

2018年東京23区内オフィス

2018年の東京23区内にあるオフィスでは、1人当たりのオフィス面積の中央値は3.85坪でした。この調査は、オフィスビルにテナントを持つ企業を対象に行われました。2017年は3.81坪なので、わずかながら面積が増えていることが分かります。しかし、全体としては増えているものの、契約して1年以内の新規テナントに限ると、3.94坪から3.82坪に減っています。

1人当たりのオフィス面積の推移

東京23区内の1人当たりのオフィス面積は、2008年のリーマン・ショックの影響によりいったん減少したものの、2011年までに上昇しました。2011年には4.00坪まで回復しましたが、2012年から、全体的に減少し続け、2016年には最小となる3.80坪を記録しました。2017年、2018年と2年連続でわずかに増え、2018年は3.85坪となっています。

1人当たりのオフィス面積の変化は、事業の拡大に伴う人員増やオフィスの空き室率などが影響していると見られます。新規テナントに限った場合、2012年から2014年にかけては、1人当たりのオフィス面積が3.62坪から4.25坪にまで拡大しました。これは2012年にオフィスの供給が増えたためと考えられます。さらに、景気が好転したことで事業拡大や人員増に向けて、企業がオフィスの確保を始めたことも背景にあるようです。2015年以降は空室が少なくなったことから、新規テナントの1人当たりのオフィス面積が減少しました。

このように、東京23区内の1人当たりのオフィス面積は、テナントの需要や景気によって変化しています。

オフィス面積の広さによるメリットとデメリット

オフィス面積はどのくらいの広さが理想的なのでしょうか。面積が広い場合と狭い場合、それぞれメリットとデメリットがあります。

面積が広いことのメリットとデメリット

  • メリット

オフィス面積が広いと、執務以外の作業スペースを広く確保することができます。圧迫感がなく、開放的なオフィス空間が実現できるでしょう。
また、オフィス面積が広いことで、ユニバーサルデザインを採用しやすいでしょう。そうなれば、多様な人材を受け入れることが可能です。来客用の部屋だけでなく、執務スペースにもユニバーサルデザインを取り入れることが大切です。
さらに、セキュリティーや安全性の面でも安心感があります。見通しのよいスペースは不審者の侵入防止や災害時の避難経路確保などがしやすくなります。

  • デメリット

一方で、広いオフィスを維持するには、賃料や光熱費などのコストがかかります。特に、東京23区内ではテナント料が高いため、使わないスペースが生じるような広いオフィスを借りるのは経費の無駄になってしまうでしょう。また、従業員1人当たりの空調や照明などにかかるコストも増えてしまいます。スペースに無駄が生じないように工夫しなければなりません。

面積が狭いことのメリットとデメリット

  • メリット

オフィス面積が狭いことのメリットは、コスト削減につながることです。賃料や光熱費などのコストを低く抑えられるでしょう。
また、オフィスがコンパクトにまとまっている分、社員の動線が効率的になることもメリットです。コンパクトなオフィスではコピー機や収納庫が近いため、オフィス内の移動時間を短縮できます。従業員同士の距離感が近くなるため、コミュニケーションを取りやすいこともメリットです。

  • デメリット

オフィス面積が狭いと、十分な作業スペースを確保できない可能性があります。
また、狭いオフィスにたくさんの従業員がいるような環境では、働いている人がストレスを感じやすいこともデメリットです。周囲の動きや音が気になり、仕事に集中できないこともあるでしょう。背の高いオフィス家具に囲まれている場合は、閉塞感からストレスを感じやすくなるかもしれません。

自社に最適な広さは?オフィス面積の決め方

オフィスは広すぎず、狭すぎず、最適な広さであることが理想的です。自社に最適なオフィス面積とはどのくらいなのでしょうか。1人当たりのオフィス面積の目安や、オフィス面積の決め方を紹介します。

1人当たりのオフィス面積の目安

1人当たりのオフィス面積の目安は、共有スペースを含めて1人3坪以上が理想的です。現在の従業員数だけでなく、数年以内に増員される従業員の数も考慮する必要があります。ただし、余分なスペースを用意しなくても、レイアウトの変更によりスペースの確保が可能になることもあるでしょう。オフィスにいる従業員の数が常に一定とは限らない場合、フリーアドレス制の導入で対応できることもあります。

職種によって異なる1人当たりに必要なオフィス面積

最適なオフィス面積は、業種によっても異なります。広い面積が必要となるケース、狭い面積でも対応可能なケースを見ていきましょう。

  • 広い面積が必要なケース

銀行や不動産会社などのように来客が多いオフィスで、同向式レイアウトを採用している場合は広いスペースが必要です。来客用のスペース以外にも、広い執務スペースを確保する必要があるためです。同向式レイアウトの場合、対向式レイアウトやフリーアドレス式レイアウトよりも、1人当たりに必要な面積が広くなります。

また、エンジニアやクリエイティブ系の職種が多く在籍する職場では、高スペックなパソコンが置ける広いスペースが不可欠です。そのため、1人当たりのオフィス面積が広くなる傾向があります。

  • 狭い面積でも可能なケース

営業や企画、会計部門など、対向式レイアウトやフリーアドレス式レイアウトを採用できる業種の場合は、それほど広いスペースを必要としません。特に、フリーアドレス式レイアウトを導入する場合は、全従業員分の席を確保する必要がないため、狭い面積でも対応可能です。

フレックス制や在宅勤務制度を採用している会社も、その活用度合いに応じて狭い面積で十分対応できるでしょう。同時にオフィスを利用する従業員の人数を考慮し、スペースを効率よく利用することが大切です。

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職種や働き方に合わせて最適な面積を見つけよう

オフィス面積は予算だけでなく、社員が効率的に業務を進められるよう配慮することが重要です。最適なオフィス面積は、1人当たり3坪以上が一般的とされていますが、1人当たりの面積を広めに取るか、狭くても対応できるかは職種によっても異なります。とは言え、レイアウトの仕方によっては、1人当たりの面積が狭くても快適に使うことが可能です。一般的なオフィス面積の目安や職種、レイアウト方法などを考慮し、自社に最適な面積を決めましょう。

 

参考:1人あたりオフィス面積調査(2018年)|ザイマックス不動産総合研究所